明星チャルメラの「チャルメラ」とは何?|お買い物トリビア(53)
出典:photoAC(今や日本の国民食と言えるラーメン。インスタント麺の貢献も大きいはず)
インスタントラーメンの定番「チャルメラ」で知られる明星食品は、1950年に乾麺の製造会社として設立されました。
その後、1959年に即席麺、つまり現在のインスタントラーメンの販売を開始し、紙製のカップに麺とスープを入れるという、現在のカップ麺につながる製品をいち早く試作しますが、カップの製作につまづき、断念。結果として日清食品のカップヌードルに初のカップ麺の座を奪われてしまいます。
しかしその後、スープの粉末を別の小袋に入れて販売する方式を開発し、1966年には「明星チャルメラ」を発売し、大ヒットとなります。
現在では「一平ちゃん」シリーズなど多くのヒット商品を抱える同社ですが、あらためてこの「チャルメラ」という名称を振り返ってみると、どのような意味で、何を由来とするのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
この「チャルメラ」とは一体何でしょう?
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お買い物トリビア「明星チャルメラのチャルメラとは何?」の答えはこちら。わかりましたか?
出典:photoAC(チャルメラはオーボエの祖先と言われています)
正解は、「楽器の名前」です。
昭和を生きた人ならば、恐らく誰もがわかると言っても過言ではない、ラーメンの屋台を引くおじさんの奏でる ♪ドレミ~レド、ドレミレドレ〜♪ というメロディ。
実はあのメロディを奏でている楽器が「チャルメラ」なのです。ラーメンの屋台を実際に見ていた人ならば常識とも言えるものでしたが、「明星チャルメラ」の登場以来、むしろ「チャルメラ=明星のインスタントラーメン」というイメージに置き換わってしまい、次第に由来を知らない人も増えていったことでしょう。
そしてこの話を聞いて「明星チャルメラ」のパッケージを思い出した人も多いのではないでしょうか。そう、そのパッケージにも描かれている屋台を引くおじさんが持っているラッパのような楽器がまさに「チャルメラ」なのです。
ちなみにこのチャルメラはオーボエの祖先と言われ、16世紀頃にポルトガルから日本に入ってきたとされます。その時のポルトガル語の「charamela」という名前がそのまま日本でも呼ばれるようになりました。
ただし、ラーメン屋で吹かれるようになったのは明治30年代の横浜からと言われ、どちらかと言うと中国の飴売りが使っていた「唐人笛」に近いものなのだそうです。日本でもあまり見られなくなったのはちょっと寂しいですね。