血液検査の結果を見て、自分の健康状態を知ろう
出典:photoAC
病院に行って、検査をするときに必ずといっていいほど行われる採血。血液検査をすることにより、病気の診断や将来発症するであろうリスクを調べることができます。
しかし、医師からの説明がない限り、健康診断書は貰いっぱなし、詳細には目を向けず、判定だけを見て一喜一憂したりしていませんか?
せっかく高い費用を払って検査をするのですから、健康診断書を自分でもじっくりと見て健康状態を把握してみましょう。
といっても、項目も多過ぎるし、どこを見れば良いのか分からないというまめ得世代の方も多いはず。
そこで今回は、ぜひチェックをしておきたい、血液検査結果の見方についてご紹介いたします。
血液検査でわかること
血液検査により、体の状態をみることができます。
ただし、そのときの数値を見るだけではあまり意味がありません。前回の数値と比べて、どこが改善したのか、悪くなったのかは毎回把握することが大事です。
また生活習慣が似ている家族の検査結果と見比べることも重要です。同じような項目が悪い場合は、生活習慣を一緒に改善する必要が出てくる場合もあります。
このようなことを意識しながら、毎回チェックをするよう勤しんでください。
今回は、その中でも特に注目して欲しい、糖尿病、高脂血症、腎機能のリスクがわかる項目を紹介いたします。
出典:photoAC
<糖尿病>
インスリンが十分に働かず、血液中を流れるブドウ糖(血糖)が増えてしまう病気で、網膜症、腎症、神経障害といった合併症を伴う怖い病気です。
出典:photoAC
・血糖値(基準値: 99mg/dL以下)
空腹時で100~109mg/dLが基準と言われており、126mg/dLを超える場合は糖尿病の疑いがあります。
・HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)(基準値:5.5以下)
血液中のヘモグロビンとブドウ糖が結合してできた物質のこと。これをみることにより、過去1~2ヶ月ほどの間の平均的な血糖値が分かります。
<高脂血症>
血液中に脂質が増える病気のこと。中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたした状態を指し、遺伝や体質、運動不足や肥満などが背景にあるとされています。放っておくと、動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高まりますので要注意項目です。
出典:photoAC
・HDLコレステロール(基準値:40mg/dL以上)
善玉コレステロールのこと。数値が低いと動脈硬化のリスクが高まります。
・LDLコレステロール(基準値:60~119mg/dL)
こちらは悪玉コレステロール。体に必要なコレステロールを運ぶ役割を担っていますが、数値が高いと動脈硬化のリスクが高まります。
・中性脂肪(TG)(基準値:30~149mg/dL)
よく耳にする中性脂肪。これが増えすぎると、肥満や脂肪肝を招きます。
<腎機能>
腎臓の機能が正常かどうかをみる項目となります。むくみや頻尿、だるさや貧血気味の場合は、腎臓が悪くなっていないか調べてみてください。
出典:photoAC
・クレアチニン(Cr)(基準値:男性1.00mg/dL以下、女性0.70mg/dL以下)
筋肉内にあるクレアチンが代謝された後の老廃物のこと。腎臓でろ過された後、尿として排出されることから、腎機能が低下していると数値が高くなる傾向があります。
※これらの数値は、日本人間ドッグ学会 2022年度 判定区分表を参考としています。
血液検査のまとめ
いかがでしたか。
ほんの一部ですが、怖い病気へのリスクを探ることができる項目を紹介させていただきました。
健康診断後はこまめに見るようにし、気になる箇所があったら、ぜひ病院に行くようにしてくださいね。