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福井・三里浜オリーブオイル。国際コンテスト金賞の絶品!|からだに美味しいお取り寄せ(51)

出典:shutterstock

 

健康と美容に役立つオリーブ。栄養学的には、血液を良好な状態に保ち、心疾患や糖尿病予防につながるオレイン酸、老化を防ぐ抗酸化作用を持ったポリフェノールやビタミンEを豊富に含むことで知られています。

 

薬膳においてもオリーブは優れた効能があります。呼吸器系トラブルの不調によく、のどの痛みや咳などの改善に役立ちます。また皮膚にたっぷりと潤いを与える保湿効果も大。美肌にパワーを発揮してくれるのです。

 

今回は、福井県の絶品オリーブオイルをご紹介します。

 

日本海に面した福井の砂丘地でオリーブを栽培

 

出典:筆者にて作成

 

福井県福井市北部に位置する、日本海に面した三里浜砂丘地。シルバーグリーンの葉が日差しを受けて輝き、羊たちがのんびりくつろぐ、美しいオリーブ農園が広がっています。

 

オリーブというと、温暖な地域で栽培されているイメージがありますが、ここ福井でもすくすくと育っています。そして、この農園で収穫されたオリーブオイルは、世界的にも認められる高い評価を受けているのです。

 

8.2ヘクタールに約3000本のオリーブの木々が並ぶ「三里浜オリーブ カルメリーナ」。

 

出典:三里浜オリーブ(三里浜オリーブ カルメリーナ。カルメリーナはイタリア語で「庭園」を意味する)

 

運営するのは、三里浜オリーブ合同会社。代表社員の村嶋哲郎さんが「北陸で最大の農園です。日本において砂地で栽培を行っているのも、うちだけだと思います」と胸を張ります。

 

出典:筆者にて撮影(三里浜オリーブ合同会社の村嶋哲郎さん(中央)と社員のみなさん)

 

出典:筆者にて撮影(羊3匹も社員です)

 

「もともと三里浜砂丘地では、らっきょうや西瓜が栽培されていました」と村嶋さん。ところが1970年代、福井新港と臨海工業地帯が整備され、グリーンベルト(緩衝緑地帯)で隔てられ、農地は半減してしまいました。

 

生業対策として、農地を平らに整備し、干ばつ克服のためにスプリンクラーなどの灌水設備を設置。さらに砂丘地の防砂対策として松の木も植林されました。らっきょうや西瓜の栽培が盛んになり、「三里浜ブランド」として出荷されて、市場で高い評価を受けていました。

 

けれど、次第に生産者の高齢化によって耕作放棄地が増加。そのうえ、松くい虫によって松枯れが悪化したため、圃場の荒廃が進んでいったのです。「枯れた松が道路に倒れて、景観もひどくなってしまいました」と村嶋さんが説明します。

 

スタッフは全員農業と無縁。「第2の人生」をオリーブに懸ける

 

そんな三里浜のピンチを救うべく、圃場の再生を行うために、三里浜砂丘が位置する白方町・石橋町・石橋保町の関係者、生産者、JA、行政などが連携して生産実態の現状分析や、生産体制の整備を行う「三里浜砂丘地園芸産地振興協議会」が設立されました。

 

そこで白羽の矢が立ったのが「オリーブ」でした。「美容と健康によいオリーブは水はけがよい土壌を好み、防風林としても期待できます。さらに、景観もよいとして試験的栽培が行われることになりました」と村嶋さん。

 

出典:三里浜オリーブ(冬の農場。雪が積もるものの、日当たりと風通しがよく水はけがよい三里浜では、オリーブがしっかりと成長する)

 

2017年、試験的に植樹したオリーブ250本は良好な成長が確認されました。そのため、7月に有志によって、三里浜オリーブ合同会社の前身となる「三里浜オリーブ生産組合」が設立され、さらに750本の植樹が行われました。

 

このメンバーに抜擢されたのが村嶋さん。オリーブのプロかと思いきや「いや、たまたま自治会長だったもので」と苦笑する村嶋さん。「頼まれたら断り切れなくなってしまいましてね」。

 

もともと村嶋さんは定年まで、福井市の職員。しかも所属は消防局でまったく農業には無縁。そして、社員も全員が定年を迎えた「元会社員」。「わたしを含め、ズブの素人。第2の人生がオリーブでした」と笑う。

 

