〝南国特産ボンタンアメ〟ができたきっかけとは?|お買い物トリビア(84)
出典:photoAC(ボンタンのさわやかなフレーバーを味わえるボンタンアメ)
レトロなパッケージでおなじみの「南国特産ボンタンアメ」。南国鹿児島県の銘菓で、大正14年に製造を開始したまさに超ロングセラー商品です。さわやかな柑橘系のフレーバーに、噛み応えのある食感が特徴で、他に類似商品のないユニークなお菓子として、九州地方を中心に根強い人気を保っています。
ボンタンアメの主原料はもち米、水あめ、麦芽糖。九州地方で古くから作られていた朝鮮飴の製法を用いて作られており、まさにソフトキャンディーの先駆けのような存在でした。
さて、根強い人気のボンタンアメですが、生まれたきっかけとは何か、ご存じでしょうか?
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お買い物トリビア「〝南国特産ボンタンアメ〟ができたきっかけとは?」の答えはこちら。わかりましたか?
出典:photoAC(細かく切られた朝鮮飴からヒントを得て作られました)
正解は、「朝鮮飴を細かく切ったことにヒントを得て作られた」でした。
明治36年創業のセイカ食品株式会社には前身となる会社がありました。その会社とは鹿児島菓子株式会社。水あめを主に製造していたということです。水あめを主原料に作られる朝鮮飴は、古くは加藤清正が朝鮮出兵の際に陣中食として携帯した歴史あるアメ菓子で、肥後藩の時代には幕府への献上品として用いられていました。
ある日のこと、鹿児島菓子株式会社の社員が、製造していた朝鮮飴を手持ち無沙汰に細かく切って遊んでいたところ、これが創業者の目にとまり、食べやすい一口サイズのボンタンアメが誕生した、ということです。何がきっかけとなるか、意外なこともあるものですね。
朝鮮飴の食感をもとに、鹿児島名産のボンタン(ブンタン)の実から抽出したエキスやミカンの果汁など、柑橘系のさわやかな香りがプラスされできたボンタンアメ。創業者のアイデア、九州伝統菓子の製法、そして九州名産の果実、この三つが活かされた唯一無二のキャンディー菓子と言えるでしょう。
レトロで可愛いパッケージも大人気で、セイカ食品株式会社では、このパッケージをデザインしたエコバッグやペンケースなども発売しています。