お買物探偵団

茨城波崎・髙木商店「寒いわし缶詰」。美味しさ刺身レベル!|からだに美味しいお取り寄せ(43)

出典:髙木商店

 

今回は、イワシを手軽に取り入れられて、しかも絶品のイワシ缶をご紹介します。

 

薬膳においてイワシは、アンチエイジングにおすすめの食材。足腰を強化して腰痛を改善する働きもあります。また、血行を促進する効能も高く肩こりや婦人科系トラブル、ダイエットにも役立ちます。美容面においては、美白にうれしい魚。じつにさまざまなパワーがあるのです。

 

年間2,000万もの缶詰を作ってきた実績をいかした「自社商品」の開発

 

出典:筆者にて作成(髙木商店は波崎と銚子の両漁港から良質のイワシやサバを調達。他にはない味わい絶品の缶詰を製造しています)

 

茨城県の最も南に位置する茨城県神栖市・波崎(はさき)は、古くから漁業で栄えてきた町。鹿島灘と利根川に面した波崎漁港は、良質な魚が水揚げされています。

 

出典:photolibrary(利根川河口に位置する波崎漁港(手前)と銚子港。イワシ、サバ、サンマなどが水揚げされる)

 

さらに、利根川を渡れば水揚げ量日本一を誇る千葉県・銚子漁港はすぐ。車で10分というアクセスです。そのため両港の優れた魚を使用できるという恵まれた立地のもと、多くの水産加工会社が軒を連ねています。

 

この地で水産加工を手掛ける髙木商店は昭和32年創業。昭和36年より缶詰製造を行い、その高い技術は業界でも高い評価を得てきました。

 

出典:髙木商店(髙木商店。地元で水揚げされる魚を選別・冷凍する冷凍部門と、缶詰製造部門を柱にした事業を行う。絶品の缶詰にファン多数!)

 

「ただし、大手水産会社のOEMのみで自社商品はありませんでした」と語るのは営業部の豊島光伸さん。

 

出典:髙木商店(豊島光伸さん。自社商品の営業のみならず、缶詰の開発、PRにも携わる)

 

髙木商店は、缶詰工場だけではなく大型の冷凍設備も備え、地元の良質な原料を確保し、さまざまな用途に応じて冷凍処理、販売も行っています。

 

出典:髙木商店(12000トンもの水産物を保管できる冷凍設備を保有。原料をストックし、シーズン終了後に「その年、最もコンディションのよかったサバ」をセレクトできるのも強み)

 

地元で豊富に水揚げされるのはサバ。市場で大型の良質なものを入札することがあります。けれど、缶詰に使用するには値段が高すぎて小売り向けや高級加工品に回さざるを得ないことが多々ありました。

 

「こんな素晴らしいサバで缶詰が作れたら」と考えていたのは、当時専務を務め、現在は6代目社長である髙木貴史さん。年間2,000万もの缶詰を作り、蓄積してきたノウハウをいかして、自社商品の開発を決意。「作るならばどこにも真似できない、わが社ならではの缶詰を作りたい」という強い意志のもと、ついに唯一無二の商品が誕生しました。

 

2007年、デビューを果たしたのが「ねぎ鯖」。

 

出典:筆者にて撮影(髙木商店「ねぎ鯖」シリーズ。塩だれ、醤油だれ、味噌だれがある(現在は販売休止中))

 

厳選した大型のサバと、なんと地元・茨城県産のねぎを組み合わせたという前代未聞のサバ缶です。ネギの香りがうつったサバも、サバの旨みがうつったネギもとても美味しいと大好評! 一気に髙木商店の名前を世に送り出す商品になりました。

 

出典:筆者にて撮影(四角い缶にサバとネギを別々にきれいに詰め込んだ、まるで「お弁当箱」のようなビジュアル!)

