お買物探偵団

「椎茸パテ」(宮崎・岡田商店)。うま味たっぷり和洋中レシピに|からだに美味しいお取り寄せ(13)

出典:岡田商店

 

 

今回は、宮崎県美郷町から、乾しいたけを使ったユニークな絶品グルメ「椎茸パテ」を紹介します。

 

薬膳において、しいたけは疲労回復や免疫力アップにおすすめの食材。人間の体内を巡る目には見えないエネルギー「気」を補う働きが高く、身体をエネルギーで満たし、滋養強壮に威力を発揮します。

 

冬はとくに寒さのために気が失われやすい季節。風邪や感染症対策のためにも積極的に取り入れていただきたい食材です。

 

乾しいたけ生産量2位を誇る宮崎県。老舗問屋の革新的な挑戦

 

乾しいたけ生産量2位を誇る宮崎県。しいたけ栽培に適した全国トップレベルの日照時間、1日の寒暖差、清らかな水など恵まれた自然環境のもと、肉厚で弾力があり、風味が優れた乾しいたけが生産されています。

 

出典:筆者にて作成(岡田商店は、美郷町で100年以上の歴史を誇る老舗乾しいたけ問屋です)

 

宮崎県北部に位置する美郷町は、四方を豊かな山々に囲まれたその名の通り自然豊かな「美しい郷」の町。クヌギやナラの木を原木として、1~2年かけてじっくりと育てる原木しいたけの栽培が盛んです。

 

出典:岡田商店(原木しいたけの栽培は、クヌギやナラの木に椎茸菌を植え付けることから始まる。森林に寝かせ、ホダ木(菌が十分に回った状態の木)を完成させてからしいたけを発生させる)

 

岡田商店は美郷町で大正元年に創業、100年以上の歴史を誇る老舗乾しいたけ問屋。

 

出典:岡田商店(約380人の生産者とともに、自然の循環の中で育つ原木しいたけを守り、乾しいたけの魅力発信に取り組む)

 

地元美郷町・椎葉村・諸塚村などの生産者が栽培した原木しいたけを厳選。ひとつひとつ手作業で昔ながらの製法にこだわった高品質な乾しいたけを送り届けています。

 

出典:筆者にて撮影(岡田商店のどんこ。戻して調理すると肉厚でプリッとした食感、濃いうま味が堪能できる。だしももちろん絶品!)

 

岡田商店では、乾しいたけを使ったさまざまな加工品開発にも取り組み、高い人気を誇るのが「椎茸パテ」。原木乾しいたけ特有のうま味と香りをいかしたパテは、2015年の発売以降、その美味しさに魅了されるファンが続出。テレビや雑誌でもたびたび取り上げられ、リピーターが後を絶たない人気商品です。

 

椎茸パテを開発したのは、三代目社長である岡田栄一さんの奥さまであり、常務取締役を務める岡田光さん。結婚後、乾しいたけを日常的に食するなかで、その美味しさに魅了されるようになりました。

 

出典:岡田商店(岡田光さん。乾しいたけの魅力を伝えるべく、商品開発、レシピ開発、学校での授業などさまざまな活動に積極的に取り組む)

 

乾しいたけはかつて保存食や贈答品として、多く利用されていたものの年々、その消費は減少しています。

 

「こんなに美味しい乾しいたけのことを、もっと知ってもらいたい」。岡田さんは、消費者に乾しいたけの魅力を伝えるためのヒントを得るために、「だしソムリエ」の資格を取得。

 

次第に、若い世代に味わってもらうための商品が開発できないかと考えるようになりました。

 

水で戻す手間や、煮物など和食のメニューだけに使うイメージが強い乾しいたけ利用の「ハードル」を下げるべく、「すぐに食べられる」「現代の食卓にも合う」「洋風でおしゃれ」をコンセプトに開発をスタート。

 

思案するなかで、岡田さんがひらめいたのは常備菜として作っていた「椎茸パテ」の商品化でした。

 

家庭の味を商品に。簡単なように思えますが、乾しいたけのプロフェッショナルである岡田さん。試行錯誤を重ね、一切妥協することなく3年かけて、理想の商品を完成させました。

 

使用するのはもちろん宮崎県産原木乾しいたけ、そして一番搾りのなたね油、宮崎県産にんにく、岩塩のみ。保存料、添加物は一切不使用。味のバランスを考えて選択、配合に試行錯誤したそうです。

 

そして最もこだわりぬいたのは、乾しいたけの風味を存分にいかした製造方法。生しいたけにはない、乾しいたけ特有のうま味成分・グアニル酸と香りを最大限に引き出すために、「冷水でじっくり戻し、高温で加熱」を基本にした独自の製造方法で仕上げます。戻しや加熱の見極めが重要なため、すべて手作業。大量生産は難しいけれど譲れないポイントなのだそう。

 

出典:岡田商店(岡田商店 椎茸パテ。キュートなイラストは岡田さんによる手描き)

 

出典:岡田商店(椎茸パテには、岡田さんおすすめのていねいなレシピも添えられている)

 

