ロジャー堀が投資詐欺に注意勧告!悪徳な詐欺案件の見分け方を解説|セーフティネット
出典:編集者
近年、巧妙な手口でお金を騙し取る投資詐欺が問題となっています。
ネットなどで「おすすめの投資があります」といった広告を見たことはないでしょうか。
こういったネットにある投資広告は、本当に価値のある情報の時と全く価値がない情報の時の2種類があります。
そして全く価値がない情報の場合、多額のお金を騙し取られてしまう危険があります。
このような投資詐欺に巻き込まれないためには、投資詐欺の手口を理解して本当に価値のある情報なのかどうかを見極めることが重要です。
当記事では、世の中に出回っている投資詐欺の手口と有益な情報の違いを見分けるポイントについて解説をしていきます。
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もくじ
投資詐欺の被害状況
投資詐欺による被害は年々増加しており、高齢者や投資初心者の方が被害に遭いやすい傾向にあります。
金融庁のデータによれば、2ヶ月で1,500人強の方が何らかの被害を受けています。
投資詐欺の多くはSNSやインターネット広告を通じた詐欺手法が拡大しており、対策が難しい状況です。
高額なリターンを謳いながら、結果的に資金を回収できず、詐欺であったと気づくケースが多数報告されています。
投資詐欺の主な手口
近年の投資詐欺の主な手口には、次のようなものがあります。
情報商材型投資詐欺
情報商材型投資詐欺とは、「この手法さえ覚えれば誰でも絶対に勝てる」などと謳い、再現性の薄い投資のノウハウを高額で売りつける詐欺のことです。
高額な費用が請求されるにもかかわらず、内容が曖昧で、実際の投資に役立つ情報が少ないケースが多く、詐欺である可能性が高いといえます。
特に、初心者にとっては高度な専門用語を使用し、実態が分かりにくいように装う傾向もあります。
SNS型投資詐欺
SNS型投資詐欺とは、X(旧Twitter)やYouTubeなどのSNSを利用してターゲットを騙す手法です。
ダイレクトメッセージなどで「簡単に稼ぐ方法を教えます」とコンタクトを取り、お金を騙し取る手口です。
リターンが確実な投資を紹介する投稿が拡散されていることが多く、信憑性の低い情報が氾濫しています。
また偽の実績を作り上げ、信頼を得ようとするアカウントもあるため、SNSでの情報には慎重に対応する必要があります。
セミナー型投資詐欺
セミナー型投資詐欺とは、無料の投資セミナーを宣伝してターゲットを集める手法です。
無料セミナーとなっていますが、最終的には高額な費用や追加のサポート料金を請求する手口です。
セミナーで成功者の話を聞かせることで、参加者を安心させつつ、急いで投資を決断させることが多いのが特徴です。
参加者は短期間で決断するように促され、冷静な判断ができなくなることがあります。
劇場型投資詐欺
劇場型投資詐欺とは、複数の人間が口裏を合わせて一人の消費者を騙しにかかる手法です。
「劇」のようなストーリーを演出し、信頼関係を構築して高額な案件に勧誘をする手口となっています。
リアリティを上げる為に、一見無関係に見える複数の業者が陰で連携して巧妙なストーリーを作ってくることがあるので注意が必要です。
プロ向けファンドを利用した詐欺
「プロ向けファンドを販売する」と特別感を煽ることで、初心者に対して信頼性をアピールする手法です。
プロ向けファンドとは、証券会社や銀行、投資会社などの「プロ投資家」(適格機関投資家)に売るために組成されたファンドのことです。
本来、一般消費者を顧客としたファンドを運用・販売するためには、様々な条件や規制を伴う「登録」を金融庁(財務局)から受ける必要があります。
ただし、プロ向けファンドは金融に対して一定の知識がある消費者を前提で売ることを想定しているので、金融庁からの規制が緩いのが特徴です。
詐欺師はこの特徴を利用し、金融庁のお墨付きを得ているかのような説明をして高額な商品を販売してきます。
投資詐欺の見分け方
ここまで紹介してきたように、詐欺師はさまざまな手法を駆使して巧妙にターゲットを騙そうとします。
中には本当に有益な情報もありますが、多くは詐欺まがいな情報商材が多く出回っているのが現状です。
こうした詐欺から自分の資産を守るためには、以下のようなポイントに注意することが大切です。
過度なリターンを約束している
投資詐欺の一番の典型として「絶対に儲かります!」などのような過度の投資のリターンを強調していることが良くあります。
投資において「100%絶対に稼げる」なんてことは、まずあり得ません。
なので「絶対」「必ず」などの言葉がある投資案件は嘘である可能性が非常に高いです。
