お買物探偵団

桑名市「のりもも」by百福。海苔の魅力とレシピ新発見!|からだに美味しいお取寄せ(10)

出典:百福

 

今回は、海苔の概念を変える、三重県の新たな海苔ブランドの商品をご紹介します。

 

薬膳において、海苔はじつに多彩な効能のある食材。中医学では黒い食材は腎の働きを高める働きが優れていると考えます。海苔は腎のパワーをアップして老化によるトラブル全般にも威力を発揮するのです。

 

また、薄毛や白髪など髪の老化にも効果が高いとされています。さらに、利尿・解毒作用もあり、むくみの改善や体内の老廃物を排出して体調を整える働きもあります。そのほか、咳や痰といった喉のトラブルの改善にもおすすめ。

 

栄養学的にも海苔はビタミン、ミネラル、鉄分、植物繊維を豊富に含み、もっと取り入れてもらいたい食材です。

 

海苔の概念が変わる!? おしゃれすぎる多彩な商品

 

三重県桑名は、全国でも有数な高い品質を誇る海苔の名産地として知られています。

 

出典:筆者にて作成(「のりもも」を開発・販売する百福は、三重県桑名市にあります)

 

桑名の海苔が養殖されるのは木曽川、揖斐川、長良川という三本の一級河川が流れ込む、汽水域。

 

出典:百福(木曽三川が運んだ山のミネラル、伊勢湾のミネラルの恩恵を受けた栄養豊かな漁場)

 

栄養豊富な漁場で、海の満ち引きを利用した伝統的な「支柱式」の養殖によって、良質な海苔が育まれているのです。

 

出典:百福(桑名の海苔は海底に支柱を刺して、海苔網を吊り下げる「支柱式」で養殖)

 

そんな桑名で、いま、話題をよんでいる海苔ブランドがあります。その名は「のりもも」。昨年、多気郡多気町の商業施設「Vison」内にオープンした「のりもも VISON店」は、海苔を扱っているとは思えないおしゃれな空間。

 

ブランドカラーのやわらかな桃色をベースにした、スタイリッシュなパッケージデザインに身を包んだ海苔がズラリと並びます。

 

出典:百福(日本最大級の商業リゾート施設「VISON」内にオープンした、のりももVISON店)

 

商品も多彩。おにぎり用、太巻き用、手巻き用など用途に合わせたさまざまな形状、そしてバジルやカレー、醤油バターなどの味付のり。これまでの海苔概念が変わるようなラインナップに心が躍ります。

 

出典:百福(とても海苔商品とは思えない、おしゃれなパッケージのラインナップ)

 

見ているだけでワクワクする。まさに「海苔にときめく」という言葉がぴったりな、のりももを手掛けるのは桑名市の食品製造メーカー「福井」。昭和37年の創業以来、海苔の入札・仕入れから加工、販売まで自社一貫製造を行っています。

 

これまで、ほぼ業務用商品を扱ってきましたが、新たに一般消費者向けの商品に挑戦したきっかけは、昨今の「海苔」を取り巻く厳しい状況にあったそうです。

 

海水温の上昇による漁獲量の低下、生産者の後継者不足。そして海苔の消費量も年々、減少しています。現在、海苔の流通の多くは業務用で、その半分はコンビニ向け。つまり家庭の食卓に海苔が登場する機会が激減しているのです。

 

まずは、もっと多くの人に海苔に興味を持ってほしい。そして、国産の海苔を100年先までつなげていきたい。

 

そんな想いから販売会社として「百福」を設立、「のりもも」ブランドが立ち上がりました。

 

「海苔の品質や味、産地による特色を知っていただくとともに、ふだんの生活で海苔を気軽に、楽しんでいただくために『これまでに無い』をコンセプトに商品開発を進めました」と語るのは百福の松本悟さん。

 

その結果、のりももは「ベーシック」「カジュアル」「スペシャリティのり」の3つのブランドラインで展開されています。

 

太巻き、手巻きなど用途に合わせたのりもも「ベーシック」

 

太巻き、細巻き、手巻き、おにぎりなど用途に合わせて、サイズだけではなく、使いやすさ、風味を考慮して厚み、固さを吟味したのりを用意。一目で使い方がわかるイラスト入りのカラフルなパッケージもおしゃれ。

