【保存版・2026年最新】夏越の祓で参拝したい全国の神社 茅の輪くぐりの意味・作法・全国おすすめ神社8選

出典:神社本庁
一年の折り返しにあたる6月30日、全国各地の神社では「夏越の祓(なごしのはらえ)」が執り行われます。
境内に立てられた大きな茅の輪をくぐり、半年間の穢れを祓って残り半年の無病息災を祈るこの神事は、千年以上の歴史を持つ日本の伝統行事です。
本記事では、夏越の祓の意味・由来・茅の輪くぐりの正しい作法から、全国の参拝スポット8選まで詳しくご紹介します。
もくじ
夏越の祓とは

出典:太宰府天満宮
夏越の祓とは、1年の半分にあたる6月30日に、半年の間に身に溜まった穢れを落とし、残り半年の息災を祈願する神事です。
6月の晦日に行われる「夏越の祓」は、12月の大晦日に行われる「年越の祓」と対になる神事です。夏越の祓と年越の祓の2つを合わせて「大祓(おおはらえ)」といいます。
どちらも災厄を祓い清める儀式です。
夏越の祓では、主に2つのことを行います。
1つ目は「茅の輪くぐり」です。神社の境内に設置された、茅(ちがや)という草で編んだ大きな輪を、左・右・左と8の字を描くように3回くぐり抜けます。この作法によって半年間の穢れが祓われ、無病息災が祈願されます。
2つ目は「人形(ひとがた)流し」です。人の形に切った白紙に自分の名前・年齢を書き、体をなでて息を3回吹きかけることで罪や穢れを紙に移します。
穢れを託した人形は神社に納めたり、川に流したり、火で焚き上げたりして祓い清めます。
この2つを通じて心身をリセットし、残り半年を新たな気持ちで迎えるのが夏越の祓の意味です。
夏越の祓の歴史と起源

出典:北野天満宮
この行事は『延喜式(えんぎしき)』(927年編纂)という法典にも記されており、千年以上の歴史があります。
大祓は、心身の穢れや厄災を祓い清める儀式で、701年に制定された大宝律令により宮中祭祀のひとつとなりました。
応仁の乱で平安京が荒廃して以降、宮中行事として夏越の祓は執り行われなくなってしまいましたが、明治4年(1871年)の太政官布告で復活し、新暦となった現在でも6月30日に全国の神社で執り行われています。
茅の輪くぐりとは

出典:イラストAC
【茅の輪の由来】
蘇民将来の伝承 茅の輪の由来は『備後国風土記』の蘇民将来(そみんしょうらい)の伝承によります。
善行をした蘇民将来が武塔神(素盞鳴尊)から「もしも疫病が流行したら、悪疫除去のしるしとして、茅の輪を腰につけると免れることができる」といわれ、疫病から免れることができたという伝承です。
【茅の輪の設置時期】
神社によっては、6月30日頃からしばらくの間、茅の輪が設置されるところもあります。設置されている期間中はいつでも茅の輪くぐりができます。
また、茅の輪くぐりは、12月の「年越の祓」にも行っている神社もあります。
参拝者が多い神社であれば、28日頃から茅の輪を設置し、新年の初詣の時期まで置いてあるところもあるようです。
茅の輪くぐりの正しい作法

出典:イラストAC
【唱え言葉】
茅の輪をくぐる際は、以下の古歌を唱えながら進みます。
「水無月の夏越の祓する人は千歳の命延ぶというなり(みなづきのなごしのはらえするひとはちとせのいのちのぶというなり)」
【くぐり方の手順(一般的な作法)】
茅の輪くぐりでは、茅の輪を3度くぐります。
1回目は正面に向かって左側へ、2回目は正面に向かって右側へ、3回目は正面に向かってまっすぐ進み本殿で参詣します。
一般的には、神歌を唱えながら、まず茅の輪を左足から跨ぎ、左側からまわって正面へ戻ります。
続いて左足から右側へまわり正面へ、さらに左足から左回りで正面に戻ります。
8の字を書くように左・右・左とまわってください。
最後に左足から跨いで、本殿へむかい参拝します。
麻と紙を細かく切った「切麻(きりぬさ)」を体にふりかけ、身を清めてからくぐる神社もあります。
※神社によって作法が異なる場合があります。境内の案内板をご確認ください。
【人形(ひとがた)・形代の使い方】
人形(ひとがた)とは、人の形を模した紙の形代です。
夏越の祓では、この人形に自分の名前や年齢を書き、体をなでたり、息を吹きかけたりして、罪や穢れを託します。
体の悪い部分をこすることで人形に厄を移すといった風習もあるそうです。
茅の輪くぐりを行った後で、人形は身代りとして神社におさめたり、川に流したり、火で焚き上げたりします。
全国の夏越の祓・茅の輪くぐりで有名な神社8選
夏越の祓・茅の輪くぐりで有名な全国の神社を厳選して8選ご紹介します。
神田明神(東京都千代田区)