オリーブの知識がまったくなかった村嶋さんたちは、ひたすら勉強に励みました。福井市園芸センターの指導を仰ぎ、オリーブ栽培の先駆者である京都府宮津市の視察、三里浜に適した品種や肥料の研究に邁進。学びを実際に栽培に取り入れ、研鑽を重ねました。「オリーブの実がなるまでには通常8年かかるといわれていたので、よくわからなかったけれど、ともかく努力を続けました」と村嶋さん。

 

出典:三里浜オリーブ(福井市園芸センターで、植樹、施肥、剪定などの指導を受ける勉強会を実施)

 

出典:三里浜オリーブ(同じく日本海側のオリーブ産地・京都府宮津市に視察へ)

 

かくして植樹から4年。なんと8年の月日を待つことなく、オリーブの果実が実りました。

 

出典:三里浜オリーブ(たわわに実るオリーブ。現在、16品種を栽培している)

 

手ごたえを感じた社員一同。とはいえ、栽培における作業は決してらくではありません。堆肥と石灰を施用する土作り、病害虫対策、いいオリーブを作るために重要な剪定作業。

 

出典:三里浜オリーブ(剪定作業。健康なオリーブを育てるためには、的確な剪定で日当たりをよくすることが大切)

 

炎天下の除草作業、台風防御、福井ならではの防寒作業。そして、収穫はひとつひとつ「手摘み」……。

 

出典:三里浜オリーブ(収穫作業。大学生をはじめとするボランティアも参加して1日に50100㎏を収穫)

 

「でも、オリーブはなかなかおもしろいです」とすっかり「オリーブ愛」に目覚めた村嶋さん。次の課題である「オリーブオイル造り」に着手しました。

 

オリーブオイルは酸化を防ぐために「鮮度」が勝負。高品質なオリーブオイルに仕上げるためには、収穫して24時間以内に搾らなければならないとされています。「時間との闘いです」と村嶋さん。

 

出典:三里浜オリーブ(手摘みしたオリーブの果実。オイルを多くとるためには、ある程度熟したものを収穫)

 

午前中に手摘みしたオリーブをスピーディーに選別。病気になったり、傷がついたものを省きます。

 

出典:三里浜オリーブ(オリーブオイル製造に適した果実を選別)

 

かつてはらっきょう加工場だった建物を改築したオリーブ加工場に搬入。

 

出典:筆者にて撮影(オリーブ加工場。すてきな看板は福井市職員の方が制作したもの)

 

搾油機で搾ります。「熱くなりすぎると風味の劣化につながるので、温度管理も注意が必要です」と村嶋さん。

 

出典:三里浜オリーブ(選別したオリーブの果実を搾油機に入れて、オイルを抽出)

 

オリーブの果実1キロから摂れるオイルはわずか、100ml。貴重な三里浜のオリーブオイルが完成しました。

 

出典:三里浜オリーブ(搾りたてのオイル。品種、収穫年度によって、ワインのように味はまったく異なるそう)

 

自分たちで造ったオリーブオイルを試食して「驚きました」と村嶋さんが当時を振り返ります。「香りがよいし、風味も最高。ベタベタしていなくて『飲めるオイル』。スーパーで買っていたオリーブオイルとはまったく別モノでびっくりしました」。

 

成分分析の結果も上々でした。オリーブオイルの鮮度を計る「酸度」が0.8%以下のものがエキストラバージンオイル、さらに0.3以下のものが「プレミア基準」とされているなか、三里浜のオリーブオイルは0.150.2と極めて低い基準だったのです。

 

地元のイタリアンレストランのシェフたちに味わってもらったところ「これは素晴らしい」と大絶賛。勧められて日本オリーブオイルソムリエ協会が主催する「OLIVE JAPAN®️ 2023国際オリーブオイルコンテスト」に応募したところ、金賞を受賞! オリーブオイル搾油のスタートから、わずか2年にしてという快挙を遂げました。

 

オリーブのジュースのよう。風味豊かな三里浜オリーブオイル

 

OLIVE JAPAN®️ 国際オリーブオイルコンテストで、金賞を受賞した「三里浜オリーブオイル」をテイスティングさせていただきました。

 

出典:三里浜オリーブ(三里浜オリーブオイル。OLIVE JAPAN®️国際オリーブオイルコンテストにおいて2023年、2025年に金賞を受賞)

 

「たっぷりパンにひたして召し上がってみてください」と村嶋さん。

 

コンテストでは「アーティチョークとミントの香り、青いリンゴと緑の野菜のアロマ、心地よい甘さにかすかな苦さと辛さのバランス、甘味な味わいのフィニッシュ」と評価されたオリーブオイルは、まず立ち上る香りのよさに驚きます。

 

出典:筆者にて撮影(三里浜オリーブオイルを、パンに浸して試食)

 

フレッシュな若葉のような清々しい香り。口に入れると軽やかでまろやか。豊かな甘みとほんの少しの苦み。なんともふくよかな味わいが口いっぱいに広がります。そして後味もスッキリ。試しにひとさじ、口に含んでゴクリ。なんともフルーティ! オイルというより、「オリーブのジュース」のよう!これは確かに「飲めるオイル」!

