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【初詣】関東の有名初詣スポットの混雑予想2026年版【最新のお賽銭事情もチェック!】

出典:イラストAC


新しい年を迎え、清々しい気持ちで迎えるお正月。
その始まりを象徴するのが「初詣」です。
この記事では、なぜ初詣に行くのかという起源から、知っておきたい正しい作法、そして、例年の賑わいから予測する関東地方の人気神社・お寺の混雑予想まで、初詣をより深く、そして安全に楽しむための情報をお届けします。

 

初詣ってなんでするの?

 

初詣とは新年になって初めて神社や寺院に参拝し、一年の幸せや平和を祈願する日本の伝統的な行事です。その目的は大きく分けて二つあります。

一つ目は、旧年を無事に過ごせたことへの感謝の気持ちを神様や仏様にお伝えすることです。
私たちが日々、平穏に暮らせるのは、見えない力の恩恵があってこそという考えに基づいています。

二つ目は、新しい一年が良い年になるようにお願いすることです。
健康祈願、家内安全、商売繁盛、学業成就、厄除け、良縁成就など、それぞれの願い事に合わせてご利益のある場所を選び、新たな決意とともに祈りを捧げます。

かつては大晦日の夜から元旦にかけて氏神様の社に籠る「年籠り(としごもり)」という風習があり、これが時代とともに元旦に特定の寺社へ参拝する「初詣」へと変化していったとされています。

 

初詣の期間

 

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初詣に行く期間について、明確な決まりはありませんが、一般的には「松の内」の期間に行くのが良いとされています。
「松の内」とは門松を飾っておく期間のことで、新年の神様である「年神様」が家にいらっしゃる期間とされています。

関東地方では、11日から17日までが松の内の期間とされることが多いです。関西など一部地域では115日までを松の内とするところもあります。

この松の内の期間中に参拝するのが望ましいとされますが、混雑を避けたい場合や、都合がつかない場合は、遅くとも節分(23日頃)までに参拝すれば良いという考え方もあります。
大切なのは、その年初めて心を込めて神仏に感謝と祈りを捧げるという気持ちです。

 

初詣の作法

 

神社やお寺での作法を知ることで、より清らかな心で参拝することができます。

 

  1. 身だしなみを整える

境内に入る前に、帽子やマフラーはできるだけ外し、服装を整えましょう。鳥居や山門は神域と俗界を区切る境です。

  • 鳥居(神社)または山門(寺院)の前で軽く一礼をしてからくぐりましょう。
  • 参道の真ん中は「正中(せいちゅう)」と呼ばれ、神様や仏様の通り道とされています。中央を避けて歩くのがマナーです。

 

  1. 手水(ちょうず/てみず)で心身を清める

参道にある手水舎(ちょうずや、てみずや)で、手と口を清めます。これは、神前や仏前に出る前に心身の穢れを落とすための大切な儀式です。
柄杓(ひしゃく)一杯の水で、以下の手順で行います。

  1. 右手で柄杓を持ち、水を汲んで左手を洗います。
  2. 柄杓を左手に持ち替え、右手を洗います。
  3. 柄杓を再び右手に持ち替え、左手で水を受け、その水で口をすすぎます(柄杓に直接口をつけない)。
  4. 口をすすいだ水を左手に流します。
  5. 最後に、両手で柄杓を立てるように持ち、自分が握った柄の部分に水をかけてから、元の位置に伏せて戻します。

 

  1. 昨年の古いお札やお守りを納める

参拝の前に、昨年一年間お世話になったお札やお守り、破魔矢などを古札納所(こさつおさめしょ)に納めましょう。
できれば授与された神社やお寺に納めるのが最も丁寧ですが、難しい場合は他の寺社でも受け付けてくれることがあります。
これらは115日頃に行われる「どんど焼き」などで焚き上げられます。

 

  1. 拝礼の作法

拝殿や本堂の前で、心を込めてお祈りを捧げます。

 

【神社での拝礼(二拝二拍手一拝)】

  1. お賽銭を納めます。願いを込めて静かに入れましょう。
  2. 鈴があれば鳴らします。神様を呼び、清める意味があります。
  3. 深いお辞儀を二回する(二拝)。
  4. 胸の高さで両手を合わせ、右指先を少し下にずらして二回拍手する(二拍手)。この時、願い事を念じます。
  5. 再び手を合わせ、深く一礼する(一拝)。

 

【お寺での拝礼】

  1. お賽銭を納めます。
  2. **鰐口(わにぐち)**があれば鳴らします。
  3. 静かに合掌し、心の中で願いを込めてお祈りをします。
  4. 最後に深く一礼します。

※お寺では宗派によって作法が異なる場合があります。線香やろうそくを供える場合は、指示に従いましょう。

 

お賽銭っていくらを入れたらいいの?

