富士通はある国の企業との合弁会社だった!|お買い物トリビア(111)

富士通は、戦後日本を代表する企業のひとつとして有名ですが、そのルーツはさらに古く、1923年にまでさかのぼります。当時、日本の古河電気工業とある国の企業が手を組み、「富士電機製造株式会社」が誕生することになります。
この合弁企業の目的は、発電機や通信機器の国産化を進めることでした。ここで登場するのがある国の名門企業です。同社は、技術提供を通じて日本の通信インフラの発展に大きく寄与しました。
その後、通信部門が独立し、1935年に現在の富士通へと発展していきます。さて、富士通のルーツとなった企業が本社をおいている国はどこでしょう? なお、合弁した企業は今もその国で大企業として知られており、日本にも多くの製品を輸出しています。
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お買い物トリビア「富士通はある国の企業との合弁会社だった!」の答えはこちら。わかりましたか?
出典:photoAC(ドイツの企業との合弁会社が富士通)
正解は、「 ドイツ 」でした。
富士通の歴史は1923年、日本の古河電気工業とドイツのシーメンス社の合弁によって設立された「富士電機製造株式会社」に始まります。当時の日本は関東大震災の復興に取り組む中で、通信インフラの近代化が急務となっていました。逓信省(現在の総務省)は欧米で導入が進んでいた自動交換機方式を採用し、通信効率の向上を図ります。このプロジェクトにおいて、シーメンス社の技術と古河電気工業の国内産業基盤が結びつき、富士電機製造が誕生しました。
シーメンス社は、もともと電信、電車、電子機器の製造会社として設立され、現在では情報通信、交通、防衛、生産設備、家電製品などの分野で製造やシステム・ソリューション事業を幅広く手がけています。1847年12月12日、ヴェルナー・フォン・ジーメンスによってベルリンに創業された電信機製造会社「ジーメンス・ウント・ハルスケ」に端を発し、1881年には世界初の営業電車を開発しました。さらに鉄道車両のVVVFインバーターやMRI装置、補聴器などの分野でも市場をリードしています。
このようなシーメンス社の先進技術が富士通の基盤を築く上で重要な役割を果たしました。その結果、1935年に通信機器部門が分離され「富士通信機製造株式会社」(現在の富士通)が誕生し、通信技術の発展に貢献することになりました。