定年前の50代。ビットコインは今買うべきですか? |老後のマネー安心に(10)

出典:編集部にて作成
シニア世代の大きな悩みごとのひとつが「老後のお金」に関するあれこれです。
毎日のように、ファイナンシャルプランナー佐々木先生のもとには、老後のお金まわりの相談が寄せられています。その中から、みなさまにもきっと役立つ相談案件をこちらでご紹介します。金融の知識は〝0〟で大丈夫! 気軽に、一緒に勉強して、老後の安心づくりを進めましょう。
もくじ
【今回のご相談】暗号資産(仮想通貨)が気になり、今からでも買ったほうが良いか迷っています……
■年代:50代 ■性別:女性 ■相談カテゴリ:老後のマネー
───今回ご紹介するのは、退職金を増やしたいと考える中で、暗号資産(仮想通貨)の可能性が気になり今からでも買ったほうが良いか迷っていますとのご相談です。
「近々、定年を迎え退職金をもらう予定です。そんなに大金ではありませんが、そのお金をどうしようかと考えています。今後の生活資金に消えてしまうとしても、少しでも増やせるものなら増やしたいと思います」
「最近気になっているのが、暗号資産(仮想通貨)のビットコインです。すごい倍率になっているので、もっと興味を持って、少しでも買っておけば良かったと後悔しています」
「何年か前に購入していた友人が、1ビットコインが1,000万円になった段階で売ったそうです。こんなに上がるなら、まだ持っていれば良かったと話していました。それでも、増えていたのだから良かったでしょうと言いたいところですが、欲が出る気持ちも分かります。私も買っておけば良かったと思いましたから」
「勧めてもくれなかったので、仮想通貨については全く無知なまま過ごしてきました。SNSなどを見ると、もっと価格が上がりそうなことが書かれていて、ここにきて興味が出てきました。ここまで高額になると、今から買ってもいいものか迷います。今後の可能性はいかがなものでしょうか?今からでも買ったほうが良いでしょうか?」
【お答え】暗号資産(仮想通貨)投資はまだ始める余地があると思いますが、価格変動が大きいため余剰資金で投資しましょう
「ビットコインが2024年12月に史上初の10万ドルの大台に到達し、大きな話題となりましたね。暗号資産(仮想通貨)の正確な将来予測をすることは難しいため、私の知りうる今後の可能性についてお伝えしたいと思います」
「データとしては『ストックフローモデル』が上昇するたびに、ビットコインの価格も上昇しています。『ストックフローモデル』とは、ビットコインの供給量と流通量の比率であるストックフロー比率を基にビットコインの価格を予測したものです。一つの目安になる基本的なデータです」
「供給量は上限が定められており、4年ごとに半減するため(半減期)、ストックフロー比率は時間とともに上昇していきます。過去のビットコインの価格データを見ると、半減期から次の半減期までの最高値は、すべて半減期の翌年となっています。そして、2025年は半減期の翌年。果たしてビットコインの価格はどうなるのか!興味深いところです」
「その他の可能性としては、トランプ氏による暗号資産(仮想通貨)の規制緩和。選挙戦で、米国を仮想通貨の首都にし、ビットコインの国家備蓄を構築すると表明するなど、暗号資産(仮想通貨)を推進する姿勢を打ち出していました。トランプ氏の勝利が確定してから一気に上昇して新たな高値を記録しました」
「2024年、米国でビットコインETF(上場投資信託)が承認され、2025年には本格化!機関投資家が大量の資金で取引を行うようになれば、価格が上昇します。更に、中国でも暗号資産(仮想通貨)の規制緩和の兆し?と噂されています」
「そんな期待値で価格は上昇していきます。今買うべきか?ビットコインへの投資は、まだ始める余地があると考えられます。ですが、価格変動が大きいため生活に影響のない余剰資金で投資しましょう。買うか買わないかはあなた次第です」