スーツのクリーニング頻度や料金相場は?保管方法も解説
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仕事やイベントのため、スーツをクリーニングに出すタイミングは数多くあります。
しかしスーツに適したクリーニング方法は何か、クリーニングではどのくらいの料金がかかるのかわからないとお悩みの方もいるでしょう。
スーツのクリーニング方法には2種類あり、それぞれで料金が異なります。適切な頻度でクリーニングをおこない、スーツを綺麗に保ちましょう。
本記事ではスーツをクリーニングに出す頻度とクリーニングの方法、クリーニングの料金相場を解説します。
クリーニング後の適切なケア方法も紹介するので、スーツのお手入れが必要な方はぜひチェックしてみてください。
もくじ
スーツをクリーニングに出す適切な頻度は?
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スーツをクリーニングに出す理想的な頻度は、ワンシーズンに1~2回です。年に4回以上はクリーニングできるよう、意識してみてください。
衣替えのタイミングでクリーニングに出すことで、無理なく適切な頻度でのクリーニングができるでしょう。
スーツをクリーニングに出す際は、スーツへのダメージも考慮に入れてみてください。洗濯が面倒だからと毎月スーツをクリーニングしていると、消耗は早くなります。
繊維が薄くなったり、色落ちしたりする可能性もあるため、4か月に一度を目安にクリーニングしましょう。
スーツの2種類のクリーニング方法
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スーツには次の2種類のクリーニング方法が効果的です。
- 有機溶剤によるドライクリーニング
- 水洗いによるウェットクリーニング
それぞれの方法のメリット、デメリットを理解して、適切なクリーニング方法でスーツのケアをおこないましょう。
有機溶剤によるドライクリーニング
スーツに油汚れがついている場合、有機溶剤によるドライクリーニングがおすすめです。
ドライクリーニングでは、石油系の有機溶剤を使用して皮脂や化粧品などの油汚れを落とします。水を使用せず油で洗うため、縮みや色落ち、型崩れのリスクを減らせます。
また水を使用するウェットクリーニングと比較して、料金も安めです。
一方、ドライクリーニングでは水溶性の汚れが落とせません。
またドライクリーニングを繰り返すと、スーツへのダメージが大きくなります。汚れが気になる場合を除き、頻繁にドライクリーニングをするのは避けましょう。
水洗いによるウェットクリーニング
ウェットクリーニングでは汚れが落ちやすい40~60℃の温水を使用し、食べ物や飲み物でできたシミ、汗シミなど水溶性の汚れを落とします。
一般的にスーツを水洗いする場合、型落ちや縮みが発生し希望の仕上がりにならない可能性があります。
しかしウェットクリーニングではプロがスーツの美しさを保ちつつ丁寧に洗い上げるため、安心して任せられるでしょう。
ただしドライクリーニングと比べ、スーツのウェットクリーニングにかかる時間は長く、料金も高めに設定されています。
また水溶性の汚れを落とす効果は高いものの、つけ置き洗いであることから洗浄力は弱めです。
スーツをクリーニングに出すときの注意点
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スーツのクリーニングをクリーニング店に依頼する際は、次の点に注意してみてください。
- 洗濯表示を確認する
- ポケットの中身をチェックする
- スーツを上下セットで出す
- シミの有無を事前に伝える
- クリーニング店の営業時間を確認する
それぞれの注意点について事前に詳しくみておきましょう。
洗濯表示を確認する
まずはスーツについているタグで洗濯表示を確認しましょう。洗濯表示に書かれた情報を確認すれば、そのスーツに適した洗い方がわかります。
クリーニング店に任せる場合、まずはドライクリーニング、ウェットクリーニングが可能かどうかチェックしましょう。
円に大きなバツマークがついた絵が記載されている場合、ドライクリーニングができません。
また水の入った桶に大きなバツマークがついている場合、洗濯機でも手洗いでも水洗いは不可です。
一方、水の入った桶に40または30、手のマークが書かれている場合、方法に制限はありますが家庭での水洗いができます。
水洗いOKの場合、少しの汚れであれば自宅で落とすことも検討してみてください。
ポケットの中身をチェックする
クリーニング店にスーツを預ける前に、ポケットの中身を確認しましょう。ポケットのなかに物がある場合、クリーニングで破損しても補償は受けられません。