 

出典:百福(海苔の使い方に合わせて、巻きやすさ、風味にこだわったのりもも「ベーシック」ライン)

 

ベーシックで使われているのは桑名・三河湾・有明海の歯切れよく、口どけのよい海苔。「手巻(焼きのり)」は、桑名の海苔を使用。「桑名産の海苔は、旨みが凝縮されたしっかりとした味わいです。そして地元では『しょっかみ(塩噛み)』というのですが、海の塩味をしっかり感じられるのも大きな特徴です」と松本さんが説明する。

 

食べてみるとパリッとした歯切れ。濃い旨み、ほんのりした甘み、そしてしっかりした塩の味。そう、海水のあの塩味が残り、何も味付けしていないのに「物足りなさがない」。いわば「海フレーバー」。

 

塩気と旨みが加わって言い方は変ですが、「海のポテトチップス」のようにそのまま、パリパリパリパリとまらなくなります(笑)

 

ちなみに、思い立ってお湯に溶かしてみると、味付けしなくても上品で旨みのある「海苔スープ」になりました。まるで「海のコンソメ」! 

 

手巻(焼きのり)は、使い勝手のよい四つ切りサイズ。

 

出典:筆者にて撮影(「手巻(焼きのり)」。手巻きのイラストもかわいらしい)

 

出典:筆者にて撮影(ピカピカの海苔はパリパリ、海水の塩気で、何もつけなくても美味しい!)

 

風味がしっかりしているので、酢飯でなくても十分な美味しさ。具とごはんをくるりと巻けば、海苔の効果で美味しい一品が完成!

 

出典:百福(手のひらサイズの海苔は、あれこれ巻くのにちょうどよい。香り豊かで食がすすむ)

 

ごはんがなくても、その日の食卓にあるものをクルッと巻くだけで新たな味わいに。生ハムやスモークサーモン、チーズなどを巻けば、ワインのおつまみにもぴったり。

 

お惣菜も「海の味変」ができて楽しい! わたしのおすすめは「コロッケ」。ちらっとソースをたらしてくるり。パリパリ食感と海苔の旨みで、「複雑な美味しさ」が楽しめます。野菜も一緒に巻けば、栄養満点!

 

出典:筆者にて撮影(生ハムとかいわれ大根、スモークサーモンとパクチー、コロッケとしそを海苔でくるり。その日のおかずを気軽に巻いて)

 

バジルにバター醤油! フレーバーも楽しいのりもも「カジュアル」

 

「カジュアル」はたくさんの方に海苔と親しんでもらいたい、と「これまでにない商品」を開発したユニークなラインナップ。

 

出典:百福(多彩な味付け、形態のカジュアル)

 

「味付のり」は「今までにない味付のりを」と、塩だけではなく、わさび、唐辛子や、なんと梅、カレー味も!

 

「そのまま、おつまみに。もちろんごはんとともにでもいいですし、さまざまな料理にアレンジしていただいても美味しいです」と松本さん。

 

出典:筆者にて撮影(カジュアルももちろん、桑名産の海苔。サイズ的にも、スナック感覚でバリバリ楽しめる)

 

今回はカレーと梅を試してみました。

 

出典:筆者にて撮影(「味付のり カレー」と「味付のり 梅」)

 

「カレー」はスパイシーな風味と海苔がまったく違和感のない高相性。ポテトサラダをのせてみたら、ビールのおつまみにぴったり。

 

出典:筆者にて撮影(味付のりカレーポテサラのせ。ピンクペッパーでピリッとさせると、より美味しい)

 

「梅」はいわずもがなのマッチング。優しい甘酸っぱさの海苔は、焼き鳥、しそをくるりと巻くと日本酒や焼酎のおつまみにバッチリ。

 

出典:筆者にて撮影(味付のり 焼き鳥しそのせ。たんなるスーパーの焼き鳥でもグレードアップ!)

