【2026年】引っ越しの際にお参りしたい神社・お寺とは?新生活を守る参拝ガイド【方位除け・氏神様】

出典:イラストAC
引っ越しは、住む場所や人間関係、生活の流れが大きく変わる人生の節目です。
古くから日本では、土地や方位との相性を整え、新しい暮らしを無事に始めるために神社やお寺へ参拝する習わしが大切にされてきました。
本記事では、引っ越しの際にお参りする意味や歴史的背景をふまえながら、新生活を守る参拝の考え方と、全国で信仰を集める神社・お寺を紹介します。
もくじ
なぜ引っ越しの際に神社へお参りするのか

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引っ越しの際に神社へお参りする習わしは、日本人が古くから大切にしてきた「土地との関係性」を背景にしています。
神道では山や川、集落といった場所ごとに神が宿ると考えられ、そこに暮らす人々は土地の守り神に見守られて生活を営んできました。
住まいを移すという行為は単なる住所変更ではなく、守られる土地が変わることを意味し、新しい環境に身を置く前後で神に挨拶をするという考え方が自然に生まれたのです。
古代から中世にかけて人々は移住や転居を大きな節目と捉え、無事な移動と定着を願う祈りを欠かしませんでした。
とくに平安時代以降は方位や日取りが重視され、引っ越しに伴う災いを避けるための祓いや参拝が行われるようになります。
これは環境の変化が心身や暮らしに影響を及ぼすと考えられていたためで、神社での参拝は、その影響を和らげる役割を担っていました。
現代においても引っ越しは生活リズムや人間関係が大きく変わる出来事です。
神社への参拝は新しい土地への挨拶と同時に、自分自身の気持ちを整える行為でもあります。
引っ越しの際に神社へお参りすることは迷信ではなく、変化の節目に心を落ち着かせ、穏やかな新生活を始めるための日本ならではの知恵といえるでしょう。
引っ越し前と後、どちらで参拝するのがよい?

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引っ越しの際に神社へ参拝する場合、「引っ越し前」と「引っ越し後」のどちらがよいのか迷う人は少なくありません。
結論からいえばどちらか一方でなければならない決まりはなく、それぞれに意味があります。
古くから日本では物事の始まりと終わりを区切ることが大切にされ、住まいを移す際にも、その前後で祈りを捧げる習わしがありました。
引っ越し前の参拝はこれまで暮らしてきた土地や守ってくれた神への感謝と、無事に移動できるよう願う意味を持ちます。
平安時代以降、旅立ちや移動の前に神社で祓いや祈願を行う風習が広まり、転居もその一つとして捉えられてきました。
環境が変わる前に心身を整え区切りをつける行為として、引っ越し前の参拝は重要な役割を果たしてきたのです。
一方、引っ越し後の参拝は新しい土地の神、特に氏神様への挨拶が中心となります。
新天地での生活を始めるにあたり、「この地でお世話になります」と報告することは、土地と人との縁を結び直す行為といえます。
時間や状況に余裕があれば前後の両方で参拝するのが理想ですが、難しい場合は自分が納得できる形で行うことが大切です。
参拝の本質は形式ではなく新しい暮らしを大切に始める心構えにあります。
神社とお寺、引っ越しの参拝はどちらが向いている?

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引っ越しの際に参拝する先として、「神社とお寺のどちらがよいのか」と迷う人は少なくありません。
結論からいえば、目的によって向き・不向きがあり、どちらが正解という決まりはありません。
その背景には日本で育まれてきた神道と仏教、それぞれの役割の違いがあります。
神社は土地や自然、暮らしの場を守る神を祀る場所です。
神道では、地域ごとに神が宿ると考えられ、引っ越しは「守られる土地が変わる出来事」と捉えられてきました。
そのため、神社への参拝は、新しい土地への挨拶や環境との調和を願う行為として重視されてきたのです。
とくに氏神様への参拝は、「この地で暮らします」という報告の意味合いが強く、引っ越しとの相性が良いとされています。
一方、お寺は仏教の教えに基づき、人の心や生き方に向き合う場です。
引っ越しは生活の変化だけでなく不安や緊張を伴うことも多いため、心身を整え、災難を遠ざけたいと考える人にとってはお寺での参拝や祈祷が支えとなります。
歴史的にも移動や人生の節目に僧の祈りを受ける習慣がありました。
土地との縁を結びたいなら神社、心を整えたいならお寺。
そうした視点で選ぶことで引っ越しの参拝はより自分に合った意味を持つものになるでしょう。
引っ越しの際にお参りしたい全国の神社・お寺
寒川神社(神奈川県)