出典:神田明神
江戸総鎮守として1,300年以上の歴史を誇る神田明神は、商売繁盛・縁結び・厄除けの神として東京を代表する神社です。
毎年6月30日に古式に則った夏越大祓式が斎行され、茅の輪くぐりと合わせて人形を大海原へ流す「流却神事」が行われます。
遠方の方向けに人形の郵送受付にも対応しており、関東圏外からも多くの参拝・祈願の依頼が寄せられています。
所在地: 東京都千代田区外神田2-16-2
アクセス: JR中央線・総武線「御茶ノ水駅」徒歩5分 / 東京メトロ「末広町駅」徒歩2分
開催日: 毎年6月30日(1回目11時・2回目15時 斎行)
公式サイト:https://www.kandamyoujin.or.jp
東京大神宮(東京都千代田区)

出典:東京大神宮
天照皇大神などをまつり、「東京のお伊勢さま」として親しまれている東京大神宮では、毎年6月と12月の末日に「大祓式」を行い、大きな茅の輪が立てられます。
縁結びの聖地としても知られ、夏越の祓の時期は縁結び祈願と合わせて訪れる参拝者で賑わいます。
所在地: 東京都千代田区富士見2-4-1
アクセス: JR・東京メトロ「飯田橋駅」徒歩5分
開催日: 毎年6月30日「大祓式」斎行
公式サイト:https://www.tokyodaijingu.or.jp
笠間稲荷神社(茨城県笠間市)

出典:笠間稲荷神社
日本三大稲荷のひとつ笠間稲荷神社では、「夏越の大祓式」の一環として、珍しい「車の茅の輪くぐり」が行われます。
車の茅の輪くぐりでは、交通安全と事故防止を願って直径6メートルにもなる日本一の茅の輪を、自家用車や、大型バス、工事車両、二輪車などがくぐります。
所在地: 茨城県笠間市笠間1
アクセス: JR水戸線「笠間駅」徒歩約20分
開催日: 6月晦日頃「夏越の大祓式」
公式サイト:http://www.kasama.or.jp
北野天満宮(京都市上京区)

出典:北野天満宮
全国約1万2000社の天満宮・天神社の総本社である北野天満宮では、6月25日の「御誕辰祭」は「夏越天神」ともいわれ、真夏を迎えるにあたって無病息災を願う「大茅の輪くぐり」が行われます。
北野天満宮の「大茅の輪」は、直径約5メートルで京都最大と言われています。
また、厄除け・病気除けとして直径7~8センチの小型の「茅の輪」の授与も行われます。
所在地: 京都府京都市上京区馬喰町
アクセス: 市バス「北野天満宮前」すぐ
開催日: 6月25日「御誕辰祭(夏越天神)」に大茅の輪くぐり
公式サイト:https://kitanotenmangu.or.jp
上賀茂神社(京都市北区)

出典:上賀茂神社
上賀茂神社の夏越大祓は「百人一首」にも詠まれています。
「風そよぐ ならの小川の夕暮れは みそぎぞ夏のしるしなりける」(藤原家隆)。
涼しい風が吹く夕暮れに行われた禊の行事の情景をうたっています。
現在も昔の風情さながらに、午前10時から茅の輪くぐりなどの神事が、午後8時から、ならの小川で人形流しが行われます。
所在地: 京都府京都市北区上賀茂本山339
アクセス: 市バス「上賀茂神社前」すぐ
公式サイト:https://www.kamigamojinja.jp
城南宮(京都市伏見区)

