ジャパニーズペッパー「山椒」の効果効能と使い方とは?|スパイス・ハーブ手帖(7)
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ジャパニーズペッパーと呼ばれている「山椒」。
魏志倭人伝にも、日本の山々には山椒が自生していると記載されているほど、日本人には古くから好まれていたスパイスと言われています。
小粒でもピリリと辛いでお馴染みで、痺れるような強い辛味と清涼感のある香りは、さまざまな料理との相性が抜群。そのため、キッチンに常備しているという人も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな昔から我々日本人には馴染み深い山椒についてご紹介します。
山椒とは
山椒の原産地は日本列島や朝鮮半島と言われており、これこそジャパニーズペッパーと言われる所以。
ミカン科サンショウ属の落葉樹で、各地の丘陵や山地に分布し、高さは2~3mほどに成長します。雌雄異株で実がなるのは雌株のみとなります。樹木は独特の香りを纏っており、この匂いが好きという人も多いのではないでしょうか。
若葉、花、実の全ての部分が利用されており、若葉は「木の芽」として、花は「花山椒」、若い実は「青山椒」、成熟した実は「実山椒」として使用されています。
また、青山椒を粉にしたものを「粉山椒」、実山椒のうち実が裂けて種子が弾けたものを「割り山椒」と呼んでいます。
ちなみに、麻婆豆腐などの中華料理に使う山椒のことを花椒と呼びますが、こちらは熟した実を乾燥させ、果皮のみを使用します。日本の山椒以上に痺れと辛味があるので、料理によって使い分けるのがオススメです。
ジャパニーズペッパー:山椒の効果効能
最も大きな特徴はその痺れる辛味。実はこちら「サンショオール」という成分によるもの。このサンショオールには内臓器官の働きを活発にし、消化不良の改善を促す効果が。
また、発汗作用などもあるため、神経痛や肩こり、冷え性改善などの症状を和らげる効果も期待できます。
他に、柑橘系の植物が持つ香り成分であるシトロネラールも山椒には含まれており、抗菌、殺虫作用、抗炎症作用を持っていると言われています。
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山椒の美味しい食べ方、使い方
一番有名なのは、うな重に薬味としてかける使い方。
これにより、うなぎの泥臭さを抑えるだけでなく、殺菌効果、食中毒予防も期待できます。まさにジャパニーズペッパーですね。
出典:photoAC (山椒のピリッとし香りが食欲をそそります)
ご飯やお茶漬けのお供として人気の京都名物のちりめん山椒も定番。自宅でも簡単にできるので、作っている人も多いのではないでしょうか。
山椒の木の芽を使った、たけのこの木の芽あえも絶品。こちらは茹でたたけのこに、すり鉢に入れてよくすった木の芽と西京味噌を使って作る一品で、京都の料亭などに出てきそうな上品な味が特徴です。
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ジャパニーズペッパー山椒のまとめ
いかがでしたか?
痺れと辛味と爽やかな香りがクセになる山椒。ぜひ色々な料理に使って楽しんでくださいね。