出典:寒川神社
寒川神社は全国でも唯一とされる「八方除」の守護神を祀る神社として知られています。
約一六〇〇年の歴史を持ち、方位・地相・時の巡りによって生じる災いを総合的に祓う信仰が、古くから受け継がれてきました。
朝廷や武家からも崇敬を受け、人生の大きな節目に参拝されてきた由緒ある神社です。
寒川神社が引っ越しの際に参拝したい神社として選ばれる理由は、引っ越しが単なる移動ではなく、「環境・方位・生活の流れ」が一度に変わる出来事だからです。
新しい住まいでは土地の気や方角、周囲の環境がこれまでと大きく異なります。
寒川神社の八方除は、特定の方位だけでなく、あらゆる方向からの影響を整える祈りであるため、転居や新生活の開始と非常に相性がよいとされています。
実際に寒川神社では引っ越しや転勤、家を建てる前後に参拝する人が多く、生活基盤を整えるための祈願が日常的に行われています。
願い事を強く託すというよりも、「無事に新しい環境で暮らせますように」という報告と感謝の気持ちを伝える参拝が、本来の形といえるでしょう。
引っ越しは期待と同時に不安も伴うものですが寒川神社で手を合わせることで、目に見えない部分も含めて生活の土台を整える意識が生まれます。
新天地での暮らしを穏やかに始めたい人にとって、寒川神社は引っ越しの節目に心強い存在となる神社です。
住所:〒253-0106 神奈川県高座郡寒川町宮山3916
地図:https://maps.app.goo.gl/ZEPzHa45eeptE48C9
日枝神社(東京都)

出典:日枝神社
日枝神社は永田町の高台に鎮座し、江戸の総鎮守として長く信仰を集めてきた由緒ある神社です。
主祭神である大山咋神(おおやまくいのかみ)は土地を守り、物事の流れを整える神として知られ、江戸時代には徳川将軍家からも篤い崇敬を受けてきました。
政治や都市の中心を見守ってきた歴史は日枝神社が「環境の変化」を司る神社であることを物語っています。
日枝神社が引っ越しの際にお参りしたい神社とされる理由は、新しい生活の流れや人間関係を穏やかに整える力があると信じられてきた点にあります。
引っ越しは住む場所だけでなく、仕事や近隣との関わり、日常のリズムまで大きく変わる出来事です。
日枝神社はそうした変化が集中する局面で、物事を安定した方向へ導く神として多くの人に選ばれてきました。
また、都心にありながら境内は静かで引っ越し前後の慌ただしい時期でも心を落ち着けて参拝できる環境が整っています。
願い事を強く託すというよりも、「無事に新しい暮らしを始められました」「これからこの土地で過ごします」という報告と感謝を伝える場として、日枝神社は非常に相性がよい神社といえるでしょう。
新生活を前向きにそして安定したものにしたいと願う人にとって、日枝神社は引っ越しという人生の節目に静かに寄り添ってくれる、信頼のおける参拝先です。
住所:〒100-0014 東京都千代田区永田町2-10-5
地図:https://maps.app.goo.gl/6LM2u8A63onqQg9L8
城南宮(京都府)

出典:城南宮
城南宮は平安京遷都の際に都の南を守る神として創建された由緒ある神社です。
主祭神は国常立尊(くにとこたちのみこと)をはじめとする国土安泰・方位守護の神々で、古くから都の防御と安定を担ってきました。
その歴史的役割から、城南宮は「方除(ほうよけ)」の神社として広く知られ、引っ越しや転居、住まいに関わる節目の参拝先として篤い信仰を集めています。
城南宮が引っ越しの際にお参りしたい神社とされる最大の理由は、方位や土地の影響を整える信仰が確立している点にあります。
古来、住む場所や移動の方向は人の運気や暮らしに影響を与えると考えられてきました。
とくに平安時代以降、転居や移築の前後には方除の祈りが欠かせないものとされ、城南宮はその中心的存在として人々の不安や願いを受け止めてきたのです。
引っ越しは新しい住環境や人間関係が一度に変わる出来事であり、期待と同時に目に見えない不安も伴います。
城南宮での参拝は災いを恐れて避けるためというよりも、「新しい土地で穏やかに暮らす準備を整える」ためのものといえるでしょう。
無事に移り住めたことへの感謝とこれからの生活が安定するよう願う気持ちを伝える場として、非常に自然な意味を持ちます。
都の守護を担ってきた歴史と方除の信仰に裏打ちされた城南宮は、引っ越しという人生の節目に、安心して参拝できる心強い神社です。
住所:〒612-8459 京都府京都市伏見区中島鳥羽離宮町7
地図:https://maps.app.goo.gl/YmsN5Z8R9sEpAxk56
方違神社(大阪府)

