GI値とは?GI値を知って太りにくい体を目指そう!
出典:photoAC
年齢を重ねていくにつれて、お腹がぽっこりと出てきたり、急に体重が増加してきた…なんて声をよく聞きますよね。これは基礎代謝の低下が原因とされています。若い頃と食事量を変えずにこれまで通りの生活や運動をしていると、かつては脂肪を燃焼してくれた体も同じようには働いてくれません。結果、脂肪がつきやすい体となり、肥満へまっしぐらとなるわけです。
しかし、食べる量を減らすのはキツいし、運動も大変、最近流行りの糖質制限ダイエットも辛くて途中ギブアップしてしまうかもなんて思っている方も多いはず。
そんな方にオススメなのが、GI値(後述)を意識した食事を摂ること。これにより、劇的に痩せるというわけではありませんが、急激な血糖値の上昇を抑え、健康的に食べながら体重減を目指すことができます。
今回は、そんなGI値についてご紹介いたします。
太る仕組みとは
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人間が生きてゆく上で欠かすことのできない栄養素のひとつに糖質があります。糖質は体を動かすエネルギーのほか、脳のエネルギー源となる栄養素としても知られています。
糖質は食事を摂ると小腸で吸収され、ブドウ糖となって血液を通って各細胞に運ばれてゆきますが、この血液中にあるブドウ糖のことを血糖と呼んでいます。
ホルモンの一種であるインスリンは、食後体内の血糖が増えると膵臓から分泌され、ブドウ糖を肝臓や筋肉へ送る役割を担います。
しかし、肝臓や筋肉に蓄えられる糖の量には限界があり、余った分はインスリンの働きによって脂肪細胞へと運ばれることになります。この脂肪細胞が膨れ上がっていく現象のことを一般的に「太る」と呼んでいます。
血糖値が上がるということ
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食事を摂ると血糖が増えますが、こうした現象のことを血糖値が上がると言います。
血糖値は緩やかに上昇するのが良いとされており、急激に上がるとインスリンが過剰に分泌され、肥満の原因となります。
さらに、この状態が繰り返されると、血管の内側の壁が傷むとされ、心臓病などのリスクが高まると言われております。
そのため、近年では食べたら急激に血糖値を上昇させず、緩やかに上昇する食品に注目が集まっています。
GI値とは
そこで注目したいのが、GI値を意識した食事。
GI値とは、グリセミック指数 (glycemic index)の略で、炭水化物が分解され、糖に変わるまでのスピードを表した数値のことを言います。
GIが70以上の食品を高GI食品、56~69の間の食品を中GI食品、55以下の食品を低GI食品と定義しており、高GI食品は血糖値の上昇速度が速く、逆に低GI食品は緩やかに上昇すると言われています。
血糖値を急激に上げなければ、インスリンを過剰に分泌することを防いでくれるため、食べても太りにくい状況を作ることができます。その結果、脂肪細胞を生み出さず、体重増加を抑えてくれるという訳です。
※筆者は、大塚製薬の「GIについて学ぼう」サイトを参考にしています。
主な食品のGI値
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<高GI値 70以上>
もち米(87)、白いパン(71)、スイカ(72)、ドーナッツ(75)、スコーン(92)など
<中GI値 56~69>
ベーグル(69)、じゃがいも(66)、キウイ(58)、はちみつ(58)、ハンバーガー(66)など
<低GI値 55以下>
押し麦(46)、ラザニア(28)、もも(28)、マンゴー(51)、ピーナッツ(13)、など
※出典:大塚製薬の「GIについて学ぼう」サイト内にあるシドニー大学 食品GI値検索 2017年改訂より
高GI食品には糖質の高い食べ物や精製された食品が多い傾向にありますが、糖質の高いとされる果物の中には低GI食品もあるため、しっかりと理解した上で食べることをオススメします。
また、一般的には野菜や肉類、魚介類は低GI食品が多いとされており、食べても太りにくい食品であるということがわかります。
意外だったのは、スイカ。こちらは72と高GI食品に分類されているため、注意が必要です。
ほか、糖度が高く、血糖値を上げそうなイメージのももやマンゴーがGI食品に分類されているため、必ずしも甘い=GI値が高いではないと驚いた方も多いのではないでしょうか。
食品別GI値に関しては、こちらの参考サイトをご覧ください。
まとめ
インスリンの過剰分泌を防げば、糖が脂肪細胞へ運ばれることはありません。そのためには、血糖値を緩やかに上昇させる食品を食べるのがオススメです。
血糖値の急激な上昇は、血管を傷めることにもなるため、ちょっと太ってきたという人や健康を意識し始めたという人はぜひ低GI値の食品を摂取するよう心がけてみてください。
インターネットで検索をすると、GI値の一覧がたくさん載っていますので、ぜひ参考にして、普段の食事に生かしてみてください。