お買物探偵団

50代からの家選び(3)住み替えやリフォームは資金計画が大切

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まめ得世代が、これから住み替えのために新たな住宅を取得する場合、一番の悩みどころは住宅ローンではないでしょうか? 住宅ローンというと、25年や30年といった長期間にわたり返済するのが一般的です。また、住み替えとまではいかなくても、老後に向けてリフォームをする際も資金計画は大切です。今回も不動産の専門家である(株)ライフコーディネーターの佐藤 慎さんにお話を伺いました。

 

 

60歳からでも住宅ローンは組めるの?

 

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「ほとんどの金融機関では完済時の年齢制限を設けているため、60代の方が住宅ローンを組むためのハードルは高いです。ですが、住宅ローンを利用せずに退職金などを住宅購入に一気に使ってしまうのも、その後の生活を考えると不安でしょう。そこで、シニアのための住宅ローンである『リバースモーゲージ型住宅ローン』や新たな不動産売却方法として注目を集める『リースバック』を活用するのも手段のひとつです。それぞれの特徴は下記の通りです」(佐藤 慎さん・以下同)

 

 

リバースモーゲージ型住宅ローン

 

「リバースモーゲージ型住宅ローンとは、60歳以上を対象にした“自宅の資産価値を活かして資金を借りるサービス”です。金利が高めで、融資限度額は担保評価額の50~60%(長期優良住宅は55~65%)が相場ですが、月々の支払いは利息のみ、という点がメリット。元金の返済については契約者の死亡時に相続人が一括返済する“リコース型”と、住宅および土地といった担保物件の売却によって返済する”ノンリコース型”のいずれかを選択可能です。デメリットは物件を担保にするという性質上、対象エリアは将来的な地価下落リスクが低い、首都圏や関西圏といった主要都市に限られている点です」

 

 

リースバック

 

「リースバックは“不動産売買契約と賃貸借契約がひとつになった売却方法”です。まず所有している自宅を運営会社に売却。その後、売却した自宅を運営会社から賃貸住宅として借りることで、資金を手に入れた後もその住宅に住み続けられるというわけです。メリットは、資産運用の柔軟性が高まることが挙げられます。相続税がかかりそうな人は早めに売却しておくことで納税資金の確保にも役立ちます。デメリットは、毎月の家賃を支払わなければならない点。それまで持ち家だった人は、新たに住宅費という出費が増える点は要注意です」

 

 

リフォーム時の資金面での注意点

 

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住み替え同様、リフォームにもお金がかかります。新たなローンを組むことができないためリフォームを諦めてしまう方もいるのではないでしょうか。

 

「リフォーム時にも、前述した“リバースモーゲージ”が使えますよ。家に住みながら融資を受けることができる制度なので、自宅をリフォーム資金に充てることが可能です。ただし、死亡時に持ち家を手放さなければならないため、契約する際には配偶者やお子さんとよく話し合う必要があります。推定相続人全員の同意が必要であるなど一定の条件があります。金利上昇や土地価格の下落によって内容の見直しが行われ金額が変わったり返済しきれない場合、不足する分は追加で支払う可能性もありますので、メリットデメリットをきちんと理解した上で契約するようにしましょう」

 

 

(プロフィール)

 

佐藤 慎さん/株式会社 ライフコーディネーター常務取締役。30歳から未経験で不動産産売買をはじめ、35歳で株式会社ライフコーディネーター取締役として会社を立ち上げる。今年で設立10年を迎え、新築マンション販売プロジェクトは40以上、約2000組のお客様を成約に結びつけている。5年前からは会社所在地高津区溝の口エリアを中心に、お客様からの住み替えを積極的に取組み仲介業をスタート。昨年秋には溝の口駅南口に路面店をオープンする。

https://www.lifecoordinator.co.jp

https://www.lc-sumai.com

 

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