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60代。厚生年金保険料が負担だけど、払い続けるとお得? |老後のマネー安心に(18)

出典:編集部にて作成


シニア世代の大きな悩みごとのひとつが「老後のお金」にまつわるあれこれです。

 

毎日のように、ファイナンシャルプランナー佐々木先生のもとには、老後のお金まわりの相談が寄せられています。その中から、みなさまにもきっと役立つ相談案件をこちらでご紹介します。金融の知識は〝0〟で大丈夫! 気軽に、一緒に勉強して、老後の安心づくりを進めましょう。

 

【今回のご相談】60歳以降も嘱託社員として働くことにしたが、払い続ける厚生年金保険料に対して受け取る年金はどのくらい増えるのでしょうか?

 

■年代:60性別:男性 相談カテゴリ:老後のマネー

 

───今回ご紹介するのは、60歳以降も嘱託社員として働くことにしたが、厚生年金保険料が負担に感じ、払った保険料に対して受け取る年金はどのくらい増えるのでしょうか?というご相談です。

 

60歳で定年を迎えましたが、嘱託社員として継続して働くことにしました。家族もそれを望んでいますし、私としても、まだまだ現役でいたいという思いもあります。定年の手続きの際に、再雇用についての説明を受けました。その時、改めて税金や社会保険料について認識しました」

 

「給与は妻に任せていたこともあり、これまで給与明細をよく見ることはありませんでした。こんなに無頓着でいられたことは、幸せだったのかもしれません。定年を迎えて、収入がなくなる日が来るということを実感し、今更ですが老後のことを真剣に考えるようになりました」

 

「定年後もそれなりの給料をいただけるので、有難いと思っています。ですが、厚生年金保険料について少し負担に感じます。厚生年金保険料を、今後も5万円くらい払うようなのです。会社と折半だし、掛けていれば将来受け取る年金が増えるということですが、どのくらい増えるものなのでしょうか?」

 

【お答え】厚生年金保険料・年金受給額は計算できます。終身年金を得られる価値は高いと思います

 

 

「ひと昔前と違って、最近の60歳はシニアという言葉がマッチしないほど若々しいですね。現在では、60歳で引退する人は減り、再雇用制度により同じ会社で65歳になるまで働き続ける人が増えています」

 

60歳になると国民年金保険料の支払い義務はなくなりますが、常勤で70歳になるまで働く場合は、厚生年金保険料が給料から差し引かれます。厚生年金保険料を払って、受け取れる年金はどのくらい増えるのか?誰もが気になることだと思います」

 

「例えば、年収700万円の人が、65歳まで嘱託社員として働く場合の厚生年金保険料はいくらになるのか?受け取れる年金はいくら増えるのか?計算してみましょう(将来の係数改定や物価変動によって変わる可能性があります)

 

「厚生年金保険料を計算(日本年金機構:厚生年金保険の保険料)

保険料:標準報酬月額に保険料率(18.3)をかけて計算され、事業主と被保険者とが半分ずつ負担する

700万円÷12ヶ月=583,333(等級表に当てはめると標準報酬月額59万円)

59万円×18.3÷2=5万3,985円」

 

「年金受給額を計算(日本年金機構:老齢年金ガイド:老齢年金の年金額)

59万円×5.481/1000×60ヶ月=194,027/

19万4,027÷1216,168/月」

 

「毎月の厚生年金保険料、約54,000円に対して、増える年金額は、月額約16,000円。少ないと思いますか? 年金は亡くなるまで一生もらえます。そう考えると大きな数字に思えるのではないでしょうか。元気に長生きしましょうね!」

 

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