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【初詣】関西の人気初詣スポット混雑予想2026年版

出典:イラストAC


新年の無事と幸福を祈る「初詣」。
特に関西は千年以上の歴史を持つ古社が多く、初詣文化が深く根付いています。
本記事では、各神社の歴史の背景”“ご利益の根拠”“2026年の混雑予想”“行列ができるポイント”“回避のコツまで、徹底的に深掘りした保存版としてまとめました。
2026
年の初詣に向けて、ぜひ役立ててください。

 

初詣とは?関西で特に大切にされる“年始の習わし”

 

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初詣とは、新年に初めて神社や寺院を参拝し、「昨年の感謝」「新年の平安と幸福の祈願」を捧げる行事です。

 

関西では、大晦日の夜〜元旦の参拝「除夜詣り」が盛んで、煩悩を祓い、清浄な心で年を迎えるという古来の考え方が息づいています。
また、関東は7日までが一般的ですが、関西では“15日までが松の内。
そのため三が日以外の参拝者も多いのが特徴です。

 

お賽銭の意味と関西ならではの傾向

 

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お賽銭とは、神仏へ感謝を表す「お供え」であり、金額の大小よりも誠意が大切です。
関西は語呂合わせ文化が強く、商売の街・大阪や京都では、とくに以下の金額が好まれます。

  • 5円:ご縁
  • 15円:いちご縁
  • 25円:二重のご縁
  • 115円:いいご縁

関西人らしい縁起とユーモアが込められた習慣です。

 

関西の代表的初詣スポットと2026年初詣の混雑予想

 

【京都】伏見稲荷大社(京都府京都市伏見区)

 

出典:伏見稲荷大社

 

伏見稲荷大社は711年に創建されたと伝わる古い神社で、全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮として知られています。
もともとは農作物の豊かさを願う信仰から始まりましたが、京都の商人文化と結びついたことで「富をもたらす神様」として全国へ広まりました。
この地は古くから神が山に宿ると考えられた聖域でもあり、稲荷山全体が神域とされているため、参拝はまるで神様の山を巡る旅のような特別な体験になります。

 

境内で象徴的な千本鳥居は、願いが叶った人々が感謝を込めて奉納してきた歴史の集まりです。
朱色の鳥居のトンネルを歩く時間には、願いが通る道を進むという縁起の良さが込められ、多くの人がここで新年の願いを託しています。
その積み重ねが続いたことで、伏見稲荷は「願いが叶う神社」として強く信頼されてきました。
ご利益も商売繁盛や金運だけでなく、家内安全や願望成就など幅広く、人々の暮らしを支える存在です。

 

三が日には毎年250300万人が訪れ、元旦の深夜から早朝、そして日中は特に混雑します。
近年は訪日観光客の増加により午前中の混雑が目立つようになりました。
混雑しやすいのは千本鳥居の入口や奥社奉拝所周辺、稲荷山の登拝道などで、人の流れがゆっくりになりがちです。
ゆったり参拝したい場合は三が日の夜か、14日以降の早朝が狙い目です。
写真を楽しみたい方は、奥社奉拝所より先のエリアが落ち着いていておすすめです。

 

アクセスは京阪伏見稲荷駅のほうが比較的スムーズで、混雑時には特に便利です。参拝後は「おもかる石」で願いを占ったり、参道で名物の稲荷寿司や焼き鳥を味わったり、稲荷山を巡って願いが通る道を歩くような気持ちを味わえます。
歴史と文化が息づくこの場所で、きっと特別な一年の始まりを迎えられるでしょう。

 

住所:〒612-0882 京都府京都市伏見区深草藪之内町68

地図:https://maps.app.goo.gl/VZTwHXvgszGP1AQb7

 

【大阪】住吉大社(大阪府大阪市住吉区)

 

出典:住吉大社

 

住吉大社は、3世紀頃に創建されたと伝わる日本でも最古級の神社で、古代の大阪湾が海外との玄関口として栄えた時代には、航海の安全を守る神様として深く信仰されてきました。
遣唐使の航路も守ったとされる住吉三神は、国の発展を支えた存在であり、やがて大阪の町を見守る神様として地域に根づいていきます。

 