 

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お賽銭は、参拝者が神様や仏様への感謝の気持ちとお願いのしるしとして納めるものです。
金額について特に決まりはありませんが、一般的には「ご縁」や「福」に通じる語呂合わせにちなんで、特定の金額を選ぶ習慣があります。

お賽銭の本来の目的は、神前・仏前に供える「お供え物」としての意味合いが強く、金額の多寡よりも、真心を込めることが最も重要です。

 

【縁起の良いとされる語呂合わせの例】

 

 金額

語呂合わせ

意味

5円

ご縁(ごえん)

良いご縁がありますように

50円

五重の縁(ごじゅうのえん)

十倍のご縁がありますように

11円

いい縁(いいえん)

良い縁に恵まれますように

25円

二重にご縁(にじゅうにごえん)

さらなるご縁がありますように

45円

始終ご縁(しじゅうごえん)

常に良いご縁がありますように

105

十分にご縁(じゅうぶんごえん)

満足のいくご縁がありますように

 

お賽銭と電子決済について

 

近年キャッシュレス化が進む中で、一部の神社やお寺ではQRコード決済や電子マネーによる「電子賽銭」の導入が始まっています。
しかし、関東の主要な大規模社寺(明治神宮、成田山新勝寺、浅草寺、川崎大師など)では、お賽銭箱への電子決済の導入はまだ一般的ではありません。

 

お守りやお札の授与所:多くの社寺で、お守りやお札の購入(授与品)にはクレジットカードや電子マネーが使える場所が増えています。

 

お賽銭:参拝者が硬貨を賽銭箱に入れる行為そのものに宗教的な意味合いがあるため、初詣の主なお賽銭は依然として現金が主流です。

現金を持たない方も増えていますが、現時点では、初詣に行く際は小銭(特に五円玉)を用意しておくことをおすすめします。

 

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関東の初詣で人気の神社・お寺の混雑予想

 

ここからは、例年多くの参拝者で賑わう関東地方の人気の神社・お寺をご紹介します。
例年の参拝者数と2026年初詣の混雑予想も是非チェックして参考にしてくださいね。

 

明治神宮(東京都渋谷区)

 

出典:公式ホームページ

 

大正9年(1920年)に創建された、明治天皇と昭憲皇太后を祀る神社です。

国民からの献木約10万本により造営された約70万平方メートルの広大な「代々木の杜」は、都会のオアシスとして親しまれています。
境内にある本殿や宝物殿など36棟は国の重要文化財に指定されており、2020年には鎮座100年という大きな節目を迎えました。

日本一の初詣客数を誇り、家内安全、身体安全、良縁祈願、厄祓いなど、幅広いご利益で知られています。
特に、夫婦神をお祀りしていることから、縁結びや夫婦円満のパワースポットとして有名な「夫婦楠(めおとくす)」も人気です。

境内での特別な屋台の出店はありませんが、正月三が日には新年を祝う歳旦祭(さいたんさい)や元始祭(げんしさい)などの祭典が執り行われます。
また、期間中は全国各地から奉献された日本酒やワインの樽が並ぶ光景も名物となっています。

例年、三が日で約300万人もの人々が訪れ、日本一の参拝者数を誇ります。
大晦日の夜から元日の未明(午前0時~午前3時頃)と、三が日の日中(午前10時~午後3時頃)が最も混雑します。
分散参拝が推奨される近年でも、この傾向は変わらないと予想されます。
特に元旦の混雑を避けたい場合は、三が日を過ぎた14日以降の早朝や夕方以降を狙うのが賢明かもしれません。

 

成田山新勝寺(千葉県成田市)

 

出典:公式ホームページ

 

平安時代中期、天慶3年(940年)に寛朝大僧正によって開山された真言宗智山派の大本山です。
平将門の乱平定のため、弘法大師空海が敬刻開眼した不動明王を奉安したのが始まりとされ、以来1000年を超える歴史を刻んでいます。
広大な境内には、国の重要文化財である光明堂、釈迦堂、三重塔、仁王門、額堂など、多くの歴史的伽藍が建ち並びます。

