ちょい投げで楽しむキス釣り/孫と釣りに出かけよう(4)
出典:photoAC
砂浜の女王と言われるキス。
流線型の美しい魚体と大きさの割に小気味い引き、そしてなんといっても食べても美味しいということで、多くの釣りファンから絶大な人気を誇っています。
お孫さんと一緒にキス釣りを楽しみ、釣った魚を一緒に味わってみませんか?
実は、キス釣りは初心者でも気軽にチャレンジできる釣り。
高い釣り道具を使わなくてもきちんとアタリが取れますし、遠くに飛ばさなくても釣ることができます。
もちろん、フィールドは砂地のある砂浜や堤防なので、足場が悪い場所ですることもありません。
そこで今回はキス釣りのポイントや道具についてご紹介いたします。
キスってどんな魚?
出典:photoAC
キスはスズキ目の魚で、一般的にはシロギスのことを指します。
北海道南部から九州に至るまで日本各地の沿岸付近の砂浜を生息地としており、釣れるサイズは10~20cmほどで、大きいものになると25cm以上にもなります。
釣り方は船の上から釣る船釣りと砂浜や堤防から投げる投げ釣りが一般的。
釣りで使うエサは主にイソメなどの虫類。キスがエサを咥えたときに竿に伝わるブルブルという感触は魚のサイズ以上に大きく明確で、このアタリを求めてキス釣りにハマる人も多いのだとか。
食味にも優れており、身は柔らかい白身。天ぷらは定番で、他にフライや塩焼きで食されます。また新鮮であれば刺身で食べることができます。
キス釣りの道具
本格的にキスを狙う人は長い竿に重いリールを使って、100m以上も遠くに飛ばしますが、ここでは短い竿を使って、気軽に釣る“ちょい投げ”をご紹介いたします。
<使用道具>
・ちょい投げ用の竿:大人用は2.5m前後のもの
子供用は1.8mくらいのもの
・リール:ナイロン2号が100m巻けるもの
・天秤:20g前後のジェット天秤(力のないお子さんの場合は10gくらいでもOK)
・ハリス:90cmほどのキス専用針
・エサ:アオイソメ
竿にリールをセットし、糸を出した後、ジェット天秤のオモリが付いた上部を結びます。次に、ジェット天秤の針金のような長い部分(下部)にハリスを結び、エサをつけたらあとは投げるだけです。
なお初めてチャレンジする方は細かい道具についてわからないと思いますので、釣具屋さんでちょい投げをしてみたいと相談してみてください。おそらくセットで揃えてくれますので、そこから始めるのがオススメです。
他に、バケツやクーラーボックスがあれば、準備万端です。
出典:筆者にて撮影(釣りが趣味な筆者は、ルアー用の竿とリールでちょい投げしています)
出典:筆者にて撮影(エサを遠くに飛ばせるジェット天秤)
出典:筆者にて撮影(購入時は絡みにくい2本針のものがオススメ)
出典:筆者にて撮影(虫エサのアオイソメ)
実釣開始!
砂地のある砂浜や堤防に行き、正面に向かって竿を振りかぶり、ジェット天秤の重さを利用して、「えいやっ」と海に向かって投げてください。
※リールの使い方については、釣具屋さんの店員に聞くか、事前にネットで調べるなどしておいてください。
出典:筆者にて撮影(たった10m先でもキスは潜んでいます)
仕掛けが底に落ちるまで糸は放出し続けますが、糸が止まったらリールのベールを返し、糸のたるみを取るため少し巻きます。
ある程度ピンと糸が張ったら、竿を縦や横に30~50cmほど動かしキスを誘います。竿を動かした分、糸のたるみができるのでその都度リールをゆっくり巻いて、たるみを取る。10秒に1回くらいこれを繰り返してください。
すると、突然ブルブルといったアタリやコツッといったアタリがリールを持つ手に伝わりますので、軽く竿を上にあげ、魚の唇に針掛かりをさせます。
魚がヒットすると抵抗するので、ゆっくりとリールを巻き上げ、手元に寄せてくれば、待望の1匹が釣れてくれるはずです。
出典:筆者にて撮影(この大きさなのにアタリは明確)
キス以外のゲストが釣れることも
広大な海の中にはもちろん、キス以外の魚が釣れることもあります。
出典:筆者にて撮影(外道の定番クサフグ)
キス以上によく釣れると言われるのがクサフグ。海岸付近では小さいものが多いですが、もちろんフグゆえ猛毒を持っています。釣ったら、速やかに逃しましょう。
出典:筆者にて撮影(ヌルヌルしたメゴチ)
こちらもキスの外道として釣れるメゴチ。カエルのような可愛い顔をしているため、お子さんも喜ぶはずです。
専門に狙っている人は少ないのですが、美味しいということでキス釣りの外道として掛かったときに喜ばれる魚です。
砂地の魚はキス以外の魚が釣れることがありますので、キス釣りは魚の観察の場としてお孫さんと楽しむに絶好の機会になるかもしれませんね。
まとめ
キスは海釣り入門には絶好の釣りのターゲット。
投げるのには慣れが必要ですが、エサを付けてリールを巻くだけで簡単に釣れるので、お孫さんの釣りデビューにはもってこいの魚となっています。
釣りの話をしながら一緒に釣った魚を食べれば、美味しさも格別なはず。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
出典:photoAC