プロカメラマンに聞くスマホ撮影術（1）～準備を万全に～
出典：photoAC
まめ得読者のみなさんもスマートフォンを利用している方が多いと思いますが、カメラは使いこなせていますか？ 最近のスマホに付属するカメラは、単体のカメラに遜色ないほどの機能を持ち合わせていますね。
でも、「もっとキレイに撮りたいな」「もっと上手に使いこなしたいな」と思っている方も多いのでは？そこで、プロのカメラマン・中村年孝さんに聞くスマホ撮影術の連載をスタートします。
第１回目は基本中の基本の内容ですが、意外と見落としている方が多い内容です。ご夫婦やお孫さんとの写真、お庭の花などをもっと素敵に撮影するために、あらかじめ気をつけておきたい準備のお話です。
電池をちゃんと充電しよう
出典：photoAC
「まず、当たり前のことですが、スマホの電池がなくなると写真も撮れなくなります。スマホは電話やSNS、ゲーム、インターネットなどカメラ以外にもさまざまな目的で使いますので、出かける前にきちんと充電しておくことが大切です」（中村さん・以下同）
写真の商品：Anker PowerCore Ⅲ Fusion 5000
「充分に充電できていない状態での外出や長時間のお出かけには、モバイルバッテリーを持っていくと良いでしょう。もちろんモバイルバッテリーの充電も忘れずに！ おすすめはコンセント付きのもの。コンセントつきでしたら、外出先のコンセント設備があるカフェなどで使用することができて便利です」
空き容量を確保を忘れずに
出典：photoAC
「撮影した写真や動画はスマホ本体のメモリーや、機種によってはメモリーカードに記録されます。その容量には限界があり、いっぱいになると当然新たな写真が撮れなくなってしまいます。またほかのアプリとも共用されるので、空き容量は定期的にチェックしましょう」
出典：中村さん提供（iPhoneの場合）
空き容量のチェック方法
「ご利用のスマホによって、手順が異なるので一概には言えませんが、ホーム画面もしくはアプリ一覧から「設定」を選択。「ストレージ」（または「ストレージとメモリ」など）を選択して、空き容量が確認できるスマホが多いと思います。不明な場合は、説明書でお確かめください」
スマホが壊れて、写真が全部なくなったと嘆いている知人がいます。
「空き容量が乏しくなる前にデータをパソコンに移すなどしましょう。また、Amazon photosやGoogleフォトなどのクラウドサービスでバックアップを取っておく方法もあります。バックアップがあれば万が一スマホをなくしても写真はなくならないので安心です」
レンズのメンテナンスと液晶画面の明るさを設定する
出典：中村さん提供（汚れたレンズ）
「さぁ、いよいよ撮影です！ その際に注意したいのがレンズの汚れ。スマホのレンズは常に露出しているので、思いがけず触れるなどして汚れていることも多く、そのまま撮るとぼやけた仕上がりになってしまうことも。定期的にメガネ拭きなどで拭くと良いでしょう。私は都度クロスを出すのが面倒なので、シャツの裾などでも拭いてしまっていますが、そこは自己責任で行ってください」
出典：中村さん提供
〈レンズが汚れた状態で撮影〉
〈レンズの汚れを拭いた状態で撮影〉
出典：中村さん提供
「レンズの汚れがある状態とキレイに拭いた状態で写真を撮ってみました。その違いは一目瞭然ですね。汚れがない方が鮮明な写真が撮影できます。また、液晶画面が汚れていたり割れているのも撮影しにくくなってしまうので、こちらも拭いたりガラスを交換するなどしましょう。液晶画面を明るくすると撮りやすくなりますので、暗くて撮りにくい場合は設定を見てみてください」
基本的なことですが、意外と準備を見落としている方は多いはず。より良い写真を撮影するためにも事前の準備は怠らないようにしましょう。
中村カメラマンのプロフィール
寫眞家 中村 年孝
東京工芸大学 芸術学部写真学科 卒業
現在フリーランスとして活動
商業写真撮影を中心に、文化財･歴史資料撮影も手がける。
また、映像制作やドローン撮影も行っている。
ライフワークとして年齢、性別、国籍など一切問わず
１００万人を目標に " 笑顔 “を撮影し続けている作品
「Happy Face Photo」を制作。
趣味はホッキョクグマの観察と撮影。
http://toshitaka-nakamura.com/
プロカメラマンに聞くスマホ撮影術（2）～カメラの使い方を覚えよう～
