冬にぜひ摂りたい! 体を温める食材の優等生「生姜」
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体を温める食材として知られている生姜は、漢方の生薬としても利用されています。寒さが厳しくなるこれからの季節、ぜひ食卓に取り入れたいですね。そこで、生姜が体にもたらす嬉しい働きをおさらいしつつ、より効果的な取り入れ方をご紹介しましょう。
「生姜」は薬膳において身体を温めるスーパー食材
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生姜は古来から民間医療にも使われるほど優秀な食材ですが、薬膳という観点からも体を温めることや、それを補う生姜はよい食材と言えるのでしょうか? 薬膳アテンダントの池田陽子さんに伺いました。
「“冷え”は万病のもとといわれますが、中医学では免疫力が落ちて風邪を引きやすくなったり、疲労の原因になったりすると考えられています。また血行が悪くなることで顔色がくすんだり、肌が荒れたりと冷えは美容にも大敵。食べる温活で、冷えを撃退しましょう。中医学では、すべての食べものは、身体を温める“温熱性”、冷やす”寒涼性”、中間にある”平性”に分けられます。寒い季節は当然ながら温熱性の食材を積極的に取り入れましょう。薬膳において身体を温める食材といえば、生姜です。生姜は、生姜(しょうきょう)とよばれる立派な生薬なのです。寒気がある段階での引きはじめの風邪や、冷えによる胃腸の不良や下痢の改善にも役立つとされています」(池田陽子さん)
中医学をベースとする薬膳の観点からも、やはり生姜は体を温めるのにおすすめの食材なんですね。
生姜に含まれる成分と働き
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具体的に生姜のどんな成分が体を温めるのか調べてみました。
まず、生の生姜に含まれる辛さのもとになる成分“ジンゲロール”は、血管を拡張させて体の深部の熱を手足などの末端に広げる効果があります。生姜湯を飲み、数分後の体温を測定した研究結果からも体を素早く温める働きがあることがわかっています。肌寒い冬の朝などにおすすめです。
※参考:ショウガ摂取がヒトの体温および末梢血流に及ぼす影響・中国学園大学/中国短期大学
冷え対策には加熱・乾燥させた生姜がさらに効果的
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生の生姜は比較的瞬時に体を温めますが、じっくり体を温める目的ではどんな食べ方がいいのでしょう? 答えは“加熱・乾燥させる”です。生の生姜に含まれるジンゲロールは加熱・乾燥によって“ショウガオール”に変化します。ショウガオールは胃腸を刺激して活性化し、体の深部の熱を作りだして体をぽかぽかに温めてくれます。乾燥した生姜パウダーなどをいつもの飲み物に入れてみてはいかがでしょう?
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生姜パウダーはお店でも購入できますが、スライスした生姜を3日~5日ほどカラカラになるまで天日干しし、すり鉢でする方法でも作れます。秋晴れの日に手作りしてみてもいいですね。
〈薬膳のお話を伺った方〉
池田陽子さん/薬膳アテンダント
出版社にて女性誌の編集を手がける。取材を通して、身体と心の不調は食事で改善できるのでは?という関心から国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)に入学し、国際中医薬膳師取得。薬膳アテンダントとして講習会、執筆活動などを行う。『ゆる薬膳。』(日本文芸社)『缶詰deゆる薬膳。』(宝島社)『春夏秋冬ゆる薬膳。』(扶桑社)など著書多数。