9月1日は防災の日。期限の迫った備蓄用食料をおいしく調理しよう!
出典:photoAC
2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震、ここ数年増加する大型台風などにより備蓄用食料の必要性が叫ばれています。
備蓄用食料は長期間保存できますが、年に1度は賞味期限を確認し、入れ替えを。今日は9月1日、防災の日です。ぜひ、備蓄用食料の点検を行いましょう。
さて、お役御免となった食材はどうすればいい?そのままではあまりおいしくいただけないため、捨ててしまうという方もいるようですが、大切な食材を無駄にしたくありません。おいしく味わえるアレンジレシピをお届けします。
行政機関の42%は全廃棄!?フードロス観点でも深刻な備蓄用食料の活用方法
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「備蓄用食料を食べなかったこと=災害が来なかった」という証拠でもあり、喜ばしいことであるものの、賞味期限切れ食料をそのまま処分してしまうのは、近年叫ばれる「フードロス」の観点でも望ましくはありません。
総務省の調査※によると、災害備蓄食料を更新した国の行政機関(69機関)のうち、すべて活用しているのは25機関(36.2%)、すべて廃棄しているのは29機関(42.0%)だったという結果も出ています。
※総務省「災害備蓄食料の活用の促進に関する調査の結果報告書(平成31年3月28日)」
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賞味期限切れの食料が備蓄されていては、いざ災害が起こった際に困ることになるので当然入れ替えは必要です。でも、備蓄用食料でなくなった食材を破棄してしまうのはもったいない!そこで、大手前大学健康栄養学部の本多美預子准教授が考案した、備蓄用食料をおいしくいただくアレンジレシピをご紹介します。
備蓄用食料の代表格「乾パン」をミルクリゾットに
出典:大手前大学
【材料】1人分
・乾パン 10個
・牛乳 150cc
・スライスチーズ 1枚
・コンソメ顆粒 小さじ1
・黒コショウとパセリ 適量
【作り方】
1.耐熱容器に牛乳を入れ、軽くラップでふたをして600wの電子レンジで1分30秒加熱する。
2.1に乾パンとコンソメ顆粒を入れ、少し乾パンがふやけたらフォークでざっくりとつぶし、チーズをのせて再び600wの電子レンジで1分加熱する。
3.黒こしょうとパセリをのせたら完成。
【本多先生の一言コメント】
乾パンはパンを乾燥させたもの。パン粥は離乳食でも定番メニューで、生後9か月以降ならごまが入っている乾パンでも作れます。今回はコンソメ顆粒を入れたり黒こしょうをのせたりして、誰でもおいしくいただける食事にしてみました。
【美味しく作るコツ】
ブロッコリーや玉ねぎなど余った野菜を入れると、よりリゾット感が増します。
お水やお湯があれば炊ける「アルファ化米」をパエリアに
出典:大手前大学
【材料】1人分
・ミートソース缶 100g
・アルファ化米 50g
・ブロッコリー 30g
・あさり(水煮缶)10粒
・水 100cc
【作り方】
1.ブロッコリーは、ラップに包み600wの電子レンジで20秒加熱し、小さめに切っておく。
2. 鍋にミートソースとアルファ化米を入れ、弱めの中火で炒める。
3. 2の水気がなくなってきたらあさりと水を入れ、さらに弱めの中火で水気を飛ばす。
4.3に1をのせたら完成。
【本多先生の一言コメント】
アルファ米は吸水が早いので、味がしみ込みやすく調理時間短縮になります。
【美味しく作るコツ】
まず、水ではなく先にミートソースを米に吸水させましょう。
レシピ・料理画像提供/大手前大学