【ロジャー堀が答えるお悩み相談】老後資金が足りない!?今からでも間に合う資産運用術|朝の10分間トレード
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「老後資金が足りない......どうしよう......」
退職金、年金、貯金があっても多くの家庭が直面する老後資金問題。
あなたは大丈夫ですか?
平均寿命が伸び、老後の生活期間が長くなっている他にも、物価上昇の影響などもあって、老後に必要な資金は年々増えていますよね。
中には「おおむね1億円必要」なんて囁かれていたり......
だからと言って、あなたが絶望したり焦る必要はありません。
老後資金がいくら必要なのかは、ご家庭によって異なります。
今回は、安心できる老後を過ごすための、準備の仕方や運用術について解説していきます。
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もくじ
老後資金はいくら必要なのか?
老後資金の準備において、まず最初に必要なことは「いくらお金が必要なのか?」を把握することです。
多くの人が漠然と老後への不安を抱えていますが、具体的にどれくらいの金額を準備する必要があるのかは家庭によって変わります。
自分に必要な金額が明確に分かれば、具体的な投資計画を立てやすくなり、より着実な資産形成を目指すことが期待できますよ。
老後資金の目安はどのくらい?
当然のことですが、老後資金は、老後の生活期間が長くなればなるほど多く必要となってきます。
|
平均寿命 |
---|---|
男性 |
81.09歳 |
女性 |
87.14歳 |
厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」によれば、日本人の平均寿命は男女別で上記のようになっています。男性が81.09歳、女性は87.14歳です。
また、90歳で生存している割合は次の通りです。
|
90歳 |
95歳 |
---|---|---|
男性 |
4.22% |
2.15% |
女性 |
5.53% |
2.94% |
男性の場合、100人中約4.2人、女性の場合は100人中約5.5人が90歳と長寿であることが分かります。生存割合は年々伸びています。
ここでは、そんな平均寿命を参考に老後資金の目安を見てみましょう。
一般的に老後資金は、「退職後の生活費 x 老後の期間」を元に計算されます。
例えば、60歳で退職し、87歳まで生きると仮定した場合、老後の期間は「27年間」になります。よって老後資金は、最低でも27年間の生活費を賄える額が必要ということが分かるかと思います。
次に、月々の生活費を一人当たり15万円と仮定した場合、退職後の生活費は「4860万円」となります。老後夫婦二人で暮らす世帯と仮定した場合は、2倍の「9720万円」となり、約1億円が必要になる計算です。
きっと、「1億円」と聞いて驚いてしまった方は少なくないでしょう。
しかし、実際に1億円を全額自力で用意する必要はないので安心してください。
元々蓄えている貯金や、毎月支給される年金も含めて「1億円」ですからね。
あなたが用意しなくてはいけない老後資金は「1億円 - (公的年金+貯金額)」を目安に計算できます。
実際に、あなたの老後資金がいくらになるのか、シミュレーションしてみるも良いでしょう。
あなたの老後資金をシミュレーション
以下のステップから、ご自身の老後資金をシミュレーションすることができます。
ステップ①:現在の毎月の生活費を算出する
ステップ②:年金や退職金の見積もりを計算する
ステップ③:将来的収入と支出を照らし合わせて、不足分を見積る
まずは、現在の生活費や希望する生活スタイルを基に計算を始めましょう。
そして、年金や退職金を含めた収入と支出を照らし合わせて、不足分を見積もります。
無料の専用のシミュレーションツールを使うと、より現実的な数字を把握することができます。金融庁が提供しているライフプランシミュレーターを活用してみると良いでしょう。
資産運用で失敗しないためのステップガイド
ここからお伝えする内容は、特に老後資金の不足分を投資で増やしていきたい方に必見です!
資産運用を始めるにあたって、成功するためには計画的な準備が不可欠です。
実際に、投資で資産運用を始める前に押さえていただきたい基本的なステップを紹介していきますね。
資産運用ガイド① 資産運用の目的を明確にする
まず最初に、ご自身が資産運用を行う目的を明確にすることが大切と言えます。
・自分の老後資金を準備するためだけ、であるのか。
それとも、
・家族の教育資金を準備するため
・将来の大きな買い物や万が一の出費(介護費用)に備えるため、などなのか。
資産運用を行う目的は人それぞれでしょう。何のために、どのような運用方法が適しているか、より明確に資産運用の計画を立てましょう。
資産運用ガイド② リスク許容度を理解する
投資にはリスクが伴います。
そのリスクを自分がどれくらい許容できるかを理解しておくことが重要です。
リスク許容度は、当然のことながら年齢やライフスタイルによっても異なります。
リスクをどこまで取るのか、あなたの許容度に応じた投資商品を選ぶようにしましょう。
資産運用ガイド③ 投資商品を理解する
資産運用を始める前に、どのような投資商品があるのかをしっかり理解しておくことが重要です。
株式や債券、投資信託、不動産など、さまざまな商品があります。自分の目的とリスク許容度に合った商品を選ぶことが、資産運用成功の鍵となります。
資産運用ガイド④ 定期的に運用状況を見直す
資産運用は一度始めたら終わりではなく、定期的に運用状況を見直すことが重要です。市場の動向や生活環境の変化に応じて、ポートフォリオを調整しましょう。
ポートフォリオとは、投資において保有する資産の組み合わせを指します。
資産運用の目標に対してどれくらい進捗しているのかを確認することで、目標達成に向けた修正を行うことができますし、安定した資産運用の実現に繋げることができますよ。
資産運用ガイド⑤ 無理なく始める
初めて資産運用を行う場合、無理に大きな額を投資しようとせず、少額から始めることが大切です。
少しずつ運用を学び、経験を積むことで、リスクを最小限に抑えつつ資産を増やすことができます。まずは小さな額で始め、自分の運用スキルを高めていきましょう。
借金までして投資資金を確保することだけは絶対にやめてくださいね。
資産運用ガイド⑥ 複利運用を効果的に活用する
複利運用の効果をしっかり把握されていますか?
