花粉症シーズンは、サトイモ、枝豆、青ジソを使った薬膳で身体の中からバリアーをはる
くしゃみ、鼻水がとまらない、目がかゆい……。花粉症がつらい季節。薬膳で、身体の中からしっかりとバリアーをはりましょう。
中医学では花粉症を引き起こす理由として、目には見えない体内のエネルギーである「気」が関係するとしています。 気が不足すると体力が落ちて免疫力が低下、アレルギー物質が身体に進入して症状を引き起こしてしまうのです。
花粉症の克服には、気を生みだすのに大切な臓器「脾」を強めるとともに、しっかり気をチャージして、免疫力を高める食材を取り入れることが大切です。
花粉症対策におすすめの三大食材「豆類 いも類 きのこ類」
出典:photoAC
脾の働きを高めるためにおすすめの三大食材は「豆類、いも類、きのこ類」。ポイントは「コンスタントに摂取すること」。とにかくこの3つを、できるだけ毎日取り入れることを心掛けましょう。
豆は脾のパワーをアップし、新陳代謝を高め、気を補ってくれます。大豆、枝豆、黒豆、グリーンピースなどいずれも効果があります。見た目で忘れがちですが、さやいんげんや、きぬさや、スナップえんどう、豆苗でもOKです。
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きのこは身体をエネルギーで満たし、免疫力を高める効果がある食材。とくに、マイタケは身体のすべての臓器の働きを高め、気を補うパワーが絶大です。
そして、いも類は気をしっかりと底上げするのに役立ちます。なかでも、粘膜の炎症を抑える作用が高いさといもが花粉症対策におすすめです。
さらに、これらにプラスして取り入れたいのが、青じそと、なつめ。アレルギー症状の改善に威力を発揮してくれる食材です。
鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど症状別の対策で効果をアップ
また気になる症状別に、食材を取り入れると、より効果的です。
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まず、鼻に症状が出た場合、水っぽいサラサラした鼻水が出てとまらない人は身体が冷えているタイプ。身体を温めるショウガ、ネギ、タマネギを積極的に取り入れましょう。この時期には身体を冷やすキュウリ、トマト、レタスなどの夏野菜は控えることも大切です。生もの、生野菜は控えて必ず加熱して食べましょう。
また、このタイプにはハトムギもおすすめです。ハトムギは体内の余分な水分を排出する高い作用があるので、無用な水分=鼻水をトイレで追い出すことができるのです。ハトムギ茶でも構いません。
一方、粘り気のある鼻水、鼻やのどにかゆみがある、鼻がつまるといった症状の場合は、身体に熱があるタイプ。ミントや緑茶がおすすめです。とくに、ミントは身体の上部の熱をとる作用があり、生薬としても使われています。スーッとした香りとともに、鼻がスッキリするはず。
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目のかゆみや、充血など目に症状が出る場合は、クコの実、ミント、カモミール、菊花が改善に役立ちます。ミントとカモミールのハーブティー、あるいは中国茶専門店などで販売されている菊花茶をブレンドして、クコの実を加えた「花粉症改善目薬茶」を、こまめに飲むのがおすすめです。
「花粉症」対策におすすめの薬膳レシピ
出典:筆者にて撮影(さといもの青じそポテサラ風)
★さといもの青じそポテサラ風
脾の働きを高め、しっかり気を補うさといも、枝豆、アレルギー症状の緩和によい青じそもプラスした花粉症撃退レシピ。さといもをマッシュしてポテトサラダ風に。さといものコクのある風味と青じそがマッチした、ごはんのおかずにもよいサラダです。
【材料】2人分
さといも水煮200g
青じそ 6枚
ゆで枝豆 20粒
A(マヨネーズ 大さじ1、粒マスタード大さじ1/2、しょうゆ 小さじ1)
【作り方】
①青じそは千切りにする。
②さといもを断熱皿に入れてラップをして6分レンジにかけて、スプーンなどで固形感が残る程度につぶす。
③①にA、枝豆を加えて混ぜて器に盛り、青じそをのせる。
次回は、「デトックス」におすすめの薬膳情報とレシピをお届けします。
3月1日(火)の配信予定です。