【銀行預金よりも株主優待⁉】老後を豊かにする優待株の選び方|ロジャー堀が教えます!

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投資は投資でも......
生活費の節約にもなる「もらって嬉しい株主優待」を、あなたは活用できていますか?
現在、物価高により生活費の負担が増す中で、家計の支出を減らしながら資産増を目指せる方法として、株主優待に注目が集まっています。
株を持つことで得られる「配当金+優待」のダブルの恩恵は、銀行預金と比べても高い利回りを期待できるケースが少なくありません。
そこで、本日の記事では、株主優待の基礎知識から、僕が勧める活用術までを詳しくお伝えしていきたいと思います。
知っておきたい情報収集のコツもあわせてご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
もくじ
資産運用に取り入れたい「株主優待」とは
株主優待の仕組み
株主優待とは、企業が自社の株を一定数以上保有する株主に対して、年に1〜2回、自社製品やサービスなどをプレゼントする制度のことです。
権利確定日にその企業の株を保有していることで、優待の権利が得られます。
優待を得られる条件は企業によって異なりますが、基本的に100株以上保有していればOKというケースが多く、比較的少ない投資金額で始められるのも魅力です。
主な優待内容
優待の内容は企業によってさまざまですが、主に以下のようなものがあります。
- 自社製品(食品・化粧品・生活雑貨など)
- 自社サービスの割引券や優待券
- ギフトカード、QUOカード
- カタログギフト
- ポイント付与や電子マネー
普段の生活に直結するアイテムが多く、日常の出費を減らすのに役立てることができます。
株主優待のメリットとデメリット
「株主優待」は、生活に直結する“もらって嬉しい特典”である一方、気を付けたい部分もあります。
「なんとなくお得そう」「良さそう」といった感覚だけで選ぶのではなく、メリットとデメリットの両方を理解して活用することが、投資で成功するための鍵と言えますよ。
優待株のメリット
①節約効果:生活費の一部を優待でカバーできる!
たとえば、外食チェーンの優待券があれば食事代を浮かせられますし、日用品がもらえる企業ならスーパーでの買い物を減らすことも可能です。
外食や日用品といった「毎月必ずかかる出費」に対して優待を上手く使えるようになれば、年間で数万円以上の節約につながることもあります。
こうした節約効果は、日々の家計管理の中でジワジワと効いてくるもので、継続的な安心感にもつながると言えるのではないでしょうか。
②高利回り:配当と合わせた利回りは銀行預金を大きく上回ることも!
優待+配当を合算した“総合利回り”が5%を超える銘柄も珍しくありません。うまく選ぶことで、安定的なリターンを期待できます。
資産運用の利回りとは、投資金額に対して得られる収益の割合のことを指します。収益は、利息や分配金だけではなく売却した際の損益も含んで計算されます。一般的に、1年間の収益の割合をパーセンテージで表したものを「年利回り」と呼んでいます。
③株を持つ楽しみ:届く優待が“お楽しみ感”を演出!
毎年届くギフトや商品にワクワク感があり、単なる資産運用では味わえない喜びを感じることができると言えます。
一般的に株主優待の内容は、株主限定の内容も多いです。
そのため、他では手に入らない限定品や特別サービスが届くこともあり、“自分だけの特典”として楽しみにしている株主も少なくありません。
また、企業によっては長期保有者向けの「特別優待」を用意している場合もあり、年数を重ねるごとに内容がグレードアップしていくケースもあります。
④家族や知人と分け合える喜び:優待品を家族で活用することも可能!
株主優待で得た食品や外食券などは家族や知人とシェアできます。
コミュニケーションのきっかけにもなり、日々の暮らしに彩りをもたらしてくれるかもしれませんね。
優待株のデメリット
①株価の変動リスク:株価が下がれば元本割れのリスクも
優待目的で株を保有していても、市場全体が下落すれば株価が下がる可能性はあります。
優待以上に損失が出るリスクがあることをしっかりと抑えておきましょう!