境内の象徴である太鼓橋(反橋)は、俗界と神域を分ける清めの橋として知られ、参拝者はこの橋を渡ることで心身が整い、清らかな気持ちで本殿へ向かうと言われています。
こうした歴史から、住吉大社は古くから「悪い流れを断ち、新しい運気を招く場所」として親しまれてきました。

 

ご利益は、航海や旅行の安全をはじめ、厄除け、邪気祓い、商売繁盛、良縁招福など幅広く、中でも大阪の商人たちからは商売を育てる神様として厚い信頼を集めています。
毎月の「初辰まいり」では、参拝を重ねるほど願いが育つとされ、新年になると多くの人が祈願に訪れます。

 

三が日には約200万人が参拝し、元旦の午前中や12日の昼過ぎは特に混雑します。太鼓橋周辺は写真を撮る人が多く、動きがゆっくりになりがちです。
一方で、夕方以降は比較的落ち着き、静かな雰囲気の中で参拝したい方にはぴったりの時間帯です。
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4日を過ぎると境内も落ち着き、ゆったりと歩くことができます。

 

住吉大社ならではの楽しみとしては、商売繁盛の象徴招福猫のお授けが人気です。
境内を巡りながら初辰まいりの流れを体験すると、古くから商いとともに歩んできたこの神社の歴史がより深く感じられます。
浄化と福を同時に授かるような参拝は、新しい一年を気持ちよくスタートさせてくれるでしょう。

 

住所:〒558-0045 大阪府大阪市住吉区住吉2-9-89

地図:https://maps.app.goo.gl/DpqiwKZYjhnBVFDx5

 

【奈良】春日大社(奈良県奈良市)

 

出典:春日大社

 

春日大社は768年に創建された由緒ある神社で、日本の政治と文化を支えてきた藤原氏の氏神として発展しました。
国家の平安を祈るために建てられた大社で、古都奈良の中心として長い歴史を刻んでいます。朱色の社殿は神々が宿る清らかさを表し、参道に並ぶ約3,000基もの灯籠は、千年以上にわたり寄せられてきた人々の祈りの証でもあります。
灯籠の静かな明かりがつくり出す雰囲気は、春日大社ならではの厳かさを感じさせてくれます。

奈良公園に暮らす鹿は、神が白鹿に乗って降り立ったという伝承から神の使いとして大切に守られてきました。
境内を歩くと、自然と神が寄り添うような独特の空気があり、訪れる人の心に静けさと安らぎをもたらします。

 

春日大社は、縁結びや家庭円満、厄除け、交通安全などのご利益があるとされ、なかでも「人との関係を整える力」が強い神様として親しまれています。
仕事や家庭、人間関係に新しい風を取り込みたいとき、そっと背中を押してくれるような存在です。

 

三が日には多くの参拝者が訪れ、特に日中は参道が混雑しやすくなりますが、朝8時前は驚くほど静かで、柔らかな朝日に照らされた灯籠や社殿がとても美しく、ゆったりと参拝できます。
訪れた際には、長い祈りの歴史が息づく「万灯籠」の文化に触れたり、境内に点在する若宮15社めぐりを楽しんだりすると、この神社が大切にしてきた精神がより深く感じられます。鹿との距離に気をつけながら歩く境内散策も、春日大社ならではの素敵な時間になるでしょう。

 

住所:〒630-8212 奈良県奈良市春日野町160

地図:https://maps.app.goo.gl/Dkih8Br7AxwV7RxD8

 

【兵庫】西宮神社(兵庫県西宮市)

 

出典:西宮神社

 

西宮神社は、福を授けてくださる神様として知られる蛭子大神(えびす様)を祀る総本宮です。
もともとは海の恵みをもたらす漁業の神として信仰されていましたが、時代とともに海から幸を運ぶ神=福を運ぶ神として親しまれるようになり、商売繁盛の神様として全国に信仰が広がりました。
関西でえべっさんといえば西宮神社のこと、と言われるほど地域に深く根づいた存在です。

 

えびす様はまっすぐ努力する人を支えてくれる神様と言われ、商売を営む人はもちろん、転職や独立、人生の節目を迎える人にも心強い味方となってきました。
ふんわりとした福徳の気配と、前向きな力を授けてくれるような優しさが、多くの参拝者の心をそっと明るく照らしてくれます。