和洋中使えて美味しさアップ。椎茸パテはまさに「万能調味料」

 

岡田さんの乾しいたけへの愛と情熱がつまった、椎茸パテの小瓶をあけると、なんとも芳醇な香り。これまで知っているしいたけの香りとは別モノ。ポルチーニを思わせるような、上品で濃厚な香りに驚きます。

 

出典:筆者にて撮影(椎茸パテの見た目はひき肉のよう。香りのよさにびっくり)

 

食べるとまたまた驚き。プリッ、ウニッとした上質な乾しいたけならではの食感とともに、豊かなコクのあるうま味。それは「肉」に近いもの。けれど、単調ではなく奥深い複雑な味わい。

 

正直、椎茸パテといわれていなければ「何かわからない」くらい。乾しいたけが苦手だという人に多い「クセ」がなく、すなわち「乾しいたけのうま味」といういいところだけが凝縮されているといっても過言ではありません。

 

そして汎用性の高さが魅力。

 

バケットにそのままのせればワインのおともに。あつあつごはんにのせれば、最高のごはんのお供に。パスタやリゾットのソースや、ドレッシングに使っても美味しくいただけます。

 

さらにうま味の強さをいかして「調味料的」に使うのもおすすめだそう。味噌汁に加える、卵焼きに、ハンバーグや餃子の隠し味に……。和洋中幅広く使えます。

 

わたしもいろいろ試してみました。

 

こんがり焼いたバケットにのせて。ブラックペッパーやピンクペッパーとの相性がバツグン。とろけるチーズをのせて焼くのもおすすめだそう。

 

出典:筆者にて撮影(椎茸パテをのせたバケットは、白ワインのおともにぴったり)

 

わたしも薬膳的に気を補う効果が高い食材と組み合わせた「疲労回復しいたけ薬膳レシピ」を作ってみました。

 

まず、じゃがいも、枝豆と組み合わせた「しいたけパワーアップポテサラ」

 

乾しいたけが嫌な人にはありえない、と思われるレシピですがとんでもない!

マヨネーズとの相性もバッチリ。複雑な味わいの「大人風味」のポテサラに。「隠し味にいったい何が入っているの?」と詮索されること間違いなしです。

 

出典:筆者にて撮影(しいたけパワーアップポテサラ。ハイボールのおつまみに合うポテサラ)

 

意外かもしれませんが、乾しいたけは乳製品との相性もバッチリ。気を補うナガイモ、ミックスビーンズを加えた「しいたけミルクスープ」に。しいたけパテを加えると、まるで生クリームを加えたようなコクが加わって驚きです。

 

出典:筆者にて撮影(「しいたけミルクスープ」。ナガイモ、ミックスビーンズをコンソメスープで煮て、牛乳を加えて加熱。仕上げに椎茸パテを加えるだけでコクうまなミルクスープに)

 

さらに、トマト味のレシピに使ってもバツグンの美味しさ。「しいたけボロネーゼ」を作ってみました。市販のトマトソースに、椎茸パテをプラス。椎茸パテがいわば、ひき肉がわり。フレッシュな味わいから、ドミグラスのようなどっしりとした濃厚な味わいに変身します。肉なしでこのコクとうま味! 乾しいたけ、恐るべし!

 

出典:筆者にて撮影(しいたけボロネーゼ。薬膳的に気を補うグリーンピース、スティックセニョールを添えて)

 

椎茸パテはごはんのお供としても最強。しょうゆをたらりとかけると、ごはんがとまらなくなります。ポン酢をかけても美味。食べ盛りのお子さんには、焼き肉のたれもおすすめ!

 

出典:筆者にて撮影(椎茸パテごはん。岡田さんはごま油としょうゆをかけて食べるのが好きだそう)

 

さらに岡田さんは、子供たちにももっと乾しいたけを美味しく食べてもらいたい、と「ナバ手羽餃子」を開発しました。ナバとは、九州の方言で「しいたけ」のこと。

 

出典:岡田商店(ナバ手羽餃子。みっしり乾しいたけが入ったまるまるとした、手羽餃子)

 

九州産鶏手羽先の中に、乾しいたけのミンチをたっぷりつめこんだ餃子は、かじると肉汁、椎茸のうま味がジュワーッとあふれ出す逸品。

 

出典:岡田商店(ミンチには、九州産若鳥のだしとしいたけのだしをブレンドした特製のスープを加えて、うま味をプラス。保存料、着色料、化学調味料は不使用)

 

美郷町の小中学校給食でも提供され、しいたけが苦手だった子供たちにも大好評だそうです。そしてビールや、焼酎のおつまみにも最高! 乾しいたけの魅力にますますハマってしまいそう。

 

岡田商店の乾しいたけグルメをあれこれ試していると、もっと乾しいたけを使いこなしてみたくなります。美と健康に役立つ、乾しいたけとの距離がグッと縮まる「美味しい」体験をぜひ。

 

 

■「椎茸パテ」や「ナバ手羽餃子」などの絶品!乾しいたけグルメは、岡田商店公式サイトでお買い求めください。

 

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