②優待改悪・廃止の可能性:企業の業績次第では優待内容に変更が出る場合も
これまであった優待が廃止されたり、内容が縮小されたりする例もあります。
特に業績悪化時には見直されやすいため、企業の経営状態もチェックすることをお勧めします。
③偏った銘柄選びの危険:
優待ばかりに目を奪われると、業種や地域に偏ったポートフォリオになりがちです。リスク分散の観点からも、複数の視点で銘柄選びをすることが重要です。
株式優待を活用した“お得生活”のコツ
自分のライフスタイルに合った優待を選ぶ
どんなに利回りが高くても、使わない優待には意味がありません。
ご自身やご家族の「日常に活かせる優待」を選ぶことで、効果的に節約に直結させることができると言えるでしょう。
例えば……
- 外食が多い方→ 飲食チェーンの食事券
- 子育て世代の方→ 日用品やベビー用品がもらえる企業
- 車をよく使う方→ガソリン割引や車用品関連の優待
複数銘柄をバランスよく保有
優待の種類は偏る傾向にあるため、ジャンルを分けてバランス良く組み合わせると活用の幅を広げることができます。
「食費・日用品・娯楽」のようにカテゴリを意識して選ぶことで、家計の支出をより多く優待でカバーできるようになるかもしれませんね!
権利確定日を意識して計画的に投資
株主優待を得るためには、「権利確定日」の2営業日前(=権利付き最終日)までに株を保有しておく必要があります。
例えば…… 5月30日(金)が権利確定日の場合
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
日 |
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27 |
28 |
29 |
30 |
31 |
1 |
~ |
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権利付き 最終日 |
権利 落ち日 |
権利 確定日 |
|
|
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優待の多くは3月末・9月末に集中しており、この前後は株価が動きやすい傾向にあるため、事前に計画的に仕込むことが成功への鍵と言えるでしょう。
人気の優待銘柄は、権利確定日が近づくと株価が大きく動く傾向にあると言われています。
特に、投資初心者であれば、無理のない範囲で1〜2か月前からのチェック・準備を行うと良いかもしれませんね。
優待株の情報提供サイト
便利な情報サイト①:MINKABU(みんかぶ)
「MINKABU(みんかぶ)」では、利回りランキングを定期的に発表しています。
総合利回り(配当+優待)が一覧で表示され、ランキング形式で比較できるため、効率よく銘柄を探すことができます。
「利回り順」「優待内容別」などのフィルター機能もあり、自分の目的に合った銘柄選びが可能です。
便利な情報サイト②:日経新聞
「日本経済新聞」では、「高利回り株」「優待株ランキング」が特集として組まれることがあります。
信頼性の高いメディアなので、初心者にも安心して参考にできる情報源です。
株主優待特集が掲載される傾向が高い時期(3月・9月・年末など)には注目してチェックすると良いかもしれませんね!
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まとめ
株主優待は、投資初心者にも始めやすく、生活費の節約にもつながる魅力的な制度と言えます。
物価高が続く今こそ、上手に取り入れて日々の暮らしに“お得”をプラスしてみるのも良いのではないでしょうか。
配当と優待を合わせた総合利回りをチェックしながら、あなたに合った銘柄を見つけて、豊かな老後への第一歩を踏み出してみてくださいね。
出典:筆者にて撮影(ロジャー堀プロフィール画像)
元タカラ社(現タカラトミー社)役員
(その他、複数の上場企業の役員歴あり)
株式アナリスト 投資コンサルタント
ロジャー堀
野村證券、上場企業2社(タカラトミー、インデックス)の役員を歴任し、2007年に日本マネジコを創業。「短期間で倒産寸前の状態から設立以来の絶頂期へと蘇らせるスペシャリスト」として上場企業の経営者から絶大な信頼を寄せられる。
タカラとトミーの合併など日本の経済界に名を残す大企業の再建を成功させるなど、堀氏がプロデュースした企業は数知れず。
これまでに請け負った会社再建で創り上げた時価総額は総額1兆円を超える。著書に『Yahoo!ファイナンス公式ガイド』など。
※本記事は、有価証券への投資を勧誘することを目的としておらず、また売買を推奨するものや利益を保証するものでは御座いません。
投資リスクをしっかりご理解の上、最終的な投資判断はご自身で行うようお願いします。