「食べるマッサージ」で つらい肩こりを解消!
「食べるマッサージ」で つらい肩こりを解消!
肩がガチガチ、頭まで痛い……。ひどい肩こりは、いろんなトラブルを引き起こします。賢く食べて身体の中から、しっかりともみほぐしましょう。
中医学では肩こりにはふたつのタイプがあるとしています。ひとつめは「血行不良肩こり」。
出典:photoAC
血の巡りが悪くなることで筋肉が硬くなり、強い肩こりを引き起こしてしまうのです。長時間のデスクワークで同じ姿勢を続けていたり、パソコンでの作業が多いひとがなりやすいタイプ。押すとグリグリした硬いしこりがあって痛みがあり、顔色や唇の色が悪い、クマがある、頭痛・関節痛などのトラブルも見られます。
血行を促進する、「食べるマッサージ野菜」
改善のためには、血行を促進する食材を取り入れること。おすすめはタマネギ。血液をサラサラにして、血の巡りをよくすることで肩こりを解消する、まさに「食べるマッサージ野菜」なのです。
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魚介類ではカニが改善に役立ちます。血の滞りを解消して血液を浄化する効能があるのです。中国では「土の中で動くカニは、肩の中で動いてこりをほぐす」と言われるほど、高い効果があるのです。そんな高級食材……、カニのシーズンではないし……という方も、ご安心ください。カニ缶を使えば、いつでも手軽に、肩こり解消薬膳が作れます。
そのほかには青魚、ニラ、ナス、黒きくらげ、黒豆もおすすめ食材です。
もうひとつのタイプは「ストレス肩こり」。ストレスによって、気の巡りが滞ることが原因の肩こりです。
ストレス肩こりは、肩がパンパンに張ったこり方が特徴で、イライラがひどい、怒りっぽい、情緒不安定な人に多くみられます。ゲップが多い、血圧が高い、目の充血などの症状も見られがちです。
こちらのタイプは、自律神経と関わりが深い臓器「肝」の機能を高めて、気の巡りをよくする食材を取り入れましょう。
出典:photoAC
おすすめはパプリカ、ピーマン。肝の働きをよくして、気を巡らせて肩の張りをやわらげます。じつはこのふたつは、血の巡りもよくしてくれる野菜。血行不良肩こりにも、ストレス肩こりにもダブルで効果を発揮するというスグレものなのです。
またパセリや、バジル・パクチー・ディルなどのハーブ類やかんきつ類は香りが気の流れをよくしてストレスを解消、肩のこりをほぐしてくれます。
■「血行不良肩こり」おすすめ薬膳レシピ
出典:筆者にて撮影(かに玉ビーフン)
★かに玉ビーフン
血の巡りをよくして、肩こりを改善するカニとタマネギの強力タッグ。ニカニ缶は汁ごと使うと、効果が高まるとともに、旨みが麺にからんで高級中華風に仕上がります。
【材料】2人分
かに缶 1缶(50g入り)
玉ねぎ 1個
ビーフン 100g
しょうが 少々
小ねぎ 適量
しょうゆ 少々
ごま油、塩、こしょう 適量
【作り方】
①タマネギは薄切り、しょうがはみじん切り、小ねぎは小口切りにする。
②ビーフンは熱湯に2分ほど浸してもどしておく。
③フライパンにごま油を熱し、しょうが、タマネギ、ビーフンを炒めたら、かに缶を汁ごと入れて全体を混ぜ、しょうゆ、塩、こしょうで味を整える。器に盛り、小ネギを散らす。
■「ストレス肩こり」おすすめ薬膳レシピ
出典:筆者にて撮影(パプリカといかのアンチョビ風味炒め)
★パプリカといかのアンチョビ風味炒め
気を巡らせてイライラを解消、血行不良も改善するパプリカと肝の働きをアップするいかと組み合わせて、たっぷり身体の中からもみほぐしをはかるレシピ。香りが気の滞りを改善するパセリをトッピングして効果を高めます。アンチョビ風味が後をひく美味しさです。
【材料】2人分
パプリカ 1個
冷凍ロールいか 100g
アンチョビ 1切れ
にんにく 少々
白ワイン 大さじ1
パセり 適量
オリーブ油、塩、こしょう 適量
【作り方】
①パプリカは薄切り、いかは解凍して、1センチ幅、4センチ長さに切る。アンチョビは細かく刻み、にんにく・パセリはみじん切りにする。
②フライパンにオリーブ油を熱し、にんにくを加えて香りが出たら、いか、パプリカを炒めて白ワインをふる。
③②にアンチョビを入れて全体を混ぜ、塩、こしょうで味を調えたら器に盛り、パセリを散らす。