まめ得のタネ

プロカメラマンに聞くスマホ撮影術(4)~花の撮影方法~

出典:photoAC


スマートフォンに付属するカメラで「もっとキレイに撮りたいな」と思っている方のためにお届けしているスマホ撮影術。今回もプロのカメラマン・中村年孝さんに撮り方の基本を教えていただきました。

 

連載第4回目は具体的な被写体の撮影編です。まめ得読者世代に人気の花や草木を素敵に撮影するコツをお届けします。ぜひ、お庭や近所の公園の花々を撮影してみましょう。

 

 

被写体の「花」をよく見る

 

出典:photoAC

 

花や草木は人気の被写体ですが、なかなか上手く撮影できないという声も多いようです。どんな点に注意すればよいでしょうか?

 

「まずは被写体となるお花や草木を肉眼でよーくみて、いちばん咲きの良いものや葉の色が生き生きしているもの選びましょう。これはどんな被写体にも共通して言えることなのですが、どれほど撮り方がよくても被写体そのものが悪ければ絵になりません。とくにお花は咲き具合がひとつひとつ違うので、よく観察して見分けましょう」

 

 

背景の整理

 

出典:中村さん提供(被写体に背景の民家が映り込んだ状態)

 

「撮影するお花が決まったら、次は背景の整理です。背景に余計なものが写り込まないようにアングルを工夫してみましょう。

上の写真を見てください。お花はとてもキレイに写っていますが、背景に民家が映り込んでしまっています」

 

出典:中村さん提供(背景の映り込みをなくした状態)

 

カメラを近づけたり、ズーム機能を使って背景の映り込みをなくした状態が上の写真です。こちらの方がずっとキレイですね!

 

「外での撮影でしたら民家や通行人など、雑然とするものは出来るだけフレームに入れないようにした方が美しい写真に仕上がります。室内でアレンジ花などを撮るときも同様でアングルを工夫してよい背景を選ぶか、被写体を動かせるようであれば背景と照明の状態がキレイな場所に移動してしまいましょう」

 

 

構図を考えよう! プロ直伝の三分割構図を活用

 

私たちが撮影をする場合、つい被写体を中心にしがちですが、ステキな写真に仕上げる構図のコツがあれば教えてください。

 

「お花をどーんと画面の真ん中に配置するのもいいのですが、少し引いてバランスを取って撮影するのもおすすめです」

 

出典:中村さん提供(少し引いて撮影した状態)

 

「三分割構図といわれるフレーミング方法があり、これを使うと簡単にバランスの良い写真を撮る事ができます。画面に縦横三分割するライン引いて、そのラインがクロスするところに被写体を持ってくるだけです」

 

出典:中村さん提供(三分割構図を使って撮影)

 

「左上のラインが交差するところに花を持ってきただけで、写真に雰囲気が出たのがお分かりいただけますでしょうか?」

 

「グリット線やグリッドラインともいいますが、スマホの機種によってはこのラインを表示させておくことができます。設定画面からカメラを選び、グリッドをオンにしましょう」

 

三分割法で撮影するときは、主役の被写体が中心からはずれるのでピントが合わない場合もあります。一般的なカメラはシャッターを半押しするとピントを合わせますが、スマホのカメラの場合は指で画面をタッチした位置に自動的にピントを合わせてくれます。ピントの位置も意識して撮影しましょう。みなさんもぜひ背景や三分割法を駆使して写真撮影の腕を磨いてください。

 

 

中村カメラマンのプロフィール

 

 

寫眞家 中村 年孝 東京工芸大学 芸術学部写真学科

卒業 現在フリーランスとして活動

商業写真撮影を中心に、文化財・歴史資料撮影も手がける。

また、映像制作やドローン撮影も行っている。

ライフワークとして年齢、性別、国籍など一切問わず

100万人を目標に " 笑顔 “を撮影し続けている作品

「Happy Face Photo」を制作。

趣味はホッキョクグマの観察と撮影。

http://toshitaka-nakamura.com/

 

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