出典:城南宮
794年の平安京遷都とともに都の守護神として創建された、歴史1,200年以上の古社です。「方除けの大社」として知られ、6月25日から30日まで境内の茅の輪くぐりと禊の小川への人形流しが行われます。
さらに7月1日から7日まで、駐車場に直径5メートルの大茅の輪を設置した「愛車の茅の輪くぐり」も行われ、神職が1台ずつお祓いしながら車ごとくぐり抜けるという全国でも珍しい神事として知られています。
所在地: 京都府京都市伏見区中島鳥羽離宮町7
アクセス: 近鉄・地下鉄「竹田駅」徒歩15分
開催日: 6月30日(人の茅の輪くぐり)/ 7月上旬(愛車の茅の輪くぐり)
公式サイト:https://www.jonangu.com/index.html
大神神社(奈良県桜井市)

出典:大神神社
奈良県桜井市にある大神神社では、毎年6月30日に「夏越の大祓」が行われます。
この神事の一環として「みわの茅の輪神事」があり、半年間の罪や穢れを祓い無病息災を願う伝統的な儀式として知られています。
大神神社の茅の輪は、三ツ鳥居の形に似せた「三輪の茅の輪」として設置されるのが特徴です。
所在地: 奈良県桜井市三輪1422
アクセス: JR桜井線「三輪駅」徒歩5分
開催日: 毎年6月30日「夏越の大祓」
公式サイト:https://oomiwa.or.jp
太宰府天満宮

出典:太宰府天満宮
学問の神様として知られる菅原道真をまつる福岡の太宰府天満宮では、夏越の大祓は年2回の「大祓式」の1つとして、6月30日に行われます。
全国の天満宮の総本社として格式高く、九州で夏越の祓を体験したい方に最もアクセスしやすい神社の一つです。
所在地: 福岡県太宰府市宰府4-7-1
アクセス: 西鉄太宰府線「太宰府駅」徒歩5分
開催日: 毎年6月30日「大祓式」
公式サイト:https://www.dazaifutenmangu.or.jp
夏越の祓に食べる縁起物

出典:イラストAC
【水無月(みなづき)】

出典:フォトAC
水無月は京都発祥の和菓子で、白い外郎(ういろう)生地の上に小豆を散らして固め三角に切ったもの。
6月30日の「夏越の祓」に無病息災を祈願して食べる風習があります。
三角の形は暑気を払う氷を表し、小豆は邪気祓いの力があるとされることから、残りの半年を健康に過ごせるよう祈願し水無月を食べます。
【夏越ごはん】

出典:米穀安定供給確保支援機構
近年、神社庁が提唱する「夏越ごはん」も広まっています。
旬の食材・雑穀などを使ったヘルシーな丸いごはんの上に茅の輪をイメージした輪切りの食材を添えたもので、夏越の祓の日にいただく新しい食文化として定着しつつあります。
よくある質問(FAQ)

出典:イラストAC
Q1. 夏越の祓は毎年6月30日ですか?
A.多くの神社では6月30日に行いますが、旧暦に合わせて7月31日(月遅れ)に行う神社もあります。
また宮地嶽神社のように8月1日深夜に行う神社もあるため、各神社の公式情報を事前にご確認ください。
Q2. 茅の輪くぐりは何回くぐればよいですか?
A.一般的には左・右・左の3回、8の字を描くようにくぐります。
ただし神社によって作法が異なる場合があります。境内に掲示されている案内板の指示に従いましょう。
Q3. 子どもでも参加できますか?
A.はい、どなたでも参加できます。小さなお子様を連れた家族での参拝も多く見られます。夏越の祓は日本の伝統文化を体験できる良い機会です。
Q4. 人形(ひとがた)はどこで入手できますか?
A.多くの神社では社務所・授与所で配布または頒布しています。事前に郵送で送付してくれる神社もあります。
Q5. 参拝時の服装に決まりはありますか?
A.特に決まりはありませんが、神聖な場所にふさわしい清潔な服装が望ましいとされます。夏の暑い時期なので、熱中症対策も忘れずに。
まとめ

出典:太宰府天満宮
夏越の祓は、千年以上続く日本人の「半年の穢れをリセットして、新たな気持ちで後半を迎える」知恵の結晶です。
全国各地の神社で茅の輪が設置される6月30日前後は、境内が清々しいエネルギーに満ちる特別な時期。
本記事でご紹介した8社はそれぞれに個性があり、唯一無二の体験ができる場所もあります。
水無月を食べながら半年を振り返り、茅の輪をくぐって残り半年の無病息災を祈る。
ぜひ今年の夏越の祓に足を運んでみてください。
注意事項:開催日時・茅の輪の設置期間・初穂料は年度・神社により変更される場合があります。参拝前に必ず各神社の公式サイトや社務所にてご確認ください。

