まめ得のタネ

プロカメラマンに聞くスマホ撮影術(5)~料理写真の構図について~

出典:shutterstock


スマートフォンに付属するカメラをもっと使いこなすためにお届けしているスマホ撮影術。今回もプロのカメラマン・中村年孝さんにちょっとしたコツを教えていただきました。

 

連載第5回目は料理写真の構図についてお届けします。皆さんもよくSNSにお料理の写真をあげたり、記念として撮影することがあると思います。その時、もっと素敵な写真に仕上がるポイントをお伝えします。

 

 

最初の席選びが重要

 

出典:中村さん提供

 

「レストランなどで良い写真を撮るには何より大事な要素があって、それは光の状態のよい席を選ぶことです。基本はお料理の向こう側から光が入ってくる向きだと美しい写真が撮れます」(中村年孝さん・以下同)

 

出典:中村さん提供(窓に向かって撮影)

 

「窓があればそれを背負う向きではなく、窓に向かい合う向きの席に座りましょう。上の写真が窓に向かって撮影したものです。レモンやスープ、銀の蓋にハイライトがあるのがお分かりいただけますでしょうか?」

 

出典:中村さん提供(窓側に背を向けて撮影)

 

上の写真は窓側に背を向けて撮影したので、影が映ってしまっていますし、お料理も暗くおいしそうではありません。窓際の席でない場合は、天井の照明でできる自分の身体の影がテーブルにかからない席を選びましょう」(中村年孝さん・以下同)

 

 

構図には余計なものを入れない

 

出典:中村さん提供

 

「伝えたいものはメインのお料理の魅力ですので、極力他の要素が写らないようにしましょう。おしぼりや、メニュー、テーブル備え付けの調味料などは移動するか、画角に入らないように気をつけましょう。どうしても写り込んでしまうときは、真上から撮ると写る範囲を減らすことができます」

 

 

明るく温かみのある色で撮るのが基本

 

出典:中村さん提供(明るく温かみのある色温度で撮影)

 

「以前の記事でもお話ししましたが、スマホはそのまま撮ると暗めに写ることがほとんどです。ですから、お料理の場合はおいしく見せるために露出補正で明るめにすることをおすすめします。それだけで、かなり写真が映えるようになります。とくに色の濃いメニューは効果的です。また、温かみのある色の方が基本的には美味しく見えるので、色温度の設定があればそれを調整して、ほどよい温かみを加えてみましょう」

 

 

中村カメラマンのプロフィール

 

寫眞家 中村 年孝

東京工芸大学 芸術学部写真学科 卒業

現在フリーランスとして活動

商業写真撮影を中心に、文化財・歴史資料撮影も手がける。

また、映像制作やドローン撮影も行っている。

ライフワークとして年齢、性別、国籍など一切問わず100万人を目標に " 笑顔 “を撮影し続けている作品「Happy Face Photo」を制作。

趣味はホッキョクグマの観察と撮影。

http://toshitaka-nakamura.com/

 

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