ご本尊は不動明王で、そのご利益は厄除け開運のほか、家内安全、商売繁盛、交通安全、健康長寿、学業成就、恋愛成就など、多岐にわたります。
特に、火を通して煩悩を焼き払うとされるお護摩祈祷が有名で、熱心な信者が全国から訪れます。

初詣期間中は本尊不動明王の御霊徳を拝し、新年の平和を祈る新春大護摩供(おおごまく)が連日厳修されます。
また、新春不動明王御印紋(ごいんもん)のお加持を額に受け、無病息災・身体健全を祈念する儀式も行われ、多くの参拝者が列を作ります。
参道には多くの店が立ち並び、賑わいを見せます。

例年、三が日だけで約300万人もの参拝客が訪れ、東日本屈指の参拝者数を誇ります。その数は明治神宮と並んで全国トップクラスです。

元日早朝から非常に混雑し、特に三が日の日中(午前10時~午後4時頃)は境内、特に大本堂前が大変な混雑となります。

周辺道路や駐車場も例年混み合うため、公共交通機関の利用が推奨されます。
混雑を避けたい場合は、三が日を過ぎた14日以降や、早朝、夕方以降の参拝がおすすめです。

 

浅草寺(東京都台東区)

 

出典:公式ホームページ

 

推古天皇36年(628年)、隅田川で漁をしていた檜前浜成・竹成の兄弟の網にかかった聖観世音菩薩像をご本尊として祀ったのが始まりと伝えられる、都内最古の寺院です。
宗派は聖観音宗の総本山で、特に有名な雷門の大提灯は、浅草のシンボルとして世界的に知られています。

ご本尊の聖観世音菩薩のご利益は、現世利益(げんぜりやく)、すなわちこの世での幸福や願いを叶えてくれることにあり、家内安全、商売繁盛、心願成就など、オールマイティなご利益で知られています。

元日には元朝大護摩供(がんちょうおおごまく)が執り行われ、新年の息災延命や万民豊楽が祈願されます。
また、本堂へと続く仲見世通りには、年末から年始にかけてお正月ならではの縁起物や甘味を扱う露店が軒を連ね、活気に満ち溢れます。

例年、三が日で約290万人~300万人が訪れる、都内有数の初詣スポットです。

大晦日の夜から元日未明にかけてと、三が日の日中(午前10時~午後5時頃)が特に混雑します。
特に仲見世通りは入場制限がかかるほどの激しい混雑となるため、時間に余裕を持って参拝することをおすすめします。
混雑を避けるなら、14日以降の平日、または早朝・夜間の時間帯が狙い目です。

 

川崎大師 平間寺(神奈川県川崎市)

 

出典:公式ホームページ

 

平間寺(へいけんじ)は、大治3年(1128年)に平間兼乗(ひらまかねのり)が夢のお告げにより弘法大師の木像を海中から引き上げ、尊賢上人(そんけんしょうにん)と協力して一寺を建立したのが始まりと伝えられています。
正式名称は「金剛山金乗院平間寺」で、通称「川崎大師」として親しまれています。真言宗智山派の大本山の一つです。

「厄除け大師」として全国にその名を知られており、あらゆる災厄を消除する厄除けのほか、家内安全、病気平癒、開運招福、交通安全などのご利益があります。
特に厄年にあたる方、または災いを避けたいと願う方々が多く訪れます。

初詣期間中は、元朝大護摩供(がんちょうおおごまく)をはじめ、新年の諸願成就を祈る大護摩供が毎日厳修されます。
また、参道には名物の久寿餅(くずもち)を扱う店や、ダルマ、縁起物を売る露店が並び、大変な賑わいを見せます。

例年、三が日でおよそ300万人近い参拝者が訪れ、神奈川県内ではトップ、関東地方でも有数の参拝者数を誇ります。

元日は終日混雑しますが、特に午前10時から午後5時頃がピークとなります。
また、三が日を過ぎても厄除け祈願のために訪れる方が多く、特に18日の「だるま市」や仕事始めの日は混雑が予想されます。
人混みを避けたい場合は、三が日以降の平日の日中や、早朝の参拝を検討しましょう。

 

氷川神社(埼玉県さいたま市大宮区)

 

出典:公式ホームページ

 