 

おすすめの使い方は、ともかく「このまま」。「加熱するともったいないです」と村島さん。「油というより調味料として使っていただきたいですね」。

 

目玉焼きや、卵かけごはんにかけるのもおすすめだそう。味噌汁にたらしても美味しいそうです。

 

三里浜オリーブオイルを使って薬膳レシピを作ってみました。「ホタテとナガイモの潤いカルパッチョ」です。肌に潤いを与えるホタテとナガイモ、オリーブオイルを組み合わせた「潤い美肌」薬膳です。

 

スライスしたホタテに、刻んだナガイモをのせ、塩・こしょうをしたらレモンを搾りオリーブオイルをたっぷりたらり。

 

オリーブオイルがホタテの甘みを引き出し、豊かな風味で味わいを際立てます。改めて「軽やかなまろやかさ」を実感。そしてひとさじかければ料理が「プロ級」の仕上がりになること間違いなし!

 

出典:筆者にて撮影(ホタテとナガイモの潤いカルパッチョ。オリーブオイル効果でナガイモも美味しくなります)

 

出典:三里浜オリーブ(三里浜オリーブ合同会社では、クラウドファンディングで実現したブレンドオリーブオイル「水仙」も販売。オリーブソムリエマイスター 竹本龍次氏監修)

 

“幸せの木”オリーブで地域を盛り上げたい

 

現在、オリーブの木は3000本にまで増え、オリーブオイルの生産量も徐々に増加。オリーブの塩漬け、オリーブの葉を使ったお茶、オリーブオイルを使ったドレッシングなど商品のラインナップも広がりました。

 

出典:三里浜オリーブ(オリーブ塩漬け。緑色の若い果実を塩水に漬け込んである。食べた瞬間オリーブの風味が弾ける逸品)

 

出典:三里浜オリーブ(三里浜ドレッシング。福井県立大学生考案。三里浜オリーブオイルに、地元のらっきょう、ミディトマトをプラスしたさわやかな味わい)

 

けれど、まだまだ村嶋さんたちには夢があります。それは三里浜オリーブ カルメリーナを「観光農園」として発展させて、地域を活性化することです。

 

「多くの方に三里浜を訪れてもらいたい」と村嶋さんは力を込めて語ります。

 

収穫を迎える10月には、毎年、「三里浜砂丘地収穫祭&オリーブイベント」を開催。収穫体験やテイスティング、地元の農産物や加工品販売、ライブなども実施され、協賛として植樹した「育て親」をはじめ、多くの参加者でにぎわっています。

 

出典:三里浜オリーブ(2025年に開催された三里浜砂丘地収穫祭&オリーブイベントでの「選別体験」。収穫祭には400名もの参加者が参加した)

 

「いずれは、レストランや宿泊施設も備えられたら」と村嶋さん。「オリーブの木は昔から『幸せをよぶ木』ともいわれています。農園で結婚式を挙げてくれるカップルがいたら、うれしいですね」。

 

そして、村嶋さんたちにとっても、オリーブの木は「幸せをもたらしてくれた」ようです。「わたしたち社員はみんな、違う町出身。オリーブがなければ出会うことがなかったんです。オリーブのご縁です」と村嶋さん。

 

三里浜オリーブ合同会社のモットーは「明るく、楽しく」。「みんなでたわいもない話をしながら、和気あいあいと作業をするのは楽しいですね」と村島さんも社員のみなさんも笑顔で語ります。

 

オリーブオイルの効果か、「平均年齢75歳」という社員全員、元気いっぱい。まさに、オリーブで「第2の人生を謳歌」していらっしゃいます。

 

三里浜が育んだ「幸せなオリーブオイル」。ぜひ味わってみてくださいね。

 

■三里浜オリーブオイルとオリーブ関連商品は、三里浜福井市ECサイト「ふくいさん」リーブ公式サイトでお買い求めください。

 

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