またポケットの中身が飛び出し、スーツに傷やシミをつけてしまう恐れもあります。
クリーニング店とトラブルになるのを防ぐためにも、何か物がないか必ずチェックしてみてください。
またクリーニング不要な飾りボタンや付属品はあらかじめ外しておきましょう。
スーツを上下セットで出す
クリーニング店にスーツを預ける際は、必ず上下セットで出しましょう。専門のプロでも、クリーニングにより起こるスーツへのダメージを無くすことはできません。
ジャケットまたはパンツのみをクリーニングに出すと、風合いが変わり着用した際の印象に影響します。
片方のみを繰り返しクリーニングに出していると、上下で色合いが完全に変わり、セットでの着用が難しくなるでしょう。
またトラブルを防ぐ目的で、ジャケットまたはパンツのみのクリーニングを断る店舗も少なくありません。
スーツは上下セットでクリーニング店に預けましょう。
シミの有無を事前に伝える
スーツのクリーニングを依頼するまえに、自身でシミの有無を確認しておきましょう。
シミ汚れを落とす目的でクリーニングをする場合、シミの場所をチェックしておかなければクリーニングの効果がわかりません。
またクリーニング店ではシミの種類により使用する洗剤や洗い方を変えています。店頭ではシミの位置にくわえシミができた原因、シミができた時期をなるべく詳しく伝えましょう。
宅配クリーニングの場合、依頼画面の要望欄にシミの詳細を記入してみてください。
また糸のほつれや色落ちがある場合も、あわせてクリーニング店に伝えましょう。
クリーニング店の営業時間を確認する
期日までにスーツが必要なときは、クリーニング店の営業時間を事前にチェックしておきましょう。
とくにウェットクリーニングには1週間以上の時間がかかることもあり、スーツが必要なシーンに間に合わない可能性があります。
また平日夜間に営業していない店舗の場合、なかなかスーツを預けられず仕上がりまでに時間がかかるでしょう。
日中に時間が取れない方は、24時間営業のクリーニング店を探しましょう。
また繁忙期には仕上がりが遅くなることもあるため、なるべく早めに預けることが大切です。
スーツクリーニング店別の料金の相場・目安
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スーツをクリーニングに出す際、料金が気になる方は多いでしょう。クリーニングにかかる料金は、クリーニング店のランクとお店のタイプにより変わります。
ここでは、次の3つにわけてスーツクリーニングにかかる料金相場を解説します。
- 一般的なクリーニング店
- 高級クリーニング店
- 宅配クリーニング店
それぞれの料金と特徴を理解し、状況に適したクリーニング店を選びましょう。
一般的なクリーニング店の料金相場
一般的なクリーニング店において、スーツのクリーニングにかかる料金の相場は、次のとおりです。
クリーニング方法 |
料金相場 |
ドライクリーニング |
1千円~2千円 |
ウェットクリーニング |
2千円~4千円 |
※料金はすべて税込表示です。
一般的なクリーニング店は全国各地にあり、手軽に依頼できる料金帯とスピードが魅力です。
クリーニング店にこだわりがない場合、一般のクリーニング店を検討しましょう。
対応の早いクリーニング店であれば、当日中にクリーニング後のスーツを受け取ることも可能です。
クリーニング店には、預けたお店でクリーニングをおこなう個人店舗と、別の工場でクリーニングをおこなうチェーンの店舗があります。
料金を抑えたい方、早く仕上げてほしい方は、チェーン店の使用を検討してみてください。
高級クリーニング店の料金相場
高級クリーニング店の場合、スーツをクリーニングに出す際の料金相場は次の表のとおりです。
クリーニング方法 |
料金相場 |
ドライクリーニング |
5千円以上 |
ウェットクリーニング |
要相談 |
※料金はすべて税込表示です。
高級クリーニング店は、高級ブランドの洋服を専門に取り扱うクリーニング店です。
通常よりクリーニング料金は高めですが、プロが預かった衣類を細かくチェックし、それぞれの衣類に適した方法で丁寧に洗い上げます。
実績のあるお店であれば各ブランドの衣類の特徴を熟知しているため、高級なスーツも安心して預けられるでしょう。
高級クリーニング店の場合、スーツのブランドや状態、素材により料金は大きく変動します。
気になるクリーニング店があれば一度相談し、どのくらいの料金になるか確認してみてください。
宅配クリーニング店の料金相場
宅配クリーニング店において、スーツのクリーニングにかかる料金の相場は次のとおりです。
クリーニング方法 |
料金相場 |
ドライクリーニング |
1千円~2千円 |
ウェットクリーニング |
2千円~4千円 |
※料金はすべて税込表示です。
