眼科専門医が答える!(3)目の病気を予防するための生活習慣
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加齢とともにさまざまな症状が出てくる目。予防するためにできることはないのでしょうか。メガネや老眼鏡を見直せばいいのか? スマホの使用の際に気をつけるべきことは? など今回も眼科専門医の足立和孝さんにお話しを伺いました。できるだけ長く健康な目で過ごすために、ぜひ参考にしてみてください。
まずは目の構造をおさらい
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「目は直径約2.5センチの球状をしていて『眼球』といいます。眼球の構造はカメラによく例えられますが、“ものが見える”という認識をするのは最終的には脳になります」(足立和孝先生・以下同)
目の健康を保つには?
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「目の老化は自然現象ですので、なかなかこれといった予防はありませんが、やはり食生活は大切でしょう。ほうれん草など緑黄色野菜に多く含まれているルテインという成分の摂取量が足りていないと、加齢黄斑変性を発症しやすいという関連性も報告されています。目や身体全体の健康維持のためにも、普段から緑黄色野菜を十分にとり、バランスのとれた食生活を心掛けましょう。自分に合ったメガネを選ぶことが適切なケアのひとつです。しばらく眼鏡を変えていないという方は、視力が変わっているかもしれないので検討してみてください」
定期的にクリニックで検診を
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「以前の記事でもお伝えしましたが、目の衰えは20代をピークに緩やかに進んでいます。例えば緑内障は自覚症状がとても出にくい病気なので、できるだけ早く発見して適切な治療を行うことが大切です。点眼薬で進行を遅らせる予防もできます。健康診断のように定期的に眼科の検診を受けている方は少ないと思いますが、ぜひ一度クリニックへ足を運んでみてください」
その他の予防策
食生活以外にも気をつけたい生活習慣を編集部で調べてみたところ、下記のような対策がありました。
・紫外線を受けない
日差しが強い日は紫外線カット加工のサングラスやメガネを使うようにしましょう。
・パソコンやスマホの使用は適度に
パソコンやスマートフォンなどの光を放つディスプレーを眺め過ぎないように気をつけて。パソコンが発するブルーライトをカットするには、パソコンの設定を変更したり、ブルーライトを軽減するための製品を利用する方法があります。
いずれにしても、50代に入ったら一度クリニックで自身の目の状態を確認してみるようにしましょう。
(先生のプロフィール)
足立和孝先生/医療法人社団順孝会 あだち眼科理事長。順天堂大学医学部卒業。医学博士、眼科専門医、日本白内障学会会員、日本緑内障学会会員、日本糖尿病眼科学会会員など。順孝会あだち眼科として、埼玉管加須市・久喜市・白岡市・猿島郡に4医院を開設中。『あなたの眼は大丈夫?』(ジュリアン)、『老眼をあきらめるな!」(廣済堂出版)ほか著書多数。