50代の採用担当です。若者の早期退職が止まりません(汗)|悩みを解決!(60)
出典:編集部にて作成
ひとは老若男女を問わず、悩みを抱えて生きているものです。その悩みの中には家族や親しい友人には相談しづらくて、一人で抱え込んでしまう悩みがあります。辛くて押しつぶされそうになることもありますよね。
でも、人に話すだけで気持ちが少し軽くなることもあります。カウンセラーは、そんなお悩みに寄り添ってお話を聞きながら、一歩を踏み出すお手伝いをしています。
この「悩みを解決!」シリーズでは、カウンセラーが出会ったお悩みをご紹介します。今回は、しげはる先生に寄せられた相談です。参考になることが一つでもあるとうれしいです。人生は楽しくなきゃネ!
【今回のご相談】採用担当になりましたが若年層の早期退職者が多く、どう対応したらよいか悩んでいます
■年代:50代 ■性別:男性 ■相談カテゴリ:採用・早期退職
───今回ご紹介するのは、採用担当になったが早期退職者が多く、どう対応したらよいか悩んでいるというご相談です。
「若年層の早期離職率の高さは企業の経営課題の一つになっていると思いますが、今まさにその課題に直面し、頭を悩ませているところです。本社は関西ですが東京に支店があり、私は東京支店の採用を任されています。入社してからは、積極的に業務に取組み仕事のパフォーマンスを上げるための努力はしてきたと思います。当然、残業も増えましたが達成感もありました。給与も上がっていきましたし、退職を考えたことはあまりありませんでした」
「コミュニケーションに関してはどうだったろうかと思い返してみると、仕事終わりに同僚と飲みにいっては、あーだこーだと愚痴ることもありましたが、終盤にはどうしたら業績アップできるのかを皆で力説していたこともありました。また、家族のことを話したり同僚に悩みを相談したりする機会も多かったと思います」
「今一番の悩みは、人材確保と育成です。東京支店の採用を任されていますが、採用しても早期退職してしまう若者が多く困っています。退職理由も本音はわかりません。コロナ禍では、コミュニケーションを取りにくかったこともあり、今年から忘年会などを復活しようかと考えていますが逆効果になってしまうでしょうか?『石の上にも三年』なんていうのはもう通用しないようですし、どう対応すればいいのかわからず困っています」
【お答え】定期的にコミュニケーションを図って理解を深め合い、良い関係を築いていきましょう
「人材確保と定着率UPは、今後の人口減少を考えると企業全体の大きな課題ですね。私は『石の上にも三年』が通用した一人ですが、三年頑張れば、それなりに昇給したり昇格したりという時代背景があったからではないかと思います。最近の若者の意見のなかで、三年も辛抱していたら精神的にまいってしまうとか、無駄な時間を過ごしてしまうという意見も否定はできないと思います」
「また、最近の若者は軟弱だとか我慢強さがないと決めつけてしまうのも少し違うのではないかと思います。終身雇用の崩壊・勤続年数で給料が決まる時代ではなくなってきました。収入アップや労働環境の改善のための転職が必要な時代になり、転職サイトから簡単に求人申し込みができるようにもなりました。転職が当たり前の時代になってきたように思います」
「とはいえ、コストをかけて採用・育成しているのに早々に辞められては困りますね。では、若い人とのコミュニケーションは何がいいのか? 気が進まないことをしてもマイナスの効果になるだけです。飲みにケーション・社員旅行などは、行きたくないと思っている人が多いと聞きます。『早く帰ってゲームをしたい』という新入社員さんの本音を聞いたこともあります」
「勤務時間内でのランチ会や研修会(意見交換)をされると良いかと思います。勤務時間内でのコミュニケーションが増えてくると、仕事終わりの飲み会にも来るようになったというケースがありました。良好なコミュニケーションがとれていると信頼関係を築くことができ、結果的に業務の効率化や生産性の向上につながることになります。まずは、定期的に会話をする機会を作り、お互いへの理解を深めていくことが大事ですね。良い関係を築いていけるよう頑張ってください」
カウンセラー:しげはる先生
ファンの多いコーヒー専門家が、コミュ力や会話の深め方等でも人気のカウンセラーとなりました。 喫茶店のマスターにでも話すつもりで、お話しください。あなたがたどり着きたいところに届くように、お力添えしましょう。