出典:方違神社
方違神社は全国でも珍しい「方違(ほうちがい)」の守護を専門とする神社として知られています。
社名のとおり、方位による災いを避け、移動や環境の変化を穏やかに整える信仰を担ってきました。
古くは摂津・河内・和泉の国境に位置し、どの方角から参拝しても凶方に当たらない場所とされたことが方違信仰の起源と伝えられています。
方違神社が引っ越しの際にお参りしたい神社とされる理由は転居が「方位」と深く結びつく出来事だからです。
日本では古来、住まいを移す際には方角や日取りが重視され、凶方位への移動は慎むべきものと考えられてきました。
方違神社では特定の方角を避けるのではなく、方位そのものの影響を和らげる祈りが行われるため、引っ越しや転勤、長距離移動の前後に参拝する人が後を絶ちません。
とくに引っ越しは新しい土地や住環境に身を置く大きな節目であり、期待と同時に目に見えない不安を伴います。
方違神社での参拝は、「凶を避ける」というよりも、方角や環境の変化に心身をなじませ、穏やかな生活の流れを整える意味合いが強いといえるでしょう。
無事に移動できたことへの感謝と新天地での暮らしが安定するよう願う気持ちを伝える場として、非常に自然な役割を果たします。
方位と暮らしの関係に長く向き合ってきた方違神社は引っ越しという人生の転機に寄り添い、新生活の第一歩を静かに支えてくれる神社です。
住所:〒590-0021 大阪府堺市堺区北三国ヶ丘町2-2-1
地図:https://maps.app.goo.gl/QS6EsGGeFw1gVysy9
北海道神宮(北海道)

出典:北海道神宮
北海道神宮は明治2年(1869年)に創建された、北海道の総鎮守として知られる神社です。
開拓の守護神として大国魂神・大那牟遅神・少彦名神を祀り、のちに明治天皇を合祀しています。
厳しい自然環境の中で新たな土地に暮らしを築いてきた人々の祈りを受け止めてきた歴史は、「新天地で生きる」ことそのものを支えてきた神社であることを物語っています。
北海道神宮が引っ越しの際にお参りしたい神社とされる理由は、転居や移住といった「環境の大きな変化」に寄り添う信仰にあります。
北海道への引っ越しは本州からの移動や生活様式の変化を伴うことも多く、心身ともに節目を迎える出来事です。
北海道神宮は開拓の歴史とともに人々の不安や決意を見守ってきた存在であり、新しい土地での生活を穏やかに始めるための拠り所として選ばれてきました。
引っ越し後に参拝することで、「この地で暮らします」という報告と感謝を神に伝えることができ、土地との縁を結び直す意味を持ちます。
広大な境内と四季折々の自然に包まれながら手を合わせる時間は新生活への気持ちを落ち着かせ、前向きな一歩を踏み出す助けとなるでしょう。
北海道神宮は引っ越しという人生の節目に、静かに背中を押してくれる心強い神社です。
住所:〒064-0959 北海道札幌市中央区宮ケ丘474
地図:https://maps.app.goo.gl/gAZ8RxoocsfFfapL8
猿田彦神社(三重県伊勢市)

出典:伊勢市観光協会
猿田彦神社は道開きの神・猿田彦大神を祀る神社として知られ、物事の始まりや進むべき方向を正しく導く存在として篤く信仰されてきました。
伊勢神宮のほど近くに鎮座し、天孫降臨の神話において猿田彦大神が天と地をつなぎ、行く道を切り開いたとされることから、人生の転機に参拝される神社です。
猿田彦神社が引っ越しの際にお参りしたい神社とされる理由は、引っ越しが「新しい道へ踏み出す行為」そのものだからです。
住まいを移すことは生活環境や人間関係、日々の流れが大きく変わる出来事であり、先行きへの不安を伴うことも少なくありません。
猿田彦大神は迷いや停滞を取り除き、正しい方向へ導く神とされてきたため転居や移住と非常に相性がよいと考えられています。
古くから人々は旅立ちや移動の前後に道中の安全と無事な定着を願い、猿田彦大神に祈りを捧げてきました。
引っ越し後に参拝することで、「この地で新たな暮らしを始めます」という報告とともに、これからの生活が滞りなく進むよう願うことができます。
特別な願い事をしなくても節目に手を合わせるだけで、気持ちが自然と整っていく感覚を得られるでしょう。
新生活を前向きに始めたい人にとって、猿田彦神社は引っ越しという人生の分岐点で進むべき道を照らしてくれる心強い参拝先です。
住所:〒516-0026 三重県伊勢市宇治浦田2-1-10
地図:https://maps.app.goo.gl/UzW2DqcfBXpgkMfh9
遠方の神社・お寺に行けない場合は、氏神様への参拝でもよい?

出典:イラストAC
引っ越しの際、全国的に有名な神社やお寺へ参拝できない場合でも、その土地の氏神様へお参りすることは十分に意味のある行為とされています。
氏神様とは古くからその地域を守ってきた神様であり、土地と人の暮らしを最も身近で見守る存在です。
新しい土地に住まいを移すということはその地域の守りの中で生活を始めるということでもあり、まずは氏神様に挨拶をするという考え方は神道の本来の姿に沿ったものといえるでしょう。
引っ越しは生活環境や人間関係が一気に変わる節目ですが、氏神様への参拝は「この土地でお世話になります」という報告の意味合いが強く、無理に願い事をしなくても構いません。
無事に移り住めたことへの感謝と新しい暮らしを穏やかに続けたいという気持ちを伝えるだけで十分です。
遠方の有名社寺に行くことよりも実際に暮らす場所とのご縁を大切にするという点で、氏神様への参拝は引っ越し後の第一歩として非常に自然な選択といえるでしょう。




