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油染みの落とし方とは?頑固なシミ汚れの洗濯方法を解説

出典:photoAC


衣類や布団についてしまった油染みを早く落としたい、と悩んでいる方は少なくないでしょう。

 

油性のものでできたシミは水に溶けにくく、濡らして擦ったのみでは落ちません。汚れが水で落ちない場合は、洗剤やクレンジングオイルなどを使用して早めに落としましょう。

 

本記事では油染みの見分け方やシチュエーション別の正しい落とし方、油染みを落とす際の注意点などを解説します。

 

どうしても油染みが落ちない場合の対処法もあわせて紹介するので、油汚れにお悩みの方はぜひチェックしてみてください。

 

シミの種類と油染み汚れの特徴

 

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シミには種類があり、種類により適切な落とし方が異なります。ここではシミの種類と油染みについて、次の点から解説します。

 

  • シミの種類
  • 油染みの特徴
  • 油染みの見分け方

 

まずは衣類についている汚れを分析してみましょう。

 

シミの種類

 

シミは、大きく次の3種類に分かれます。

 

  • 脂溶性
  • 水溶性
  • 不溶性

 

脂溶性のシミはいわゆる油染みであり、水を弾き油に溶ける性質を持ちます。シミに水をつけても変化がない場合、脂溶性のシミである可能性が高いでしょう。

 

一方、水溶性のシミであれば水をつけることで薄まります。水溶性のシミは水洗いで落ちる可能性が高く、比較的落としやすいといえるでしょう。

 

不溶性のシミは、油にも水にも溶けない特殊なシミです。根気強く洗えば自宅で落とせる可能性もありますが、泥や墨がついた衣類はクリーニング店に任せるとよいでしょう。

 

油染みは水に溶けにくい

 

脂溶性のシミ、つまり油染みは水に溶けにくく、水をつけても薄まることはありません。

 

油染みができる主な要因は、次のとおりです。

 

  • ファンデーション
  • 香水
  • 口紅
  • インク
  • カレー
  • ケチャップ
  • バター
  • マーガリン

 

まずは何が原因でシミができたのか、考えてみてください。油染みの場合、原因ごとにベストな落とし方は異なります。

 

油染みの見分け方

 

油染みの特徴は、次のとおりです。

  • 水をかけてもにじまない
  • 水をかけると水を弾く
  • 繊維に沿い縦横に線が入っている

 

衣類についたシミが油染みかどうか、上記のポイントで見分けましょう。油染みは、水を使用する通常の洗濯では落とせません。

 

水で落ちない汚れを見つけたら、頑固な油汚れになるまえに対処してみてください。

 

油染みの正しい落とし方・手順

 

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落ちにくい油染みを自宅や外出先でスムーズに落とすには、次のポイントが重要です。

 

  • 軽度な油染みは食器用洗剤を使用する
  • 時間が経った頑固な油染みはクレンジングオイルを使用する
  • 機械油の油染みは専用洗剤を使用する
  • 綿や麻についた油染みは煮洗いする
  • 外出中についた油染みへの応急処置

 

ここではそれぞれの状況にあわせて、油染みの正しい落とし方や手順を紹介します。

 

軽度な油染みは食器用洗剤を使用する

 

薄く小さな油染みや、付着したばかりの油染みは食器用洗剤で落としましょう。

 

食器用洗剤を使用して油染みを落とす手順は、次のとおりです。

 

  1. シミの上に付着している汚れを拭き取る
  2. 40~60℃のお湯を用意して5分ほど油染みが付着した部分を漬ける
  3. お湯から衣類を取り出して食器用洗剤を垂らす
  4. 優しく汚れを押し出すようにもみ洗いする
  5. 歯ブラシまたは洗濯用ブラシで汚れを掻き出す
  6. 新しくお湯を張り食器用洗剤を完全に落とす
  7. 仕上げとして洗濯機で通常通り洗う

 

洗濯機が使用できない衣類の場合、洗濯機は使用せず軽く手洗いしてから乾かしましょう。

 

軽度な油染みであれば、食器用洗剤に含まれている界面活性剤で洗い出せます。汚れを押し出すイメージで丁寧に落としましょう。

 

時間が経った頑固な油染みはクレンジングオイルを使用する

 

油染みができてから長い時間が経過した場合、クレンジングオイルを使用して汚れを落としましょう。

 

化粧品以外の原因でできた頑固な油染みも、クレンジングオイルで落とせます。

 

クレンジングオイルで油染みを落とす手順は、次のとおりです。

 

  1. 汚れてもよいタオルを用意してシミのついた部分の下に敷く
  2. 油染みの部分にクレンジングオイルを垂らす
  3. クレンジングオイルを馴染ませ、5分ほど置く
  4. オイルが馴染んだら歯ブラシまたは洗濯用ブラシで汚れを押し出す
  5. クレンジングオイルをつけた部分をぬるま湯で洗う
  6. 仕上げとして洗濯機で通常通り洗う

 

クレンジングオイルは、水と混ざると乳化して洗浄力が落ちます。染み抜きは必ず衣類やタオルが乾いた状態でおこないましょう。

 

機械油の油染みは専用洗剤を使用する

 

作業中に機械油で油染みができた場合は、専用の洗剤を使用しましょう。機械油は一般的な油と比べて粘度が高く、簡単には落とせません。

 

可能であれば機械油専用、もしくは作業着洗濯用と書かれた専用洗剤を用意しましょう。

 

専用の洗剤がない場合、固形石鹸または高温洗濯用石鹸を使用するとよいでしょう。

 

