日本初レトルトカレー〝ボンカレー〟誕生に採用された技術とは?|お買い物トリビア(146)

日本の国民食とも言われるカレー。日本独特の深い味わいのルーと、ほかほかごはんを一緒に味わえるカレーは、今では海外からの観光客にも大人気の料理となりました。
実はカレーが日本に初めて紹介されたときは海外の高級料理という位置付けで、手軽に作れる料理ではありませんでした。そこで登場したのが、1968年2月に大塚食品から発売されたレトルトカレーの「ボンカレー」です。
ボンカレーのキャッチフレーズは「お湯で3分温めるだけ」、「誰でも失敗しないカレー」。1972年には当時絶大な人気を誇った笑福亭仁鶴をCMに起用し、「3分間待つのだぞ。」のフレーズが大ヒット。日本人にはなじみの薄かったスパイスを使い、たくさんの工程を経て作られるカレーを、食卓に簡単に出せる料理として提示し、カレーといえばボンカレーといわれるほどの大ヒット商品となりました。
大ヒットとなった理由のひとつには、最大2年間の賞味期限を実現したこともあったと言われています。では、ボンカレーのレトルト技術は何にヒントを得て実現したのでしょうか。
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お買い物トリビア「日本初レトルトカレー〝ボンカレー〟誕生に採用された技術とは?」の答えはこちら。わかりましたか?

出典:photoAC(ボンカレーのレトルトはアメリカ軍の携帯食技術にヒントを得て開発されました)
正解は、「 アメリカ軍の携帯食技術 」でした。
ボンカレーのいちばんの特徴である「お湯で温めるだけ」は、カレーをレトルトとして販売したことにあります。
家庭で本格カレーを手軽に味わってもらう方法について頭を悩ませていた大塚食品の商品開発部は、あるときアメリカのパッケージ専門誌の記事に注目しました。その記事では、アメリカ軍が携帯食としての定番だった缶詰の代替として、ソーセージを真空パックに詰めたものを開発した、と掲載されていました。この記事に注目し、軍の携帯食として用いられているレトルト技術を応用すれば、家庭向けのカレーを開発できるかもしれない、とレトルト化を視野に入れて開発を進めていったそうです。
大塚食品がレトルトカレーの開発に踏み切った背景には他にもあります。当時カレー粉や即席カレーの素は新しい調味料として注目の的であり、市場競争は熾烈でした。大塚食品としては、同業他社との差別化を図ることが急務だったようです。
さらに大塚食品にはもうひとつ、他社にはない強みがありました。それは関連会社の大塚製薬が持っていた点滴液の加圧加熱を応用した殺菌技術です。この技術を活かすことで、最大2年間の賞味期限を実現しました。
レトルト商品であれば、調理済みのカレーを長期間保存できるうえ、出来立ての味をそのまま家庭で手軽に味わえるはずだ、と考え開発に踏み切った大塚食品には、先見の明があったと言えそうですね。

