【2025年最新版】 ロジャー堀が投資詐欺に注意勧告!悪徳な詐欺案件の見分け方を解説|セーフティネット

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近年、巧妙な手口でお金を騙し取る投資詐欺が問題となっています。
ネットなどで「おすすめの投資があります」といった広告を見たことはないでしょうか。
こういったネットにある投資広告は、本当に価値のある情報の時と全く価値がない情報の時の2種類があります。
そして全く価値がない情報の場合、多額のお金を騙し取られてしまう危険があります。
このような投資詐欺に巻き込まれないためには、投資詐欺の手口を理解して本当に価値のある情報なのかどうかを見極めることが重要です。
当記事では、世の中に出回っている投資詐欺の手口と有益な情報の違いを見分けるポイントについて解説をしていきます。
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投資詐欺の被害状況
投資詐欺による被害は年々増加しており、高齢者や投資初心者の方が被害に遭いやすい傾向にあります。
金融庁のデータによれば、2ヶ月で1,500人強の方が何らかの被害を受けています。
投資詐欺の多くはSNSやインターネット広告を通じた詐欺手法が拡大しており、対策が難しい状況です。
高額なリターンを謳いながら、結果的に資金を回収できず、詐欺であったと気づくケースが多数報告されています。
投資詐欺の主な手口
近年の投資詐欺の主な手口には、次のようなものがあります。
情報商材型投資詐欺
情報商材型投資詐欺とは、「この手法さえ覚えれば誰でも絶対に勝てる」などと謳い、再現性の薄い投資のノウハウを高額で売りつける詐欺のことです。
高額な費用が請求されるにもかかわらず、内容が曖昧で、実際の投資に役立つ情報が少ないケースが多く、詐欺である可能性が高いといえます。
特に、初心者にとっては高度な専門用語を使用し、実態が分かりにくいように装う傾向もあります。
SNS型投資詐欺
SNS型投資詐欺とは、X(旧Twitter)やYouTubeなどのSNSを利用してターゲットを騙す手法です。
ダイレクトメッセージなどで「簡単に稼ぐ方法を教えます」とコンタクトを取り、お金を騙し取る手口です。
リターンが確実な投資を紹介する投稿が拡散されていることが多く、信憑性の低い情報が氾濫しています。
また偽の実績を作り上げ、信頼を得ようとするアカウントもあるため、SNSでの情報には慎重に対応する必要があります。
セミナー型投資詐欺
セミナー型投資詐欺とは、無料の投資セミナーを宣伝してターゲットを集める手法です。
無料セミナーとなっていますが、最終的には高額な費用や追加のサポート料金を請求する手口です。
セミナーで成功者の話を聞かせることで、参加者を安心させつつ、急いで投資を決断させることが多いのが特徴です。
参加者は短期間で決断するように促され、冷静な判断ができなくなることがあります。
劇場型投資詐欺
劇場型投資詐欺とは、複数の人間が口裏を合わせて一人の消費者を騙しにかかる手法です。
「劇」のようなストーリーを演出し、信頼関係を構築して高額な案件に勧誘をする手口となっています。
リアリティを上げる為に、一見無関係に見える複数の業者が陰で連携して巧妙なストーリーを作ってくることがあるので注意が必要です。
プロ向けファンドを利用した詐欺
「プロ向けファンドを販売する」と特別感を煽ることで、初心者に対して信頼性をアピールする手法です。
プロ向けファンドとは、証券会社や銀行、投資会社などの「プロ投資家」(適格機関投資家)に売るために組成されたファンドのことです。
本来、一般消費者を顧客としたファンドを運用・販売するためには、様々な条件や規制を伴う「登録」を金融庁(財務局)から受ける必要があります。
ただし、プロ向けファンドは金融に対して一定の知識がある消費者を前提で売ることを想定しているので、金融庁からの規制が緩いのが特徴です。
詐欺師はこの特徴を利用し、金融庁のお墨付きを得ているかのような説明をして高額な商品を販売してきます。
【2025年最新】投資詐欺手口と最新状況
2025年に入り、投資詐欺はますます巧妙化しています。
特にAIや行政関連をかたる新しい手口が増えており、注意が必要です。
➀ChatGPTやAIを悪用した投資詐欺
・AIで作られた「成功体験談」や「高額利益の証拠画像」をSNS広告や偽サイトに掲載
・実際にあった話のように見えるため、特に初心者は騙されやすい