 

汁ものにプラスするのもおすすめ。おでんに入れると、海苔の旨みと梅の風味で、「上品すぎる味変」が楽しめます。

 

出典:筆者にて撮影(味付のり 梅入りおでん。だしがグンと美味しくなります)

 

そして、いまのりももで大ブレイク中なのが「のりふりふり」シリーズ

 

海苔を板状ではなく、バラバラの状態で干した「ばらのり」を使用。ばらのりならではのサクサクした食感、深みのある旨みをいかして、和洋中さまざまなフレーバーで味付けしてあります。

 

出典:筆者にて撮影(ばらのりのサクサク感がたまらない「のりふりふり」。地中海バジル、醤油バター、梅しそ、コンソメ、にんにく胡椒の5種類)

 

そのままごはんに、そしてパスタ、サラダ、スープ、冷ややっこにふりかけるなどさまざまな形で、海苔を楽しめます。

 

今回は「地中海バジル」「醤油バター」を試してみました。

 

出典:筆者にて撮影(ボトルもおしゃれな、のりふりふり。「地中海バジル」と「醤油バター」)

 

地中海バジル」は、バジルの爽快な香りが驚くほど海苔にぴったり。どこか「青い風味」の海苔は、もちろんピザをはじめとするイタリアンに使うと、豊かな香りと旨みで美味しさがアップ。

 

とくに加熱したトマトとの相性は最高。「和風になる」というより海苔の旨みで「濃厚な美味しさ」に。

 

ボロネーゼソースのパスタにかけると、サクサク食感がアクセントになるとともに、ソースが「じっくり煮込んだ手の込んだ味わい」にグレードアップ!

 

出典:筆者にて撮影(「ボロネーゼソースのパスタ 地中海バジルのせ」。ぜひ、たっぷりとふって!)

 

ミネストローネも味に深みが出て「こくまろ」化。そしてばらのりは、スープに入っても、ふつうの海苔と違ってとろとろにならずに、食感が楽しめるのも魅力。

 

出典:筆者にて撮影(「ミネストローネ 地中海バジル風味」。ともかくトマトに合います)

 

「醤油バター」は、香ばしい海苔の風味と相まって、なんだか楽しくなる味わい。

 

コーン缶をレンジで加熱してパラりとかければ、子どもにも、大人にはビールのおつまみにもぴったりの「海苔醤油バターコーン」に。

 

出典:筆者にて撮影(「海苔醤油バターコーン」。のりふりふりだけの味付けで、極上のバターコーンに!)

 

わたしのおすすめは茶碗蒸しにかけること。「プリン」のような味わいと海苔の風味で、幸せ感いっぱいの仕上がりに!

 

出典:筆者にて撮影(「茶碗蒸しの醤油バターのせ」。和なのにプリン!? 的な味わい。ぜひ、お試しを)

 

極上の海苔ならではの味わいを楽しむのりもも「スペシャリティのり」

 

海苔がふだんの食事で、和洋問わずさまざまなスタイルで楽しめることに、改めて気づかせてくれる、のりもも。

 

だからこそ、やはり海苔本来の「最高の美味しさ」を味わってみたいもの。スペシャリティのりは、海苔の極みが味わえるラインナップです

 

出典:百福(海苔本来の「最高の美味しさ」を味わう板のり「スペシャリティのり」)

 

「海苔は生産者や浜によって品質が変わります。スペシャリティのりは創業以来培ってきたわが社ならではの目利きによる、選りすぐりの商品です」と松本さん。

 

「焼のり あさくさのり」は、大変希少価値の高いのり。

 

出典:百福(「焼のり あさくさのり」。スペシャリティは、ほかに三河湾産、青まぜのりがある)

 

わたしたちがいま、食べているのりのほとんどは「スサビノリ」という品種。「江戸名物」といわれたアサクサノリは、日本ののりの定番品種だったものの、昭和30年代にほぼ絶滅してしまいました。

 

けれどその独特の旨み、甘みに魅了された人々の努力によって、三重県の水産研究所が育て、桑名・伊曽島漁協が養殖したことで復活。

 

炙って食べてみると、軽快な歯切れ、そして口の中でとろけて、コクがあるのに、やわらかでまるみのある旨み、豊かな風味が広がり、体の中になじんでいくよう。日本人でよかったなあ……と思う、瞬間です。

 

出典:筆者にて撮影(芳醇なまでの豊かな海の味わいを堪能できる)

 

ぜひ、のりももでもう一度、海苔に触れ、その味わいを堪能するとともに、海苔の新しい楽しみ方を試してみてください。

 

■「のりもも」は、のりももオンラインショップでお買い求めください。

 

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