宅配クリーニングとは、クリーニングに出したい衣類を宅配便で送付して受け取るサービスです。
近隣にクリーニング店がない場合でも依頼できることから、忙しい方にピッタリでしょう。宅配クリーニング店の料金相場は、一般的なクリーニング店と同じです。
ただし依頼する衣類の数に応じて送料が発生するため、送料負担を含めて料金を比較、検討してみてください。
また宅配クリーニングでは、衣類の受け渡しに時間がかかります。
対応の早いサービスでも、仕上がったスーツを受け取るまでには3日程度かかると考えておきましょう。
クリーニング後のスーツの正しい保管方法
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スーツを正しく保管すると、クリーニング後もスーツを美しく保てます。
手持ちのスーツを正しく保管するために、次の点を意識してみてください。
- スーツをビニールカバーから取り出す
- 適切なハンガーに吊るす
- 定期的にクローゼットの換気をする
ここからはそれぞれのポイントについて、詳しく解説します。
スーツをビニールカバーから取り出す
クリーニング店からスーツを持ち帰ったあとは、すぐにスーツをビニールカバーから取り出しましょう。ビニールをかけっぱなしにしていると、内部に湿気が溜まりカビや匂いが発生しやすくなります。
またクリーニング店の作業に問題がないかどうか、すぐにチェックする意識も重要です。
スーツを受け取り自宅に帰ったらすぐにビニールカバーを外し、損傷や色落ちがないか細かくチェックしましょう。
適切なハンガーに吊るす
適切なサイズ、形のハンガーに吊るして保管しておくと、スーツの型崩れを防げます。ジャケットを吊るす際は、丸みを帯びた木製のハンガーを使用しましょう。
金属製のハンガーは一般的に幅が小さく、ジャケットの重みに耐えられない可能性があります。
またパンツやスカートは専用ハンガーに吊るしましょう。
折りたたんでジャケット用のハンガーにかけていると、適切ではない位置に折り目ができてしまいます。重みに耐えられず、クローゼット内に落ちる可能性もあるでしょう。
スーツ用のハンガーに迷ったら、スーツの購入店やインテリア用品の販売店で相談してみてください。
定期的にクローゼットの換気をする
スーツを綺麗な状態で維持するためには、風通しがよく直射日光の当たらない場所での保管が必要です。
風通しのよい場所にスーツを置けない場合、定期的にクローゼットを換気しましょう。湿気がたまらないよう、除湿剤を置いておくと劣化を防げます。
またクローゼットにスーツを保管する際は、最低でも2cmの間隔を空けましょう。衣類を詰め込みすぎると通気性が悪くなり、湿気が溜まります。
衣類を出し入れする際のダメージも増えるため、スペースに余裕のある場所でスーツを保管するよう意識しましょう。
スーツを自宅でお手入れする方法
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スーツの美しさを保つには、自宅でのケアも重要です。次の2点を意識して、定期的にお手入れをしてみてください。
- 毎日ブラッシングする
- 複数のスーツを用意して着回す
それぞれの項目について確認しておきましょう。
毎日ブラッシングする
ホコリやチリなどの軽い汚れを落とすためには、毎日のブラッシングが効果的です。日頃からブラッシングをしておくと繊維の流れが整い、スーツに光沢が生まれます。
ブラッシングをする際は、上から下へ優しくブラシを当てましょう。襟裏やポケットなど、表面に出ていない部分も丁寧にブラッシングしてみてください。
ブラッシングは、スーツの着用ごとにおこなうことが重要です。
複数のスーツを用意して着回す
複数のスーツを用意して着回すことで、1着のスーツにかかるダメージが減少します。毎日スーツを着用する方であれば、5着ほどスーツを用意しておきましょう。
一度スーツを着用したあとは、2~3日ほど湿気が取れるまで休ませます。
着用後のスーツはブラッシングをしたあと、間隔をあけて風通しのよい場所で保管しておきましょう。
まとめ
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今回はスーツのクリーニング方法とクリーニングに出す際の注意点、クリーニングの料金などについて解説しました。
会社でもプライベートでもスーツを着用する機会は多くあるため、社会人としてスーツを綺麗に保つことは重要です。自身のライフスタイルを考慮して、定期的にクリーニングをおこないましょう。
ただしクリーニングに出すのみでスーツを長持ちさせるのは困難です。
また料金や営業時間の問題から、頻繁にクリーニング店に行けない方もいるでしょう。
クリーニング店に行けないときは自宅で必要なケアやお手入れをおこない、スーツを美しく保つよう意識してみてください。