「押送船」は何と読む?難読漢字クイズ|美しい日本語 (225)

出典:筆者作成
有名な葛飾北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の木版画をじ〜っと眺めていると、大波と富士山の他に小さな3艘の船があるのに気づきます。
荒れ狂った大波に飲み込まれてしまいそうな小さな船は、何をする船なんでしょうか。どこからどこに向かっているのでしょうか。こんな大波の海になぜ漕ぎ出しているのでしょうか?
疑問は尽きませんが、この船のことを「押送船」と呼び、江戸湾を櫓で漕いで進む高速艇だったそうです。さて、この高速艇「押送船」を何と読むでしょうか?
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難読漢字クイズ「押送船」の答えはこちら。読めましたか?

正解は、押送船(おしょくりぶね または おしおくりぶね)でした。
押送船は、房総半島や三浦半島で水揚げされる魚介類を買い付け、東京(江戸)日本橋の魚市場に運ぶ船だそうで、鮮度を落とさないように全速力、多少の大波の海をものともせず、高速で漕ぎ続ける猛者たちが乗り込んでいたそう。
船そのものもシンプルな船のように見えますが、当時の職人の技術力を注ぎ込んで、丈夫に、しかも高速で進めるように作られていました。
ちなみに押送船という名前は、櫓を押して送る(進む)船という航法に由来するそうです。「おしょくりぶね」または「おしおくりぶね」と呼ばれました。




