「鴛鴦」は何と読む?難読漢字クイズ|美しい日本語 (179)
出典:筆者作成
すっかり仲むつまじい夫婦を表す言葉として定着している「鴛鴦夫婦」ですが、鴛鴦は繁殖期の前につがいとなり、繁殖期を過ぎるとつがい関係は解消するのだそう。そのため、実際は1月から5月の5ヶ月間を共に過ごし、翌年の繁殖期にはまた新たにつがい関係を形成するといわれています。また、メスがメインで抱卵からヒナを育てる役割までを担います。ずいぶんイメージと違いますよね。
鴛鴦と聞くと、色鮮やかな羽を持つ姿を思い浮かべる方もいるかと思いますが、実はそれはオスの繁殖期限定の姿なんです。オスも繁殖期以外はメスに似た茶色の羽なのですが、繁殖期は色鮮やかな羽に生え変わるそうです(なおメスは一年中茶色の羽)。
そして、1月から5月は色鮮やかなオスと茶色のメスがつがいとして共に過ごすため、オスとメスで寄り添う様子を認識しやすいことで、鴛鴦は仲むつまじいと考えられたのではないかといわれています。さて、「鴛鴦」は何と読むでしょうか?
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難読漢字クイズ「鴛鴦」の答えはこちら。読めましたか?
正解は、鴛鴦(おしどり)でした。
おしどりを漢字表記にすると「鴛鴦」ですが、「鴛」も「鴦」も、それぞれ独立して「おしどり」と読みます。でも、意味は少し違います。「鴛」は雄のおしどりを意味し、「鴦」は雌のおしどりを意味するからです。
この鳥は、いつも仲良く寄り添って泳いでいることから、「夫婦仲が良いことの象徴」とされ、縁起の良い鳥として愛されてきました。
鴨科の鳥は毎年新たにパートナーを選ぶため、鴛鴦夫婦とはいえ、その賞味期限は一年だけ。そして、新しい年には、違う相手と、新たに「鴛鴦(おしどり)夫婦」となることもあるようです。自然は厳しいから、毎年同じ相手と出会える確率はそう高くはないでしょう。
でも、一度寄り添ったら、違う相手とは一緒になれないとなると、それだけ子孫を残せる確率が減ってしまいますから、やむを得ず、毎年違う相手とコンビを組んでいるのかな、と。そんな風に思ってしまいますね。