カツオブシムシの被害・駆除方法や衣類の保管のコツを紹介
出典:photoAC
日本国内で広く発生するカツオブシムシは、衣類を食べることから害虫として知られています。
カツオブシムシは生命力が高いため対処が難しく、毎年カツオブシムシの被害に悩む方は少なくないでしょう。
効率的にカツオブシムシを駆除するためには、殺虫剤やくん煙剤、高温で乾燥した環境が効果的です。
複数の駆除方法を知り、現在の自宅の環境でできるものを選びましょう。
本記事ではカツオブシムシの生態や種類、カツオブシムシによる被害と駆除方法について解説します。
カツオブシムシ発生の原因についてもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
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もくじ
カツオブシムシとは
出典:photoAC
カツオブシムシとは、日本国内に広く生息する害虫です。
気温15〜25℃、湿度60%以上の暗い環境で活発になるとされているため、屋内はカツオブシムシにとって快適な場所といえます。
日本に生息する代表的なカツオブシムシの種類は、ヒメマルカツオブシムシとヒメカツオブシムシの2種です。
それぞれ見た目の特徴や生態が異なるため、可能であればどの種類のカツオブシムシが発生したのか特定しておくとよいでしょう。
カツオブシムシは衣類をかじる害虫
カツオブシムシの幼虫は、エサとして動物性の衣類を齧ります。とくにウールや革、絹など動物性の素材でできた衣類がある場合は十分な注意が必要です。
化学繊維でできている衣類でも、皮脂や汗で汚れた部分はカツオブシムシの幼虫に齧られます。
衣類を齧られると衣類に虫食いの穴があくため、衣類を捨てなければいけません。
カツオブシムシの由来
カツオブシムシの名前は、幼虫が鰹節など乾いた食品を積極的に食べることに由来しています。
衣類以外にも、カツオブシムシの幼虫は煮干しや粉ミルク、ペットフードなどを食べます。
また豆や米など乾燥した植物質のものであれば幅広く食べることもあり、発生した場合の被害は大きいとされています。
生命力が強い
カツオブシムシの生命力は非常に強く、6〜12か月間飢餓状態でも生存するうえ、水もエサもない絶食状態でも卵を産みます。
そのためカツオブシムシの食べ物となる衣類や食品が少ない状態でも、繁殖が進む可能性は十分にあります。
また殺虫剤を吹きかけたとしてもギリギリで生存し、繁殖されてしまうケースも少なくありません。
さらに成虫の寿命は1か月ほどですが幼虫としての期間は非常に長く、被害が継続して発生します。
幼虫は暗い場所を好む
カツオブシムシの幼虫は暗い場所を好み、衣類や食べ物などを探します。
倉庫や棚にしまわれている衣類、食べ物は幼虫に狙われやすいため注意しましょう。
また幼虫は風通しの悪い場所も好みます。そのため密閉された場所ではカツオブシムシの幼虫が積極的に活動し、被害を広げる可能性があります。
成虫は明るい場所を好む
カツオブシムシは成虫になると、幼虫期とは反対に明るい場所を好むようになります。
照明のついている場所のほか、光を反射しやすい白い布にも集まることから洗濯物を取り込む際には注意が必要です。
また成虫になると食生が変わり、衣類を食べることはなくなります。
しかし卵を産んで繁殖するため、白い布や明るい場所には警戒しなければいけません。
日本に生息する代表的なカツオブシムシの特徴
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日本に生息する代表的なカツオブシムシは、次の2種類です。
・ヒメマルカツオブシムシ
・ヒメカツオブシムシ
それぞれの特徴を確認し、駆除のポイントをチェックしてみてください。
ヒメマルカツオブシムシ
ヒメマルカツオブシムシは、白と茶色のまだら模様が特徴的な甲虫です。幼虫の体長は4~5mm程度で小さいものの、成虫になるとサイズはさらに小さくなり2.5mmほどとなります。
ヒメマルカツオブシムシの幼虫は全体的に黒と茶色が混ざったような色合いをしており、体には槍状毛と呼ばれる毛が生えています。
毛に有害な物質は含まれていませんが非常に鋭いため、素手で触るのは避けましょう。
産卵数は30~70、産卵のタイミングは年に一度です。
成虫の活動期間は4月〜6月であり、夏頃に産卵をおこなうのが一般的です。
ヒメカツオブシムシ
ヒメカツオブシムシは、日本全域に生息するカツオブシムシです。
体長は幼虫の場合8~9mm、成虫は3~5mmでありヒメマルカツオブシムシと比較すると少し大きめです。
見た目は全体的に黒っぽく、体表に模様はありません。幼虫には体全体を覆う体毛があり、尾の端からは長い毛が生えています。
産卵数は40~80個と多く、成虫は5〜7月に一度産卵をおこないます。
カツオブシムシはなぜ発生する?
