塩を入れるとさらに効果アップ。手軽な白湯で毎日温活を
出典:photoAC
手軽な健康習慣として取り入れている方も多い白湯。なぜ白湯が体の体調を整えてくれるのでしょう? 飲むタイミングやさらに白湯の効果を引き出すポイントなどを体のプロである鍼灸師の後藤 朗さんに教えていただきました。寒暖差が激しい今の季節、体調を崩さないように手軽な白湯で温活をしてみませんか?
白湯が体にもたらす効果
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白湯(さゆ)とは、水をやかんや鍋で一定の時間沸騰させ、水分が身体にスムーズに吸収されるといわれる50℃前後の適温に冷ましたものです。
「白湯を作る水は不純物が少ない天然水がいいと思います。もし、水道水を使う場合は、10~15分間しっかり沸騰させ続けて含まれる不純物を煮沸消毒しましょう。白湯が体にいいのは何といっても体を内側から温めることができる点です。治療院でも鍼や灸を使って気や血の流れを整えることで症状を軽減・解消する施術を行っていますが、やはり体を温めることはとてもいいことです。白湯を飲むと胃腸などの内臓機能が温められるので全身の血の巡りがよくなります。免疫力は年齢とともに低下していきます。高齢になるにつれ病気になりやすくなるのは、この免疫力が影響していると考えられています。体温が1℃上がると免疫力もアップするといわれています。また内臓温度が1℃上昇すると基礎代謝も約10~12%上がり脂肪燃焼率もよくなりますよ」(後藤 朗さん・以下同)
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「体の深部体温が高くなると血液の循環が促進されて、むくみや便秘の解消や、冷え性の改善にも一役買います。デトックス効果が高まり、体内の老廃物も排出されやすくなり、その結果、肌のターンオーバーも整い、肌の調子もよくなるでしょう」
白湯を飲むおすすめのタイミングは?
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一般的に白湯は胃腸が冷えている朝に飲むといいといわれていますが、どうなのでしょうか?
「もちろん朝はいいと思います。朝食前に白湯を飲むと胃腸の消化機能が活発になるため、消化しやすくなります。それと、就寝前の白湯はリラックス効果がありますよ。ゆっくり時間をかけて飲むと体がじんわり温まり、寝つきもよくなるでしょう。人は寝ている間に思っている以上に汗をかくので、そういう点からも寝る前の白湯はおすすめです」
さらに天然塩を入れるとデトックス効果がアップ
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白湯に塩をひとつまみ入れると、さらに体によいと聞いたことがあるのですが本当でしょうか?
「天然塩であればOKですが、食卓塩はおすすめできません。ナトリウムは、摂取不足も過剰摂取も体には良くないため、ナトリウムの排出を促すカリウムやマグネシウム等を含む天然塩であれば摂りすぎを防止できます。
ただし、食卓塩は99%以上がナトリウムなので、過剰摂取に繋がってしまいます。
ナトリウムは摂りすぎると、むくみや口の渇きのほか、高血圧・胃がん・食道がんのリスクを高めるとも言われています。天然塩でも、入れすぎには注意が必要です。」
(先生プロフィール)
後藤 朗さん/鍼灸師。
美容鍼と小顔矯正の鍼灸院「ゆうはり」院長。オリンピック選手をはじめ様々なスポーツ選手や、モデル、女優など多数の著名人の治療を担当し2019年1月に恵比寿に「ゆうはり」をオープン。