 

西宮神社を象徴する行事といえば、毎年1911日に行われる「十日戎(とおかえびす)」です。
全国から300万人以上が訪れる大きなお祭りで、「商売繁盛で笹持ってこい!」という元気な掛け声が境内に響き渡り、参拝者は福笹を授かって一年の繁栄を願います。
本殿へ向かって走り、一番福を競う福男選びでも有名で、この行事を通して西宮神社は幸運のはじまりを掴む場所として多くの人に愛されてきました。

 

三が日にはおよそ50万人が訪れ、十日戎の期間は昼夜を問わずにぎわうため、本殿前や福笹の授与所では行列ができやすくなります。
ただし、早朝の68時ごろは驚くほど静かで、ゆっくり参拝したい方にはとても良い時間帯です。

 

参拝の際には、福笹を授かって自宅や職場に飾ってみたり、福男選びの舞台となる表大門から本殿までの道を歩いてみたりすると、西宮神社が長いあいだ商売人に愛され続けてきた理由が自然と感じられるはずです。
福に満ちた境内で、新しい一年を明るい気持ちで迎えることができるでしょう。

 

住所:〒662-0974 兵庫県西宮市社家町1-17

地図:https://maps.app.goo.gl/yDjn7LEswPaeYrnD9

 

【和歌山】熊野本宮大社(和歌山県田辺市)

 

出典:熊野本宮大社

 

熊野本宮大社は、熊野三山の中心として古くから「死と再生」を象徴する特別な聖地とされてきました。
平安時代には、天皇や貴族、僧侶たちが救いと癒しを求めて熊野へ向かう熊野詣が大流行し、多くの人が熊野の深い山々を歩きながら心身を清め、本宮で新しい人生を踏み出す力を授かることを願ったといいます。

 

かつて社殿が置かれていた旧社地・大斎原(おおゆのはら)には、今も巨大な鳥居がそびえ立ち、その姿はまるで現世と神の世界を隔てる門のようです。
この地に立つと、多くの人が自然と背筋を伸ばし、心がすっと軽くなるような不思議な感覚を覚えると語ります。

 

熊野本宮大社は、厄除けや心身の浄化、人生の再出発、旅の安全など、人生の節目に寄り添ってくれるご利益で知られています。
新しい一年を迎えるタイミングで訪れると、余計なものがそっと落ち、前へ進む力が湧いてくるような感覚を得られることが多いのも、この神社ならではの魅力です。

 

三が日は1520万人ほどと、関西の有名神社の中では比較的ゆったり参拝できる場所で、特に午前中は静かな空気が流れています。
午後は熊野古道を歩いて訪れる人が増え、やや人が増えるものの、全体として落ち着いた雰囲気が続きます。

参拝の際には、大斎原の前に立ち深呼吸をすると、自然と心が整いリセットされる感覚を味わえます。
また、熊野古道を歩けば、古来より受け継がれてきた巡礼文化の息づかいを身近に感じることができます。
さらに、近くの湯の峰温泉では、昔から湯垢離(ゆごり)と呼ばれる温泉で身を清める文化が伝わり、参拝と合わせて訪れると、心身ともにより軽くなるような心地よさが広がります。

 

初詣は、新しい一年を迎えるために心を整える大切な時間です。神社の歴史や祈りの背景を知れば、そのひとときはより豊かで温かいものになるでしょう。

 

住所:〒647-1731 和歌山県田辺市本宮町本宮1110

地図:https://maps.app.goo.gl/SBFJXNhJ48WyhZ1GA

 

関西の名社には、長い年月をかけて人々の願いが積み重ねられてきました。静かな境内を歩き、そっと手を合わせる瞬間が、一年のスタートにそっと背中を押してくれるはずです。どうか皆さまにとって、よい新年になりますように。

 

※本記事でお伝えしている混雑の時間帯は、あくまでこれまでの傾向をもとにした予測であり、必ずしもその通りになるわけではありません。
天候やイベント、交通状況によって人出は大きく変わることがあります。
参拝される際は、最新の情報を確認しながら、時間にゆとりを持ってお出かけいただければ安心です。どうぞ無理のない範囲で、安全に初詣を楽しんでください。

 

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