また異常に高いリターンを約束している場合は、それに伴い高いリスクがあるので注意が必要です。
元本保証を謳っている
投資で元本保証をすることは違法であり、実際にはあり得ません。
ほぼすべての投資商品は元本が保証されることなく、元本割れのリスクがあります。
特に高いリターンとともに元本保証を謳う案件には警戒が必要です。
月々の配当が約束される場合も、不自然な保証と考えましょう。
有益な投資案件の見分け方
ネットでは投資詐欺の広告が出回っていることが多いですが、中には本当に有益となる投資案件も存在します。
ここでは、そんな有益な投資案件の特徴を紹介していきます。
経歴・実績が信頼できる
信頼できる投資案件は、そのプロジェクトの目的、リスク、リターン、運用者のプロフィールなどが詳細に公開されています。
その中でも運用者の経歴がしっかりとしていることは信頼に繋がります。
信頼性のない肩書きの方が公開している情報は、実績などの信頼性も低くなります。
ただし経歴がしっかりと記載されている場合は、実績も本当である可能性が高いです。
第三者による評価
独立した第三者(投資分析会社、金融機関、アナリストなど)からの高評価や推奨があるかも重要です。
信頼性のある評価機関からの情報を参考にすることで、詐欺や不透明な案件を避ける確率が上がります。
ただし調べる際には少し注意が必要です。
ネットでは他の投資案件を否定して自分の投資案件に引き込むための記事がたくさんあります。
ネットにある情報は全て信じることはせずに、信頼性のあるサイトを見て判断をしましょう。
投資詐欺に騙されないための対策
資産運用詐欺に騙されないためには、どうすればよいのでしょうか。
ここでは、詐欺に遭わないための心構えや対処法を紹介します。
最初に疑う心から入る
投資詐欺に騙されないためには、最初から疑うことが重要です。
言われたことをそのまま信じるのではなく、まず最初に「本当に?」と自分の中で疑問を問うてみてください。
投資の世界に絶対というものはありません。
全ては自己判断となります。
これは投資案件も同じで、結局のところ信じるかどうかは自分次第です。
なので自分の中で一度疑ってみて、それでも信用できるようであれば信じるようにしましょう。
第三者に相談する
金融機関やファイナンシャルプランナーなどの専門家や、資産運用に詳しい知人に相談し、第三者の意見を取り入れることも大切です。
自分では気づかないことも、第三者目線であればおかしいと思うこともあります。
また孤立して決断するよりもリスクを減らすことができます。
もしそのような相談相手が見つからない場合は、家族や友人など、客観的に判断できる第三者に相談するのもいいでしょう。
正しい投資の知識を身に付けよう
投資に関する正しい知識を学ぶことで、詐欺に対する耐性が高まります。
投資詐欺に遭ってしまうほとんどの方は、投資に対する知識が不足している方が多いです。
ただし投資に関する知識が高い方は、悪徳業者の話に矛盾が生じていることに気付きやすくなり、投資詐欺などのトラブルに遭う可能性が低くなります。
もし投資に関しての正しい知識を身に付けたいという方は、下記の記事を参考にしてみてください。
まとめ
投資詐欺は年々巧妙化しており、被害を防ぐためには疑わしい特徴を見抜き、第三者の意見を求めるなど慎重な行動が必要です。
特に「必ず儲かる」「元本保証」などの言葉には注意をしてください。
投資に絶対はあり得ませんので、このような言葉を使っている投資案件はほとんど詐欺です。
万が一被害に遭った場合は、速やかに証拠を保全して、誰かに相談するようにしましょう。
購入した後でも契約を取り消せる可能性は十分にあります。
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出典:筆者にて撮影(ロジャー堀プロフィール画像)
元タカラ社(現タカラトミー社)役員
(その他、複数の上場企業の役員歴あり)
株式アナリスト 投資コンサルタント
ロジャー堀
野村證券、上場企業2社(タカラトミー、インデックス)の役員を歴任し、2007年に日本マネジコを創業。「短期間で倒産寸前の状態から設立以来の絶頂期へと蘇らせるスペシャリスト」として上場企業の経営者から絶大な信頼を寄せられる。
タカラとトミーの合併など日本の経済界に名を残す大企業の再建を成功させるなど、堀氏がプロデュースした企業は数知れず。
これまでに請け負った会社再建で創り上げた時価総額は総額1兆円を超える。著書に『Yahoo!ファイナンス公式ガイド』など。
※本記事は、有価証券への投資を勧誘することを目的としておらず、また売買を推奨するものや利益を保証するものでは御座いません。
投資リスクをしっかりご理解の上、最終的な投資判断はご自身で行うようお願いします。