羽毛布団の干し方とは?正しいお手入れ方法や注意点も解説
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羽毛布団の保温性や肌触りをキープするためには、適切なお手入れが必要不可欠です。
羽毛布団を持っている方の中には「正しい干し方がわからない」「お手入れの際に気をつけるべきポイントが知りたい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では羽毛布団の正しいお手入れ方法や、天日干しのメリット、お手入れ時の注意点などをまとめて紹介します。
羽毛布団を長く使い続けたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
羽毛布団の洗濯・お手入れ方法
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羽毛布団は非常に繊細であるため、正しい方法でお手入れする必要があります。
ここでは羽毛布団の洗濯方法や干し方について紹介します。
羽毛布団は丸洗いできない
羽毛布団を洗濯する際は、丸洗いを避けましょう。
羽毛布団を水に浸すと、布団の中の羽毛が水分を吸収して固まり、保温性が大幅に低下する可能性があるためです。
また羽毛布団を乾燥させる際は、羽毛を均一に広げなければ、布団の形が崩れて寝心地を損なう可能性もあります。
羽毛布団の汚れが気になる場合は、自宅で丸洗いせず、専門のクリーニング店や布団クリーニング業者に依頼しましょう。
正しい方法でお手入れをすれば、羽毛布団の寿命を延ばせます。
収納する前に干す必要がある
羽毛布団を収納する際は、必ず事前に干しておきましょう。
羽毛布団は湿気を吸収しやすく、使用後は十分に乾燥させる必要があります。
布団が湿ったまま収納するとカビやダニの発生を招き、羽毛布団の寿命や健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
安全に羽毛布団を使い続けるためにも、風通しのよい場所でゆっくりと干したうえで収納しましょう。
羽毛布団を天日干しする効果
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羽毛布団を天日干しすると、次のようなメリットがあります。
- 乾燥してふんわりする
- ダニを除去できる
- カビを予防できる
- 臭いを解消できる
ここでは羽毛布団を天日干しする効果について詳しく解説します。
乾燥してふんわりする
羽毛布団を天日干しすると、乾いた羽毛がふんわりと膨らみ、布団全体がより温かく快適になります。
羽毛本来の保温性を最大限に引き出すためには、天日干しが非常に効果的です。
寝心地のよさを長持ちさせるためにも、羽毛布団は定期的に天日干ししましょう。
ダニを除去できる
羽毛布団の天日干しは、ダニの除去にも非常に効果的です。
ダニは湿度が高く暖かい環境を好む微生物で、使用後の羽毛布団はダニにとって理想的な生息環境です。
ダニはくしゃみ、鼻水、目のかゆみ、皮膚の発疹などのアレルギー反応を引き起こすリスクがあります。重度の場合は喘息や発作を起こす可能性もあるため、非常に危険です。
羽毛布団を定期的に天日干しすると、ダニの繁殖を抑制する効果を期待できます。また、干したあとの布団は湿度が低く、ダニが生息しにくい環境となります。
こまめな天日干しは、健康リスクの回避や睡眠環境の改善のために重要です。
カビを予防できる
羽毛布団の天日干しは、カビの繁殖を抑制するうえでも大いに役立ちます。
カビはダニと同様に、高温多湿な環境で繁殖しやすい微生物です。
カビ胞子を吸い込むと、喘息の発作を引き起こす恐れがあります。
そのほか、カビにはアレルギー反応を引き起こす可能性があり、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、皮膚の発疹などの症状につながります。
羽毛布団を定期的に天日干しすると、布団内部の湿度が下がって通気性が改善するため、カビの予防に効果的です。
臭いを解消できる
羽毛布団を頻繁に天日干しすると、布団に染みついた臭いの解消にもつながります。
人は寝ている間、コップ一杯分の寝汗をかくといわれています。
羽毛布団を使用後に放置すると汗や皮脂が布団に吸収され、不快な臭いを発生させる恐れがあるため注意が必要です。
また、高温多湿の環境で繁殖するカビやダニも、臭いが発生する原因の一つです。
太陽の紫外線には、臭いの原因となる細菌や雑菌などを殺菌する効果があります。
また風通しのよい場所で天日干しすると、布団内部の空気が新鮮になり、いやな臭いを解消できます。
さらに天日干しで布団内部の湿度が下がると、カビやダニの繁殖が抑制されるため、微生物による臭いも防止可能です。
羽毛布団の正しい干し方
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羽毛布団の干し方には、次のようなコツがあります。
- 月1~2回の頻度で天日干しする
- 湿気のない晴れた日に干す
- 10時~15時の間に干す
- 布団カバーは外さない
- 天日は片面1時間ずつ当てる
お気に入りの羽毛布団を気持ちよく使用するためにも、正しい干し方を知っておきましょう。
月1~2回の頻度で天日干しする
羽毛布団の天日干しは、月に1~2回の頻度が理想的です。
