お買物探偵団

百年料亭・宇喜世「うなぎ蒲焼」。世紀を超えて大絶賛の味! |からだに美味しいお取り寄せ(27)

出典:宇喜世

 

今回は新潟県上越市の老舗料亭による、絶品の「うなぎの蒲焼き」をご紹介します。

 

薬膳において、うなぎはパワーの高い食材。中医学において老化をつかさどる「腎」とよばれる臓器の働きを高め、アンチエイジングに役立ちます。とくに腰痛や関節痛の改善にはおすすめ。その効能は中医学用語で「強筋骨」。筋肉と骨を強化する足腰にうれしいパワフルフィッシュなのです。

 

また、人間のエネルギー源である「気」、栄養分である「血」を補う効能もあり、免疫力を高め、滋養強壮にも優れた効能があります。そのほか疲れ目、視力低下、めまい、手足のしびれにもよく、土用の丑の日だけではなく通年、取り入れていただきたい食材です。

 

政財界の要人も愛したうなぎの蒲焼は、ふるさと納税でも大人気

 

出典:筆者にて作成(百年料亭「宇喜世」は、上越市で140年以上の歴史を誇る老舗料亭です)

 

新潟県の南西部に位置する上越市。高田地区は、慶長19年(1614年)に、徳川家康の六男である、松平忠輝によって築かれた「高田城」の城下町です。

 

いまもなお、情緒あふれる街並みに佇み、創業140余年の長い歴史を誇る「百年料亭 宇喜世」。江戸時代、当初は魚の卸し業、そして仕出し屋として創業し、幕末のころに割烹料亭となりました。

 

出典:宇喜世(越後トキめき鉄道 高田駅から歩いて5分ほどに位置する宇喜世。建物も営業も100年以上の料亭は日本にわずか26軒。宇喜世はそのひとつ)

 

宇喜世が位置するのは、江戸時代から昭和にかけて栄えた料亭街「仲町」。かつては芸者が行き交う「粋な町」として知られていました。

 

「もともと、このあたりは『田端町』という名前でよばれ、魚市場や卸業が盛んだったようです」と語るのは支配人の加藤公一さん。

 

田端町は、もとは上杉景勝が会津に移封された後、直江津に築かれた「福島城」の城下町。松平忠輝による高田城築城に伴い、そのまま移転され魚の販売権利も維持した業者で、にぎわいました。

 

そのため、魚を使った料理を出す「割烹料亭」が多く誕生したという歴史があるのです。

 

宇喜世は、そんな町の長い歴史を語るには欠かせない場所。茅葺屋根の門をくぐるとあらわれる書院造りの荘厳な建物は、登録有形文化財にも指定されています。

 

政財界の要人や、企業の会席の場となった格式高い料亭は、木造建築としては珍しい4階建。150畳以上の壮大な和風大広間や、意匠性に富み、趣のある大小さまざまなお座敷があり、往時の華やかな風情がうかがえます。

 

出典:宇喜世(大広間。舞台を備え、折り上げ天井には鳳凰などの彫刻、天井板には春夏秋冬の花などの絵が施され、意匠性に富んだ造り)

 

「長きにわたって『一見さんお断り』で、夜の営業のみでした」と語るのは、支配人の加藤公一さん。

 

出典:宇喜世(高松宮宣仁殿下もご滞在された「竹の間」。畳縁があり、室内から庭の景観を楽しめる。見事な欄間、襖絵も必見)

 

いまは、ランチも行い、特別な日の食事や結婚式などにも利用される「上越高田に欠かせない歴史文化をもつ場所」として地元で愛されてやまない存在になっています。

 

歴史ある空間で堪能できるのは、伝統の味を基本に、職人が腕を振るう地元の食材を取り入れた日本料理。ミシュランプレートも獲得しています。

 

出典:宇喜世(夜のお食事で提供されている「百年料亭 四季彩会席」。上越の旬を迎えた海・山の幸を、伝統の技を凝らして調理、彩り鮮やかに仕上げたコース)

 

とくに日本海の新鮮な海の幸を使った御膳、会席料理が好評な宇喜世で、料亭としての創業時から高い人気を誇る「うなぎ蒲焼」。長年継ぎ足した秘伝のタレを用いて、匠の技で仕上げたうなぎの蒲焼きは、これまでお店でしか味わえませんでしたが、うれしいことに、いまはお取り寄せが可能です。

 

きっかけは「コロナ渦の影響」でした。「宴会が激減して、営業が悪化しました。その際に、今後を考えて通販をスタートしたのです」と加藤さん。

 

じつは、このあたりはうなぎの産地ではありません。けれども、通販をスタートすると、うなぎの蒲焼きは大好評。話題をよび、ふるさと納税で大ブレイク。「上越市返礼品人気ランキング第1位」を誇ります。