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カツオブシムシは多くの場合、外から持ち込まれることにより家に侵入します。
新しくカツオブシムシが発生している場合、すでに成虫が屋内で卵を産んでいる可能性があるでしょう。
ここからは、カツオブシムシが付着しやすいものやカツオブシムシが発生する理由を解説します。
外干しや外出時の衣類に付着
カツオブシムシは、外干しの洗濯物に付着します。とくに成虫は白い衣類に強く反応するため、カツオブシムシが付着する可能性は高いでしょう。
また外出時に着用していた衣類に付着し、そのまま家に侵入するケースも少なくありません。
カツオブシムシの成虫は花粉や花の蜜を好むことから、衣類に花粉や蜜がついているとカツオブシムシを引き寄せます。
とくに草木の多い場所へ行ったときは、着ていた衣類をすぐに洗いましょう。
白い衣類
カツオブシムシの成虫は数ある衣類のなかでも、光を反射する白いものを好みます。
そのため外干しの白い衣類や外を歩く方の白い衣服に付着し、そのまま家に入り込む可能性は高いです。
キク科の花
カツオブシムシはキク科の花を好むため、キク科の花に付着していることが多くあります。
キク科の植物として代表的なものは、次のとおりです。
- マーガレット
- タンポポ
- アザミ
- ヒマワリ
- コスモス
キク科の花を自宅に持ち込む際は、カツオブシムシが付着していないか細かくチェックしましょう。
カツオブシムシの被害
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カツオブシムシにより発生する主な被害は、次のとおりです。
- 食品を食べる
- 衣類を食べる
- 成虫の産卵による増殖
被害が起こりやすい状況や原因についても、あわせて確認しておきましょう。
食品を食べる
カツオブシムシはかつお節や、粉ミルク、ペットフードなど乾いた食品を好みます。
カツオブシムシは食いちぎる力が強く、食べ物を求めて食品の包装を破ることも少なくありません。
衣類を食べる
カツオブシムシは衣類を食べて穴を開けるため、とくに動物性の繊維(ウール、シルク、カシミアなど)、植物性の繊維(綿)には注意が必要です。
化学繊維でできた衣類でも、汗や皮脂がついている場合はカツオブシムシのエサとなります。
成虫の産卵による増殖
カツオブシムシの成虫には害はないものの、家のなかでも卵を産むため注意が必要です。
屋内で卵を産み付けられ、繁殖した場合は翌年もカツオブシムシの被害に苦しみます。家のなかや周辺でカツオブシムシの成虫を見つけたら、早めに駆除しておきましょう。
カツオブシムシが卵を産む時期は、5月から7月頃です。気温が上がり暖かくなったら、カツオブシムシ対策をはじめましょう。
カツオブシムシの駆除方法
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カツオブシムシの主な駆除方法は、次のとおりです。
- 殺虫スプレーやくん煙剤
- 高温乾燥
- 業者へ依頼
適切な駆除方法は、成虫と幼虫で異なります。
カツオブシムシの状態を確認したうえで、適切な駆除方法を選択しましょう。
成虫には殺虫スプレーやくん煙剤
カツオブシムシの成虫には、殺虫スプレーやくん煙剤が効果的です。くん煙剤とは、熱で白煙とともに殺虫成分を広範囲に広げるアイテムです。
細かい成分が部屋の隅々まで行き渡るため、効果的に部屋全体を殺虫できます。
くん煙剤を使用するときは、クローゼットやタンスをすべて開けましょう。
カツオブシムシの発生ポイントが判明している場合は、殺虫スプレーもおすすめです。必要な箇所にピンポイントで照射できることから、殺虫成分が広がりすぎる心配はありません。
幼虫には高温乾燥
カツオブシムシの幼虫は、高温で乾燥した環境に弱いとされています。
幼虫を駆除したい場合、65℃以上の高温環境を用意しましょう。
自宅でもっとも手軽に高温で乾燥した場所を作るためには、アイロンがピッタリです。衣類や布団に付着しているカツオブシムシは、アイロンがけで駆除しましょう。