・「簡単に稼げる」「誰でも成功できる」という甘い言葉には要注意
②国税調査をかたる詐欺
・「調査のため」「還付金手続きが必要」と装って個人情報や金銭を奪う
・メールやSMSで「国税庁からのお知らせ」を偽装し、偽ページに誘導
・本物かどうかは 公式サイト(govドメイン)確認+直接問い合わせが鉄則
③マイナンバーを悪用した詐欺
・「マイナンバー更新」「口座凍結防止」と脅して手数料や個人情報を要求
・高齢者を中心に被害が急増、消費生活センターへの相談件数も多い
・マイナンバーを理由に金銭やパスワードを求める連絡はまず詐欺を疑う
警察庁が発表した最新データ(2025年7月末時点)
警察庁の公表によると、投資詐欺・特殊詐欺の被害は引き続き深刻です。
・特殊詐欺の認知件数:15,583件(前年同期比 +44.9%)
・被害額:722.1億円(前年同期比 +153.9%)
すでに前年1年間の被害額(718.8億円)を超える水準を記録しています。
主な内訳は以下の通りです。
・ニセ警察詐欺:被害額 481.9億円(全体の約7割)
「警察や役所を名乗って資金調査を装い、全財産を出させる」手口
・SNS型投資詐欺:認知件数 3,759件(−8.9%)/被害額 464.6億円(−19.9%)
ただし 7月単月では急増(YouTube広告・Instagram経由が目立つ)
・SNS型ロマンス詐欺:認知件数 2,927件(+54.2%)/被害額 278.5億円(+38.2%)
マッチングアプリやSNSのDMを通じ、「恋愛感情」を利用した詐欺が急増
このように数字で見ても、投資詐欺は決して一部の人だけの問題ではなく、誰にでも起こり得る身近なリスクです。
被害に遭った時の相談窓口
被害を受けた場合や「怪しい」と感じた時点で以下の窓口にすぐ相談しましょう。
・警察相談専用窓口:#9110
・消費者ホットライン:188
・未公開株通報専用窓口(日本証券業協会):0120-344-999
・匿名通報ダイヤル:0120-924-839
投資詐欺の見分け方
ここまで紹介してきたように、詐欺師はさまざまな手法を駆使して巧妙にターゲットを騙そうとします。
中には本当に有益な情報もありますが、多くは詐欺まがいな情報商材が多く出回っているのが現状です。
こうした詐欺から自分の資産を守るためには、以下のようなポイントに注意することが大切です。
過度なリターンを約束している
投資詐欺の一番の典型として「絶対に儲かります!」などのような過度の投資のリターンを強調していることが良くあります。
投資において「100%絶対に稼げる」なんてことは、まずあり得ません。
なので「絶対」「必ず」などの言葉がある投資案件は嘘である可能性が非常に高いです。
また異常に高いリターンを約束している場合は、それに伴い高いリスクがあるので注意が必要です。
元本保証を謳っている
投資で元本保証をすることは違法であり、実際にはあり得ません。
ほぼすべての投資商品は元本が保証されることなく、元本割れのリスクがあります。
特に高いリターンとともに元本保証を謳う案件には警戒が必要です。
月々の配当が約束される場合も、不自然な保証と考えましょう。
有益な投資案件の見分け方
ネットでは投資詐欺の広告が出回っていることが多いですが、中には本当に有益となる投資案件も存在します。
ここでは、そんな有益な投資案件の特徴を紹介していきます。
経歴・実績が信頼できる
信頼できる投資案件は、そのプロジェクトの目的、リスク、リターン、運用者のプロフィールなどが詳細に公開されています。
その中でも運用者の経歴がしっかりとしていることは信頼に繋がります。
信頼性のない肩書きの方が公開している情報は、実績などの信頼性も低くなります。
ただし経歴がしっかりと記載されている場合は、実績も本当である可能性が高いです。
第三者による評価
独立した第三者(投資分析会社、金融機関、アナリストなど)からの高評価や推奨があるかも重要です。
信頼性のある評価機関からの情報を参考にすることで、詐欺や不透明な案件を避ける確率が上がります。
ただし調べる際には少し注意が必要です。
ネットでは他の投資案件を否定して自分の投資案件に引き込むための記事がたくさんあります。
ネットにある情報は全て信じることはせずに、信頼性のあるサイトを見て判断をしましょう。
投資詐欺に騙されないための対策
資産運用詐欺に騙されないためには、どうすればよいのでしょうか。
ここでは、詐欺に遭わないための心構えや対処法を紹介します。
最初に疑う心から入る