 

それは、長年にわたって魚の扱いに長けた職人の技があってこそ。「うなぎの調理技術において高いスキルが、板前に備わっていると思います」と加藤さん。

 

「昔はいまと違って、うなぎの個体差が大きく扱いが難しかったそうです。けれど、それに合わせて完璧に仕上げる技が、受け継がれているのでしょうね」。

 

串打ちなし、蒸してから焼き上げる。上品なタレであっさりとした味わい

 

それだけに、うなぎの蒲焼きは、徹底的なこだわりで完成します。

 

うなぎの蒲焼きにもいろいろなタイプがありますが、加藤さんによれば宇喜世の場合は「やわらかく、さっぱりとして上品な味わい」。

 

出典:宇喜世(お店では、うなぎの蒲焼きに加えて白焼きもついた「うなぎ御膳」も提供)

 

うなぎは、季節に合わせてそのときに最上のものを、九州、静岡など日本各地から吟味。なおかつ旨みのある、大きなサイズを選んでいます。

 

「一般的に、うなぎの蒲焼きとして使用するのは100グラム程度。でも、わたくしどもでは約200グラムと一回り大きなものを使っています」と加藤さんが説明してくれました。

 

焼き上げる前には「蒸し」の工程が入ります。「いったん蒸すことで、余分な脂を落として、ふわりと仕上がります」(加藤さん)。

 

蒸し上げたら、いよいよ焼き。ここにも宇喜世のこだわりがあります。ウナギには串を打たないのです。

 

「身に傷をつけないために、一尾ずつ、網にはさんで焼きます」と加藤さん。やわらかなうなぎにタレを塗り、備長炭で細心の注意を払いながらじっくり焼き上げます。

 

歴代の料理長が継ぎ足した、宇喜世秘伝のタレは、地元の醤油を使用。上越市は、「応用微生物学」の世界的権威で知られ、発酵学の父とよばれる坂口謹一郎博士の出身地。「発酵文化が根差し、老舗の醤油蔵や味噌蔵、酒蔵が多いんです」と加藤さん。

 

宇喜世同様、長い歴史をもつ蔵の手がけた醤油をベースに、タレはあっさりとした味わいに。「うなぎ本来の美味しさを味わっていただくために、甘みは控えめ、濃すぎないタレにしています」(加藤さん)。甘みと旨みを備えた「赤酒」で軽やかな風味に仕上げます。

 

じつはこのタレ、常連の中には「これだけほしい」という人もいるという逸品。「ごはんにタレだけをかけて食べても、美味しいのだそうです」と加藤さんが苦笑します。

 

箸切れのよいやわらかさ。まるで雪のようにふわり、ほろり。

 

そんな、こだわりのうなぎの蒲焼きをお取り寄せしてみました。

 

美しい桜色の布に包まれたパッケージを開けると、見事な大きさのうなぎ!期待が高まります。

 

出典:筆者にて撮影(宇喜世名物 うなぎ蒲焼。1尾、2尾、3尾入りがある)

 

湯煎して、器に取り出すと見事な照りのしなやかな姿。

 

出典:筆者にて撮影(立派なサイズ。タレ、山椒付き)

 

ごはんにのせて、うな丼に。うなぎに箸を入れると、皮から身へとすっとぬける「箸どおり」に驚きます。

 

口に入れると、身はなめらかな舌触り。そしてふわり、ほろり……。まろやかな味わいとともにやさしくとろけていきます。口の中で舞うように溶けていく、「ひとひらの雪」のよう。

 

タレは極めて薄味で、あっさりと上品。ベタベタした甘さがなく、後味もすっきりしているので、うなぎの旨みの「余韻」に浸ることができます。

 

出典:筆者にて撮影(宇喜世のうなぎは、「やわらかく、さっぱりいただける」と老若男女に好評)

 

タレは添付されているので好みの塩梅に調整可能。うなぎ至上主義で仕上げたタレは多めにかけても、「むやみに濃くならない」のが魅力。うな丼にすると、「ごはん」と「うなぎ」の絶妙な接着剤になって、軽やかに味わえます。

 

出典:筆者にて撮影(薄口のタレで、ごまかしなく、うなぎそのものを味わえる。雑味はなく、いたって上品)

 

長い歴史が育んだ、老舗料亭の絶品うなぎ。おうちで食べるのもいいけれど、ぜひ、機会があれば訪れてみて。風情ある空間でいただくと、さらに美味しさが極まるはず。

 

 

■百年料亭 宇喜世の絶品「うなぎ蒲焼」は、宇喜世の公式オンラインショップでお買い求めください。

 

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