この複利運用とは、資産を長期的に増やすために非常に効果的な方法です。
仕組みは、投資で得た利益を元本に加えて再投資するのみ。そうすることで、その合計に対してさらに利息がつき、時間が経つほどに資産増加が期待できるのです。
特に、早期から始めることで、時間の経過とともにその効果を最大限に発揮します。定期的な積立投資と組み合わせることで、リスクを分散しながら安定した資産形成が可能になります。
資産運用で成功のコツ
資産運用を効果的に行えば、目標の運用額を早く達成できる可能性が高まります。それに越したことはないですよね?
そのために、金融商品には一体どんな種類があるのかを確認しましょう。
投資信託
投資信託とは、複数の資産(株式や債券など)をまとめて購入できる商品です。少額から始められ、分散投資が可能なため、リスクを抑えながら資産運用を始めることができます。
また、あなたに代わって専門家が資産運用を行ってくれますので、初心者の方には優しい方法と捉えることができるでしょう。
ただし、その分、手数料はかかります。運用会社によって手数料は異なりますので、その辺をしっかりと確認することが重要です。
新NISA
新NISA(少額投資非課税制度)は、少額の投資を非課税で運用できる制度です。これを利用することで、資産運用の税負担を軽減でき、運用益を効率的に増やすことができます。
年々利用者が増加している人気の制度です。
債券
債券は、政府や企業が資金調達のために発行する有価証券です。
購入者は発行元に資金を貸し付け、その見返りとして利息を受け取り、満期時に元本が返還されます。定期的な利息収入を得られるので、安定性が高い商品として知られています。
ただし、長期目線での資産運用が前提になってきますので、運用の目標額や期間に合わせて計画を立てることが成功への鍵になると言えるでしょう。
個別株投資
個別株投資は、特定の企業に投資してその株価の変動を利用して利益を目指す運用方法です。
一般的に、長期的に安定した成長が期待できる企業の株を選ぶことで、リスクを抑えながら資産増を目指すことが可能になります。ただし、投資すべき企業を選ぶのは容易ではありません。
専門知識や、経済を深く理解する必要などがあります。
個別株投資に興味があり、具体的な利益の目指し方を知りたい方は以下で詳しく解説しています。
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まとめ
今回は、安心できる老後を過ごすための、準備の仕方や運用術について解説してきました。
多くのみなさんが漠然と抱える老後資金の不安も、しっかりと計画を立てて向き合えば、恐れることはないということが分かっていただけたのではないでしょうか。
まずは、ご自身の老後にいくらの資金が必要なのか把握していただき、必要に応じて適切な方法で運用を始めましょう。
投資信託や新NISA、債券、個別株など、さまざまな運用方法を組み合わせることで、効率よく運用を行っていくことも可能です。
資産運用を行っていく中で困ったことがあれば、専門家のアドバイスを活用するのも効果的です。知識を深めながら、より着実に資産を増やすことで、安心できる老後を実現できるはずですからね。
一歩ずつ計画的に、無理なく資産運用を進めていきましょう。
出典:筆者にて撮影(ロジャー堀プロフィール画像)
元タカラ社(現タカラトミー社)役員
(その他、複数の上場企業の役員歴あり)
株式アナリスト 投資コンサルタント
ロジャー堀
野村證券、上場企業2社(タカラトミー、インデックス)の役員を歴任し、2007年に日本マネジコを創業。「短期間で倒産寸前の状態から設立以来の絶頂期へと蘇らせるスペシャリスト」として上場企業の経営者から絶大な信頼を寄せられる。
タカラとトミーの合併など日本の経済界に名を残す大企業の再建を成功させるなど、堀氏がプロデュースした企業は数知れず。
これまでに請け負った会社再建で創り上げた時価総額は総額1兆円を超える。著書に『Yahoo!ファイナンス公式ガイド』など。
※本記事は、有価証券への投資を勧誘することを目的としておらず、また売買を推奨するものや利益を保証するものでは御座いません。
投資リスクをしっかりご理解の上、最終的な投資判断はご自身で行うようお願いします。