 

日本有数の豊かな漁場から徹底的に厳選したイワシを使用

 

続々とその後も、多彩なサバ缶を世に送り出したのちに着手したのが、同様に豊富な水揚げを誇る「イワシ」でした。波崎・銚子の沖合は南からの黒潮と北からの親潮がぶつかり、さらに利根川からの淡水も加わって、プランクトンが豊富に発生する好漁場。脂のりバツグンの美味しいマイワシが水揚げされています。

 

「寒いわし缶詰シリーズ」は、波崎港または銚子港に水揚げされるイワシのなかでも、冬に水揚げされるイワシのみを原料に使用しています。

 

出典:髙木商店(寒いわし水煮。塩だけの味つけ。そのほか味噌煮、醤油煮、蒲焼、食塩不使用がある)

 

このエリアでは、6~7月に水揚げされる「入梅いわし」が脂のりのよさでよく知られていますが、冬にも脂のりバツグンのイワシが茨城沖、千葉銚子沖へと回遊してきます。こちらもバツグンの美味しさ。

 

「北海道でエサを食べたイワシは水温が下がると南下してきます。まるまると太って脂のりバツグンのイワシは、泳いでいるうちに余分な脂や内臓にたまったエサを減らし、身が締まって旨みも濃くなるんです」と豊島さんが説明します。

 

ただし、この時期のイワシならなんでもいいわけではありません。髙木商店で使用するのは「このなかのベストオブベスト」。

 

「美味しい缶詰は、美味しい原料あってこそ。どんな技を使っても、ダメな原料で作ったものはダメ。美味しくなることはありえません」と豊島さんが力説する。

 

イワシは、社長自ら選別。早朝、イワシをのせた船が入り次第、長年の経験から、脂のり、鮮度などを見極めます。

 

選別のポイントとして「内臓の状態」も大切なのだそう。「イワシの中には、脂がのっていても生臭みがあるものがいます。原因はおおむねエサの種類。泥くささのあるエサが内臓に残っているとどうしてもクセが残ります。だから、内臓がきれいなものを選びます」と豊島さん。

 

出典:髙木商店(早朝から港に入り、徹底的にイワシの状態をチェックして選別する)

 

とはいえ、日本有数の水揚げを誇る港のイワシの量は膨大。「その日水揚げされたイワシの中から、とことん厳選して良質なものを買い付けしています」。

 

豊島さんが続ける。

 

「選んで、選んで、選んで、選んでいます」。

 

すべては髙木商店でしか作れない「クオリティ」のものを作るため。決して手を抜けない作業です。

 

選び抜いて買い付けしたイワシは、すかさず港からほど近い⼯場へ。一度凍結した跡、その中からさらにまた、良質なものを選別します。カットしたいわしは、⽸に手作業でていねいに詰めて加熱調理します。

 

出典:髙木商店(作業員たちが、ひとつひとつていねいにイワシを缶に詰める)

 

「イワシのいいところだけ」を詰め込んだ「寒いわし水煮」

 

「寒いわし水煮」の味付けは水とミネラル豊富な藻塩のみ。まさに素材の味だけで勝負した商品です。

 

缶を開けてみると、ぎっしりつまった身と「水煮」なのに、脂の浮き出た缶汁に驚きます。缶汁の美味しさ!キレ味がよく、透明感すら感じる味わい。

 

けれどその脂はいたって「ピュア」。飲んでみると「極上のだし」。切れ味がよく、まろやかでコクがあるのに、澄み切った味わい。日本酒でいうならば「純米吟醸」のよう。美味しい……。思わず飲み干しそうになりました(笑)。

 

肝心の身は言わずもがな! 口の中に入れて舌で押すとほろりとくずれ、とろけるよう。なのに、続いて「確かな食感」。ホクホクとかむたびに旨みがほどけていきます。そして、後味はいたってクリア。雑味はゼロ。まろやかな味わいの余韻だけが残ります。

 