毎日天日干しするのは体力的にも困難なうえ、干しすぎると紫外線で羽毛布団が傷んでしまう可能性があります。
反対に、1か月以上天日干しせずに放置しておくとカビやダニの温床になるほか、臭いも目立ち始めます。
布団の寿命を縮めずに快適な睡眠環境をキープするためにも、羽毛布団の天日干しは月に1~2回を目安におこないましょう。
なお、湿気がたまりやすい綿布団とは異なり、通気性の高い羽毛布団は部屋の窓を開けて風を通すのみでも十分に乾燥します。
天日干しをする時間がないときや梅雨の時期などは、窓際に羽毛布団を置いて風を通してみてください。
湿気のない晴れた日に干す
羽毛布団を干す際は、湿度の低い晴れた日を選びましょう。曇りや雨の日に干すと、布団が十分に乾かない可能性があります。
布団が十分に乾かないと羽毛が硬くなり、布団の寝心地を損なう可能性があるため注意が必要です。
また湿度が高い日は布団内部の湿気が蒸発しにくく、カビやダニの繁殖を促進する恐れがあります。
湿度の低い晴れた日に布団を干すと、布団全体がしっかりと乾き、羽毛のふんわりとした感触を取り戻せるでしょう。
さらに晴れた日は太陽の紫外線が強く、悪臭やアレルギー反応の原因となるカビやダニの繁殖を予防できます。
効果的に天日干しするためにも、羽毛布団は湿気が少なく晴れた日に干しましょう。
10時~15時の間に干す
羽毛布団を天日干しする時間帯は、10時~15時がおすすめです。早朝や夕方は露や湿気が多く、天日干しをしても布団が余計に湿ってしまうかもしれません。
正午を跨いだ10時~15時は日差しが最も強い時間帯で、布団内部の湿気を効率的に蒸発できます。
なお、日差しが強い夏季には、比較的日差しの弱い午前中を選んで干しましょう。
表と裏の両面を日光に当てれば、布団内の湿気をより効率的に除去できます。
布団カバーは外さない
羽毛布団の布団カバーは取り外さずに天日干ししましょう。
羽毛は紫外線に弱く、長時間の直射日光は羽毛の劣化を早める可能性があります。
布団カバーを付けたまま天日干しすれば、直射日光に含まれる紫外線のダメージを回避できます。
また布団カバーを外さずに干すと、カバー自体に付着した汗や皮脂、臭いも同時に解消可能です。
天日は片面1時間ずつ当てる
羽毛布団を天日干しする際は、片面ずつ1時間程度に留めましょう。羽毛布団は紫外線に弱いため、長時間の直射日光は羽毛の劣化を早めます。
片面1時間程度の日光の日光であれば羽毛は傷みにくく、カビやダニの繁殖を抑制するうえでも十分です。
また片面ずつ干すと布団の内部まで全体的に乾き、羽毛が固まりにくくなります。
羽毛布団の品質を維持しつつ、天日干しの効果を引き出すためにも、片面1時間ずつ日光に当てましょう。
なお、冬は日差しが弱いため、2時間ほど天日干しをしても問題ありません。
ダニを死滅させるためには、布団内部の温度を20分以上にわたって50度以上にする必要があるといわれています。
冬場は天日干しするのみでは50度以上にならないため、ダニを完全に死滅させたい場合は布団に黒いカバーをかけて天日干ししましょう。
羽毛布団を干す際の注意点
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羽毛布団を干す際は、次のような注意点があります。
- 羽毛布団を叩かない
- 長時間の天日干しは避ける
- 布団乾燥機の使用時は高温を避ける
ここでは羽毛布団を干す際の注意点と理由について解説します。
羽毛布団を叩かない
羽毛布団をお手入れする際は、布団を叩かないように注意しましょう。
布団たたきで布団をパンパンと叩くと、中の羽毛がつぶれてしまい、布団の保温性が低下する可能性があります。
また羽毛布団を叩くと、羽毛が布団の表面から突き出てしまい、寝心地が悪くなる恐れもあります。
さらに布団を何度も叩くとことでダニの死骸が細かく粉砕されてしまい、布団から取り除きにくくなるため注意が必要です。
布団たたきを使用する場合は強く叩かずに、布団の表面を優しくなでるようにホコリを払いましょう。
長時間の天日干しは避ける
羽毛布団を長時間天日干しすると、直射日光が羽毛にダメージを与え、羽毛の肌触りや保温性が低下する恐れがあります。
天日干しする際は時間に注意して、片側1時間を目安に干しましょう。
普段から使用後のお手入れをしていれば、長時間干さなくても十分に湿気を除去できます。
使用後に必要なお手入れは次のとおりです。
- 布団を上げる
- 布団用の除湿シートを使用する
- 布団クリーナーでホコリを取る
- 消臭スプレーを使用する
羽毛布団のお手入れを習慣化すれば、天日干しの効果を最大限まで高められます。
布団乾燥機の使用時は高温を避ける
布団乾燥機を使用する際は、高温設定を極力避けましょう。
羽毛布団は繊細なので、高温モードで布団乾燥機を使用すると羽毛を傷つけてしまう恐れがあります。
布団乾燥機は低温または中温で使用すると、羽毛の品質を損なわずに布団内部の湿気を取り除けます。
まとめ
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本記事では羽毛布団の正しい干し方やお手入れ方法について詳しく解説しました。
羽毛布団は家庭用洗濯機で丸洗いできないため、汚れが気になる場合はクリーニングを依頼しましょう。
また、月に1~2回を目安に天日干しすると、ダニやカビの発生を防ぎ、ふんわりとした肌触りをキープできます。
お気に入りの羽毛布団を長く使い続けるためにも、定期的な天日干しを心がけましょう。