またドラッグストアで販売されている「ベンジン」も機械油の油染みに効果的です。専用洗剤を使用する場合の油染みの落とし方は、次のとおりです。

 

  1. 60℃程度のお湯を用意して専用洗剤と混ぜる
  2. 機械油が付着した衣類を漬けて2時間置いておく
  3. ブラシで油染みを優しくこすり落とす
  4. 十分に汚れが落ちない場合は、再び漬け置きをする
  5. 汚れが落ちたら、仕上げとして洗濯機で通常通り洗う

 

最後に洗濯機を使用する際は、専用洗剤と柔軟剤、漂白剤を入れて洗いましょう。

 

綿や麻についた油染みは煮洗いする

 

綿や麻など耐熱性の高い衣類についた油染みには、煮洗いがおすすめです。油は熱に弱く、高熱で洗うことでスムーズに汚れを溶かし出せます。

 

油染みを煮洗いで落とす手順は、次のとおりです。

 

  1. 鍋にお湯を入れて沸騰させる
  2. 沸騰したお湯に大さじ1程度の粉石鹸を入れる
  3. シミのついた衣類をお湯の中に入れて煮る
  4. 15分ほど経過したら衣類を冷まして汚れが落ちているかどうか確認する
  5. 油染みがまだある場合は固形石鹸で優しく手洗いする
  6. 衣類全体を水ですすぎ、十分に乾かす

 

衣類のサイズに適した大きな鍋がない場合は、クリーニング店に任せましょう。

 

外出中についた油染みへの応急処置

 

外出中、すぐに染み抜きができない場合は応急処置をしておきましょう。

 

油染みへの正しい応急処置方法は、次のとおりです。

 

  1. シミの上に付着している固形物を取る
  2. ハンカチやティッシュで汚れを拭き取る
  3. ハンカチやティッシュに水を含ませて、シミ部分を軽く叩く
  4. 石鹸があればシミ部分に馴染ませて、水で洗い流す

 

上記の手順はあくまでも応急処置です。

 

応急処置のみして放置するのは避け、自宅に戻ったらすぐに本格的な染み抜きをおこないましょう。

 

油染みの落とし方に関する注意点

 

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油染みを自身で落とす際には、次の2点に十分注意しましょう。

 

・素材と洗濯表示を確認する

・やさしく洗う

 

ここからは、それぞれの注意点について詳しく解説します。

 

素材と洗濯表示を確認する

 

実際に衣類を洗うまえに、まずは素材を確認しましょう。繊細なパーツがついているもの、薄くデリケートな素材が使用されているものは洗うと敗れてしまう可能性があります。

 

少しでも引っ張ると破れそうな衣類の染み抜きは、クリーニング店に任せましょう。

 

また洗濯表示も事前に確認してみてください。

 

水の入った桶に大きなバツマークが表示されている場合、家庭洗濯はNGです。

 

三角のマークのうえにバツマークが入った表示があるときは、漂白剤の使用ができません。

 

洗濯表示の種類とその意味については、消費者庁で決定されています。洗濯表示には、洗濯機や乾燥機、アイロンの使用可否や上限温度が記載されています。

 

一覧を確認して、衣類ごとの特徴を把握しておきましょう。

 

参照元:新しい洗濯表示 | 消費者庁

 

やさしく洗う

 

油染みを落とす際は、できる限り優しく洗うことを心がけましょう。

 

水を含ませて油染みをこすると、周りに油染みが広がり落としにくい状態となります。

 

また繊維が傷つき、破れやすくなるため丁寧に洗うことが大切です。

 

油染みを落とす際はタオルを当て、汚れを押し出して浮かせるイメージで洗いましょう。

 

正しい手順で洗濯しているのに汚れが薄まらない、強く擦らないと油染みが落ちないと感じた場合は、クリーニング店への依頼を検討してみてください。

 

油染みが落ちない場合はクリーニング店に依頼する

 

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自宅で処理をしても油染みが落ちない場合、早めにクリーニング店に依頼しましょう。

 

クリーニング店に衣類を預ける際は、次のポイントについて伝えておくと油染みをスムーズに落とせます。

 

  • 油染みがついている位置
  • 油染みがついた時期
  • 油染みの原因
  • 油染みを落とすために試したこと

 

また大切な衣類であれば型崩れを防いで欲しい、色落ちしないような洗剤を使用して欲しいなどの要望を伝えましょう。

 

クリーニング店に依頼する際の費用は、預ける衣類の種類により異なります。

 

多くの街にある一般的なクリーニング店における費用の目安は、次のとおりです。

 

衣類の種類

費用(単品の場合)

スーツ

1千円~2千円

ワイシャツ

200円~500円

ジャケット

2千円~3千円

コート

1千円~2千円

セーター

500円~1千円

 

クリーニング店への依頼は、できる限りはやくおこないましょう。油染みは時間が経つほど落ちにくくなり、洗濯のプロでも落とせなくなる可能性があります。

 

自力でシミを落とせないと感じたら、すぐにクリーニング店に行くことが大切です。

 

まとめ

 

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今回は油染みの特徴と正しい落とし方、油染みを落とす際の注意点などについて解説しました。油染みは水で落ちないため、通常の洗濯とは別の対処が必要です。

 

汚れの特性にあわせて適切な落とし方を選択しましょう。

 

油染みを落とす際は必ず素材と洗濯表示を確認して、優しく丁寧に汚れを落とすことが大切です。衣類を傷つけないよう、擦りすぎは避けてください。

 

どうしても自宅で汚れが落とせない場合、クリーニング店でプロに相談してみてください。

 

 

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