出典:髙木商店(すっきりまろやかな味わいが魅力。そのままでも調理に使っても美味しくいただける)

 

「イワシのいいところ」だけをギュッとつめこんだ奇跡の缶詰は、お刺身同様にまずはわさびでいただくのがおすすめ。

 

出典:筆者にて撮影(わさびとともにいただく。日本酒のお供にぴったり)

 

薬膳アレンジとして、アンチエイジングによい「寒いわしの薬膳たたき」を作ってみました。イワシ同様に若返りに役立つナガイモを加えたレシピです。

 

寒いわし水煮缶の身をボウルに入れて、5mm角程度に刻んだナガイモ、みじん切りのネギ、缶汁を加えてよく混ぜ合わせ、千切りにしたみょうがと小口切りのネギを加えて完成。しょうゆ、わさびでいただきます。

 

1匹まるごとのイワシで作ろうとすると手間がかかるたたきもあっという間に完成。そして、「もっとも美味しい時期、最高のイワシ」で作るから、最高のできあがり! 旨みいっぱい、とろけるような味わいです。おつまみにぴったり。海苔で巻いて食べたり、薬味を増量して手巻き寿司のネタにするのもおすすめ。

 

出典:筆者にて撮影(寒いわしの薬膳たたき。ナガイモのサクサク感が心地よいアクセント。みそを入れて「なめろう」にしてももちろん美味しい)

 

〆には、「寒いわしたたき茶漬け」をぜひ。ごはんにたたきをのせて、缶汁とお茶をかけて海苔を散らします。絶品の缶汁に身からの旨みも加わって、料亭級のお茶漬けが完成!

 

出典:筆者にて撮影(寒いわしたたき茶漬け。缶汁の美味しさをいかすために、味が足りないときはしょうゆではなく塩で。わさびをきかせるのがおすすめ)

 

あえて薄味!の「寒いわし味噌煮」

 

イワシでは珍しい「寒いわし味噌煮」も人気商品。こちらも、「原料への自信」があふれています。

 

「味噌はあえて、まろやかで薄味、クセの少ない信州みそを選んでいます」と豊島さん。

 

出典:髙木商店(「寒いわし味噌煮」。寒いわしを信州みそで仕上げてある)

 

一般的に、味噌煮といえば、魚のクセを消すために濃い目の味付けになることが多い中、あえて「薄めの味わい」に。素材のよさを消さないように仕上げた味噌煮缶は、極めてすっきりした味わい。

 

出典:髙木商店(味噌煮といえばサバのイメージがあるけれど、脂のりバツグンのイワシも絶品!)

 

味噌煮にありがちなベタベタした感じがありません。イワシのよさを下支えするような、ほどよいコクとまろやかさで、思わず一気に食べてしまうほど!

 

こちらの缶汁も当然ながら麗しいまでの美味しさなので、夏の身体にうれしい「薬膳イワシ冷や汁」にしてみました。身体をクールダウンして夏バテ撃退に役立つキュウリ、みょうが、汗で失った水分を補う豆腐、白ごまをプラス。

 

ごはんに寒いわし味噌煮の身をのせ、スライスしたキュウリ、みょうが、水切りした豆腐をのせて、缶汁と水を混ぜた汁をかけます。

 

コクまろ、でもさっぱりした寒いわし味噌煮は、冷や汁にぴったり。夏の日差しに疲れた身体が癒されるような味わいに仕上がります。

 

出典:筆者にて撮影(薬膳イワシ冷や汁。そうめんにアレンジするのもおすすめ)

 

しょうゆが隠し味。ちょっと和風の「焼きいわしのアヒージョ」

 

髙木商店では、定番のイワシ缶以外にも、アイデアをいかした独自の味付けを施した商品もあります。

 

「焼きいわしのアヒージョ」は、焼いたイワシをエクストラバージンオイル、ニンニク、赤唐辛子とともに煮込んだ一品。「隠し味にしょうゆを加えた『和風アヒージョ』です」と豊島さん。