2,400年もの歴史を持つ、武蔵国(むさしのくに)の一宮(いちのみや)とされる神社です。
この大宮の地名の由来ともなっており、関東一円に約280社ある氷川神社の総本社にあたります。
古くから武蔵国の守り神として、また江戸時代には江戸総鎮守として歴代将軍の尊崇も篤く、広大な境内は豊かな自然に囲まれています。

主祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)、稲田姫命(いなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)の三柱で、家内安全、商売繁盛、厄除けのほか、特に夫婦神を祀っていることから縁結びや夫婦円満のご利益が有名です。

元日には歳旦祭が執り行われ、新年の平和と繁栄が祈願されます。
また、14日には天皇陛下の皇位継承を記念する四方拝・元始祭、17日には昭和天皇祭などの祭典が行われます。
境内や参道には、正月期間中、多くの露店が出店し、参拝客を楽しませます。

例年、三が日には約200万人の参拝者が訪れ、埼玉県内で最も多くの初詣客を迎える神社です。

元日、特に午前0時(年越し)から午前3時頃、および午前10時から午後4時頃が最も混雑します。
広大な参道があるため、境内全体が混雑するものの、明治神宮などに比べると流れがスムーズな傾向にあります。
混雑緩和のため、三が日を避けた14日以降の午前中や夕方の参拝がおすすめです。

 

日枝神社(東京都千代田区)

 

出典:公式ホームページ

 

鎌倉時代初期、江戸氏が居城を築く際に山王様を祀ったのが始まりとされ、後に徳川家康が江戸城に入るにあたり、城内の守護神、また江戸の産土神として現在地に遷座。以来、江戸城の鎮守、そして皇居の鎮守として崇敬されてきました。
主祭神は大山咋神(おおやまくいのかみ)で、別名「山王様」として親しまれています。

江戸時代から続く家内安全、商売繁盛、そして境内に夫婦の猿の像があることから縁結びや子授け・安産のご利益が有名です。
特に、社紋が神猿(まさる)で「魔が去る」「勝る」に通じることから、厄除け開運の神様としても知られています。

元日には、国家の安泰と国民の幸福を祈る歳旦祭(さいたんさい)が執り行われます。
また、正月期間中は、神前に新しい年を迎えた感謝の意を捧げ、家内安全、商売繁盛など各種祈願の御祈祷が随時行われます。

都心の中心部に位置しながら、例年三が日で約30万人の参拝者が訪れます。
特に、ビジネス街に近いことから、仕事始めの頃にも多くの会社関係者が参拝に訪れる傾向があります。

三が日の日中(午前10時~午後4時頃)が混雑のピークとなりますが、他の大規模神社と比較すると比較的スムーズに参拝できることが多いです。
しかし、周辺道路は交通規制が行われる可能性があるため、公共交通機関の利用が推奨されます。
1
4日以降の平日であれば、落ち着いて参拝できるでしょう。

 

東京大神宮(東京都千代田区)

 

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明治13年(1880年)、明治天皇のご裁断により、伊勢神宮の遥拝殿(ようはいでん:遠くから拝むための施設)として創建されました。
当初は「日比谷大神宮」と呼ばれていましたが、関東大震災後に現在地に移転し、「飯田橋大神宮」を経て、戦後に「東京大神宮」と改称されました。

伊勢神宮の神様である天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)と豊受大神(とようけのおおかみ)を主祭神として祀っています。
また、造化三神(ぞうかさんしん)も祀っていることから、特に縁結びのご利益が強いとされ、「東京のお伊勢さま」として、若い女性を中心に絶大な人気を集めています。

元日には歳旦祭が執り行われ、新年の皇室の弥栄と国の隆昌が祈願されます。
また、家内安全、良縁成就、厄除けなどの御祈祷が正月期間中随時執り行われます。

大規模な神社ではありませんが、三が日で約10万人~15万人ほどの参拝者が訪れます。
特に縁結びのご利益を求める若い参拝者が多く、その人気に反して境内が広くないため、人出の割に混雑を感じやすい傾向があります。

元日や三が日の日中(午前10時~午後5時頃)は、境内に入るまでに列ができるほどの混雑が予想されます。
特に週末と重なる日は混雑が増します。
境内が狭いため、混雑を避けたい場合は三が日以降の平日、または夕方以降の時間帯を狙って参拝するのがおすすめです。

 

新しい一年の始まりに、感謝と希望を込めた初詣。

この記事が、皆さまの安全で心豊かな参拝の一助となれば幸いです。

 

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