投資詐欺に騙されないためには、最初から疑うことが重要です。
言われたことをそのまま信じるのではなく、まず最初に「本当に?」と自分の中で疑問を問うてみてください。
投資の世界に絶対というものはありません。
全ては自己判断となります。
これは投資案件も同じで、結局のところ信じるかどうかは自分次第です。
なので自分の中で一度疑ってみて、それでも信用できるようであれば信じるようにしましょう。
第三者に相談する
金融機関やファイナンシャルプランナーなどの専門家や、資産運用に詳しい知人に相談し、第三者の意見を取り入れることも大切です。
自分では気づかないことも、第三者目線であればおかしいと思うこともあります。
また孤立して決断するよりもリスクを減らすことができます。
もしそのような相談相手が見つからない場合は、家族や友人など、客観的に判断できる第三者に相談するのもいいでしょう。
正しい投資の知識を身に付けよう
投資に関する正しい知識を学ぶことで、詐欺に対する耐性が高まります。
投資詐欺に遭ってしまうほとんどの方は、投資に対する知識が不足している方が多いです。
ただし投資に関する知識が高い方は、悪徳業者の話に矛盾が生じていることに気付きやすくなり、投資詐欺などのトラブルに遭う可能性が低くなります。
もし投資に関しての正しい知識を身に付けたいという方は、下記の記事を参考にしてみてください。
まとめ
投資詐欺は年々巧妙化しており、被害を防ぐためには疑わしい特徴を見抜き、第三者の意見を求めるなど慎重な行動が必要です。
特に「必ず儲かる」「元本保証」などの言葉には注意をしてください。
投資に絶対はあり得ませんので、このような言葉を使っている投資案件はほとんど詐欺です。
万が一被害に遭った場合は、速やかに証拠を保全して、誰かに相談するようにしましょう。
購入した後でも契約を取り消せる可能性は十分にあります。
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出典:筆者にて撮影(ロジャー堀プロフィール画像)
ロジャー堀(堀 篤)
株式会社日本マネジコ 代表取締役社長
野村證券で13年間、IPOコンサルティングやM&A業務を担当し、日本証券アナリスト協会の検定会員資格を取得。その後、インデックス・ホールディングスおよびタカラ(現タカラトミー)の取締役を歴任し、タカラとトミーの合併スキームを実行しました。2007年に日本マネジコを設立して以来、企業再生やIR財務コンサルティングを手がけ、1兆円を超える企業価値の創出に関わってきました。
■経歴と実務経験
・証券会社時代(1985–1998年)
野村證券にてIPOコンサルティングやM&A業務を担当。1992年に日本証券アナリスト協会検定会員資格を取得。
・上場企業役員時代(2001–2007年)
インデックス・ホールディングス取締役、タカラ取締役を歴任。合併スキームや財務戦略を主導。
・独立・起業後(2007年–現在)
株式会社日本マネジコ、株式会社東京スコットマネジメントを設立。上場企業向けIR・財務戦略の支援や企業再生を担当。
■専門分野
・投資・市場分析
証券アナリストとして培った分析力をもとに、個人投資家から機関投資家まで幅広く対応。暗号資産や宇宙産業といった新分野にも関心を持ち、柔軟に学び続けています。
・企業財務・IR戦略
株価戦略、投資家向け情報開示、合併・買収の実務経験を活かし、上場企業の経営課題に対応。
■主な実績
・出版・著書
『3年で資産1億円の築き方』(2018年、サンライズパブリッシング)
『預金封鎖であなたの資産が消滅する』(ガイア出版)
『Yahoo!ファイナンス公式ガイド2000』(共著、ソフトバンクパブリッシング)ほか多数。
・メディア寄稿・執筆
日経ビジネスへの寄稿。みんかぶ「予想の達人」としても活動。
・教育・講演
独自の投資教育手法「Roger’s Method」に基づき、20年以上投資教育を継続。YouTubeチャンネル「日経平均株価予報」(登録者1.5万人超)を毎週更新。
■活動の特徴
出版・新聞寄稿・YouTube配信など複数の場で一貫した発信を継続しています。
株式会社日本マネジコおよび東京スコットマネジメントの代表取締役として、企業経営の現場経験を持ちながら、一般投資家にも分かりやすい情報提供を心がけています。
※本記事は、有価証券への投資を勧誘することを目的としておらず、また売買を推奨するものや利益を保証するものでは御座いません。
投資リスクをしっかりご理解の上、最終的な投資判断はご自身で行うようお願いします。