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Withコロナ時代も元気に(前)| 医師が解説する疲労の基礎知識

出典:photoAC

 

昨年からの新型コロナウイルス流行の影響で、マスク着用時間の増加、外出自粛、テレワーク、遠方の家族と会えないなどさまざまなライフスタイルの変化がありました。それに伴い、人々の疲労は変化しています。まだまだ収束が見えず、新型コロナウイルスと上手く付き合っていかなければならないwithコロナ時代。今こそ知りたい、疲労の基礎知識について医師の解説を踏まえてご紹介します。最近、以前にも増して疲れを感じている方はぜひ参考にしてください。

 

 

疲労専門クリニックの医師が疲労のメカニズムを解説

 

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新型コロナウイルスの影響を受けて不便な日常を送る日々が続いています。いつも以上に体と心の疲れ感じている方もいることでしょう。そんな生活の中で、私たちまめ得世代が健やかに暮らしていくにはどうしたらいいのでしょう? そのヒントとなる、疲労の基礎知識と効率的な回復法について、疲労専門クリニック ナカトミファティーグケアクリニックの院長・中富康仁先生の解説をご紹介いたします。

 

 

自身の疲労度がどれくらいかチェックしましょう!

 

「新型コロナウイルス流行による人々の変化は著しく、実際にナカトミファ ティーグケアクリニックでは、在宅勤務で同じ姿勢が続き、肩こりや腰痛が なかなか治らなくなった、パソコンやスマホを見る時間が増えたことで寝つけなくなった、友達とも会いにくいためストレスを感じる、といった患者の声が寄せられています。 疲労は常に感じているものであるため、自身の疲労度がどれくらいなのかは、なかなか分かりにくいかしれません。まず、下記の『疲労度チェックリスト』で自身の疲労度をチェックしてみましょう」

 

<疲労度チェックリスト>

 

出典:ナカトミファティーグケアクリニック 院長 中富康仁 作成「自己診断疲労度チェックリスト」

 

いかがでしょうか? チェックした項目の合計点が1~5点の方は今後に注意が必要、6~10点の方はすでに要注意、11点以上は危険レベルです。

 

 

疲労が溜まると体はどうなるの?

 

出典:photoAC

 

疲れが溜まると、物忘れが多くなる、仕事でのミスが増える、文章が頭に入らない、つまずきやすくなる、物を落としやすくなる、肩こり・腰痛がひどくなる、日中に眠気が出やすい、目が疲れやすい、寝ても症状が回復しないといった「パフォーマンスの低下」 が起こります。

 

実は「疲労」と「疲労感」は異なります。楽しいときや熱中しているときは疲労感が麻痺してしまいます。旅行の最中は楽しかったけれども、帰ってくるとどっと疲れが出てしまったという経験をした方も多いかもしれませんが、「疲労感」が麻痺していても身体に「疲労」は蓄積しており注意が必要なのです。また、カフェインの多量摂取やエナジードリンクは疲労を麻痺させ、体力の前借りを行っている状態です。常用すると上手く疲労回復ができなくなる可能性があります。

 

 

どうして疲れるの? 疲労が起こるメカニズム

 

出典:還元型コエンザイムQ10 PR事務局

 

 

そもそも、なぜ疲れが溜まってしまうのでしょうか? それは体のダメージと回復力のバランスが崩れることで発生するのです。ダメージが回復力を上回ってしまうと疲労が溜まってしまうのです。

 

出典:photoAC

 

体内では、神経細胞、筋肉細胞、免疫細胞で多量のエネルギー(ATP)が生産、消費されており、 同時に疲労の原因となる「活性酸素」が発生しています。通常この「活性酸素」は体内で消去されますが、活動量が回復量を上回ると体内での消去が追い付かず、細胞がダメージを受けることで治りにくい状態になります。 また、疲労度が強くなるほど、疲労をリセットする因子の働きが悪くなり、回復力が低下します。さらに、慢性疲労になると、体から継続的にアラームが発信し続けている状態となります。そうなると疲労をリセットする因子が欠損してしまい、疲労の原因が残り続ける状態となってしまいます。

 

 

疲労が蓄積すると死に至ることも?

 

出典:photoAC

 

疲労は痛み、発熱と並び三大生体アラームのひとつと言われています。ただ疲労に関しては日々感じているものであるため、どの段階から注意が必要か判断するのが難しいと思います。しかし、実はかかりつけ医に相談する成人のうち3割近くが深刻な疲労を訴えるというデータもあり、疲労には注意が必要です※。

※出典:「聞く技術 答えは患者の中にある 第二版」 日経BP社

 

疲労は疾患の症状として現れる場合もありますが、疲労が蓄積した結果、疾患となってしまう場合もあります。最悪の場合、過労死してしまうことも。それほど体力を使っていないのに酷く疲れを感じるときには、一度専門医に相談してみることも大切です。

 

中富康仁先生/慢性疲労についての臨床研究。専門:脳科学、慢性疲労症候群 。日本疲労学会評議員

2002年京都府立医科大学医学部卒業、2014年よりナカトミファティーグケアクリニック院長。大阪市立大学疲労クリニカルセンターにおいて診療を行ってきた経験を基に、適切な診察、検査、治療を行っている。

 

 

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