 

出典:髙木商店(焼きいわしのアヒージョ。スペインの家庭料理・アヒージョを和風にアレンジ)

 

加熱されているのに、香ばしさや焼いたイワシならではのホコホコした食感がしっかりキープされた仕上がり。バツグンの旨みに、ニンニクのパンチやピリッとした辛み、オイルのまろやかさ、しょうゆの深みのある風味が加わって「複雑な味わい」。そしてとにかく「後引く」逸品です。

 

そしてアヒージョなのに「常温」でも美味しいのが魅力。そしてごはん、パン、パスタとなんでもござれのアレンジ可能!

 

出典:筆者にて撮影(ごはんにもパンにも合う、万能アヒージョ缶)

 

ほんのり和風な味付けをいかして、美白に役立つ「焼きいわしとナスのアヒージョそば」に仕上げてみました。

 

血行を促進してシミ改善に役立つ効能があるナスを、オリーブオイルで炒めて軽く塩をしたら、焼きいわしのアヒージョ缶と合わせて、めんつゆ少々を加えてそばにのせます。みょうがとねぎものせて、よく混ぜ合わせていただきます。

 

香ばしく旨みたっぷりのイワシとナスは相性ぴったり。そばにも見事になじんで、おつまみにもなるそばが完成します。

 

出典:筆者にて撮影(焼きいわしとナスのアヒージョそば。薬味たっぷりがおすすめ)

 

奇跡的なさわやかさ。サラダにぴったりの「いわし梅酢煮」

 

豊島さんイチオシは「いわし梅酢煮」。梅酢を使った業界でも珍しい商品です。玉ねぎをプラスして、隠し味に魚醤を加えて仕上げてあります。

 

出典:髙木商店(いわし梅酢煮。もともと茨城県の名物である「梅」を使いたい、と豊島さんが試行錯誤して完成した商品)

 

梅の風味が缶詰になっても、そのまましっかりといきた「さわやかさ」は衝撃もの! さわやかさをまとったイワシは、鮮度が際立つようなみずみずしい味わいです。これまで数々の缶詰を食べてきましたが、間違いなく「日本一、さわやかな缶詰」。とくに女性なら、間違いなくハートをわしづかみにされそうな缶詰です。

 

出典:筆者にて撮影(しつこいですが、さわやかすぎます。なぜこんなにさわやかに?と言いたくなる一品、絶対試していただきたい!)

 

そして玉ねぎが入っているせいか、パッケージからの予想に反して「洋風」。なんだか「梅サワーマリネ」といった味わい。「そうなんです。缶汁もあますことなく生野菜にかけて、サラダにするとすごく美味しいんです」と豊島さん。

 

豊島さんの言葉をうけて「いわし梅酢煮のカルパッチョ風サラダ」にしてみました。いわし梅酢煮の上に、クレソン、刻んだ赤タマネギをのせて、缶汁、オリーブオイルをかけ回します。

 

イワシの旨みもしみこんだ梅風味の缶汁はまさに「梅ドレッシング」。甘酸っぱいイワシとともにいただけばクレソンが無限になりそうなほど、パクパク食べられます。白ワインやシャンパンのおつまみにもぴったり。

 

出典:筆者にて撮影(いわし梅酢煮のカルパッチョ風サラダ。冷たいパスタに混ぜても美味しいです)

 

いずれの商品をいただいても、「素材のよさ」が、完成度を高めていることを実感します。なんだか缶詰のむこうに、ピチピチのイワシが透けて見えるよう。

 

いうならば髙木商店の缶詰は「缶詰界のお寿司系」です。ぜひ「獲れたて、最高のイワシ」の美味しさを堪能してみてくださいね。

 

■大人気!「寒いわし缶詰シリーズ」は、髙木商店公式サイトからお取り寄せください。

 

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