60代。金利が上がったら銀行預金どうする? |老後のマネー安心に(29)

出典:編集部にて作成
シニア世代の大きな悩みごとのひとつが「老後のお金」にまつわるあれこれです。
毎日のように、ファイナンシャルプランナー佐々木先生のもとには、老後のお金まわりの相談が寄せられています。その中から、みなさまにもきっと役立つ相談案件をこちらでご紹介します。金融の知識は〝0〟で大丈夫! 気軽に、一緒に勉強して、老後の安心づくりを進めましょう。
【今回のご相談】資産のほとんどを銀行預金にしていますが、運用したほうがいいでしょうか?

■年代:60代 ■性別:男性 ■相談カテゴリ:老後のマネー
───今回ご紹介するのは、資産のほとんどを銀行預金にしているが、運用したほうがよいかどうか?というご相談です。
「私は、もうすぐ定年を迎えます。これまでは仕事が忙しくて、投資とか考える暇もなく過ごしてきました。暇がなかったというよりは、関心を持たずにきてしまったという感じかな~。取り敢えず銀行に置いておけばいいと思っていました」
「銀行さんや保険屋さんから、連絡や案内はきていたものの、直接話を聞く機会を作ることはしませんでした。そうしていると、連絡もこなくなるものです。会社でも、お金の話をすることはあっても、増やし方や投資のことを話すような同僚や先輩はいませんでした」
「母から、無駄遣いせずに銀行に預けておけと言われてきたので、なにも考えることなくそうしてきました。金利が上がると聞きますが、このまま銀行に置いたままでいいのか……。今更ですが、もっとお金を増やせたのではないかと後悔しています。今からでも、投資とかした方がいいのでしょうか?」
【お答え】資金の利用目的を考えて金融商品を選択し、余剰金があれば投資に活用されるとよいでしょう

「お金は銀行に預けておけばいいという考えは、資産を増やす観点では時代遅れになりつつありますが、生活資金の保管や日々の決済における置き場としては、元本が保証される安心感もあり健在といえます。最近の話題では、金利の引き上げも気になるところですね」
「日本銀行の政策金利引き上げに伴い、メガバンク等が2026年8月から普通預金の金利を引き上げます。同時に住宅ローンの変動金利も上昇するため、ローン負担が増加する見通しです。預金は追い風、ローンは逆風ということになります」
「金利は常に変動しているため、上昇局面と下降局面では、金融商品の選択肢も変わってきます。下降局面では、新たに設定される商品の金利も低くなる傾向があるため、現在の金利を維持できる固定金利の商品を活用することも有効です。上昇局面では、新たに設定される金融商品のほうが高い金利になる傾向があるため、変動金利型の商品や、高い金利商品に預け替えるという選択肢も有効といえます」
「資産をすべて銀行に置いておくより、今後の目的に応じた運用先を検討されるとよいでしょう。生活費など、すぐに使う予定のあるお金は普通預金に残し、それ以外の資金は定期預金や国債などを活用する。ある程度リスクを取れるようであれば、社債や株式投資、投資信託などを組み合わせてもよいでしょう」
「とはいえ、金利がいつ上昇から下降へ転じるのかは誰にも分かりません。元本を確保したいお金は定期預金や国債などの比較的安全性の高い商品で運用する。余裕資金があれば投資信託や株式投資などを活用する。情報に振り回されず、自分にとって元本を確保したい金額はいくらなのか、どの程度のリスクなら受け入れられるのかを考え、お金の置き場所を選ぶことが大切です」