アイロンが使用できない衣類の場合、コインランドリーの乾燥機を使用すれば熱で無理なく駆除できます。
業者へ依頼
カツオブシムシが家の中で産卵を繰り返し、増殖している場合は業者への依頼を検討してみてください。
業者は害虫退治のプロであり、短時間で効果的にカツオブシムシを駆除できます。カツオブシムシ駆除を業者に依頼した場合の費用相場は、1部屋で1万円程度です。
ただし部屋の広さや駆除をおこなう部屋の数により、金額は大きく変わります。
サービス内容や駆除の範囲などについて、依頼前に十分確認しておきましょう。
カツオブシムシの発生予防法
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カツオブシムシの発生を予防する主な方法は、次のとおりです。
- 防虫剤を使用
- 食品の密閉保存
- こまめな洗濯と掃除
- 収納前の衣類ケア
定期的に部屋の状況を確認して、カツオブシムシによる被害を防ぎましょう。
防虫剤の使用
シートタイプや錠剤タイプの防虫剤であれば、衣類の近くに置くのみでカツオブシムシが寄りつくのを防げます。
カツオブシムシが発生していないときも、予防として防虫剤を設置しておきましょう。
ただしカツオブシムシの幼虫期間は長く、防虫剤の使用期限が途中で切れる恐れもあります。
防虫剤の期限は定期的にチェックし、常に新しい防虫剤を用意しておきましょう。
食品の密閉保存
カツオブシムシの幼虫により食品が被害を受けている場合、密閉して保存するよう心がけましょう。
幼虫は齧る力が非常に強く、ビニール袋や一般的な食品の包装袋は噛みちぎられてしまいます。
開封済みの食品は、タッパーやビン、缶など噛みちぎられないものに入れて保管してみてください。
こまめな洗濯と掃除
カツオブシムシはホコリや食べかすをエサとしているため、こまめな洗濯と掃除も必要です。
ホコリや食べかすが溜まらないよう、掃除と洗濯を念入りにおこないましょう。
またカツオブシムシの幼虫は暗く風通しの悪い場所を好みます。部屋は定期的に換気し、新鮮な空気を入れるようにしてみてください。
収納前の衣類ケア
カツオブシムシの繁殖、発生を防ぐには収納前の衣類ケアも重要です。衣類に汗や皮脂が付着していると、カツオブシムシのエサとなる可能性が高いです。
とくに衣替えの前には、衣類の洗濯やクリーニングをしてから収納してみてください。
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ここからは、害虫駆除を対応しているおすすめのサービスを紹介します。
- アールクリーニング
- くらしのマーケット
- 害虫駆除110番
それぞれ、特徴を紹介するためぜひ参考にしてみてください。
アールクリーニング
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くらしのマーケット
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対応地域や追加料金、アフターサービスなどは店舗や業者により異なるため、事前に相談してみてください。
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まとめ
出典:photoAC
今回はカツオブシムシの生態や被害、カツオブシムシの駆除方法などについて解説しました。
カツオブシムシは衣類や食品を食べるため、害虫として広く知られています。
幼虫または成虫を見つけたら、殺虫剤やくん煙剤などを使用して駆除をしておきましょう。
屋内でカツオブシムシが繁殖すると数が増えていくため、自力での駆除が難しい場合は業者への依頼がおすすめです。
早めに対処をはじめ、カツオブシムシによる被害を減らしましょう。
※本記事の情報は2024年2月公開時点のものです。
※最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
※商品・サービスに関するお問い合わせは、サービス提供元まで直接ご連絡をお願いします。
※本記事には提携する企業のPR情報が含まれます。