50代。認知症には種類があって症状が違うんですね……|悩みを解決!(24)
出典:編集部にて作成
ひとは老若男女を問わず、悩みを抱えて生きているものです。その悩みの中には家族や親しい友人には相談しづらくて、一人で抱え込んでしまう悩みがあります。辛くて押しつぶされそうになることもありますよね。
でも、人に話すだけで気持ちが少し軽くなることもあります。カウンセラーは、そんなお悩みに寄り添ってお話を聞きながら、一歩を踏み出すお手伝いをしています。
この「悩みを解決!」シリーズでは、カウンセラーが出会ったお悩みをご紹介します。今回は、サナエール先生に寄せられた相談です。参考になることが一つでもあるとうれしいです。人生は楽しくなきゃネ!
もくじ
【今回のご相談】認知症は記憶力の低下だけではないと知り、お義母さまを感情的にならずに介護することができるか不安を感じているというお悩みです
■年代:50代 ■性別:女性 ■相談カテゴリ:介護・家族
───今回ご紹介するのは、義母が認知症になり介護をすることになったが、思ったより大変なことに不安と疲れを感じ、今後どのように対応したらよいのかというお悩みです。
「私は夫と子供一人の三人家族です。夫は一人っ子ということもあり、いずれ同居することにもなるので数年前に新築して夫の両親と同居することにしました。同居には不安もありましたが、私も仕事をしていましたので、子供が学校から帰った時に家に誰か居てくれることは有難いことでもありました。お義母さんには、特にお世話になる事も多く、お腹を空かせて帰ってくる子供におにぎりを作ってくれたり、洗濯物を取り込んでくれたりと、いつも感謝しています」
「そんなお義母さんが、何度も同じことを聞いてくるようになり、部屋にいつも小さな子供がきていると言うようになりました。主治医に相談すると、認知症にも種類がありレビー小体型認知症とのこと。実際にはないものが実在するものとして見えてしまうということが、その症状と聞き驚きました」
「お義母さんは本当に優しい人で、色々助けてもらって感謝もしていたのに、お義母さんの耳が遠くなってきたこともあり会話にイライラしてしまうことも……。私が面倒を見て恩返ししたいと思っていたのに、いざ介護となると感情的になってしまうことも多く不安で悩んでいます」
【お答え】認知症の種類によって症状が違うことを知っておきましょう。決してひとりで抱え込んではいけません
「私も介護経験があります。介護の大変さ、切なさ、こればかりは体験者にしか分からない辛さがありますよね」
「そんな経験もあって、認知症については少し勉強して詳しくなりました。因みに『認知症』って病名ではないんですよ! 病名じゃないの? と思いますよね~。認知機能の障害を総称したものだそうです。6割は『アルツハイマー病』が原因で脳が萎縮して起こる『アルツハイマー型認知症』だそうです」
「認知症の種類によって症状が違うことを知っておくと、少し冷静な見方ができると思います。『アルツハイマー型認知症』は、脳の神経細胞がダメージを受け、記憶力や判断力が低下し、少し前の出来事を忘れてしまいます。『脳血管性認知症』は、脳の血管が詰まったり破れたりする脳血管障害によって発症し、能力がまだら状に低下してしまいます。
『レビー小体型認知症』は、レビー小体というたんぱく質が大脳皮質の神経細胞に蓄積することで発症し、実際にはいない人や虫が見えたりします」
「私の家族もレビー小体型認知症でした。部屋に人がいるとか……幻視であっても本人には見えている、そこにいると信じているため、頭ごなしに否定することは良くないようです」
「そうと分かっていても、イライラしてキツイ言葉を発してしまうことはあります。誰にでもあります。ひとりで抱え込まず、ご家族や介護相談窓口など、誰かに相談するよう心がけておくと良いでしょう」
「そうは言っても、家族に愚痴ばかり聞かせるのは気が引けるものですよね。愚痴はこの場で気兼ねなく吐き出してもらいスッキリしてもらいました。今後は、デイサービスなど利用できるものはどんどん利用して、ご自身が健全な状態でいられることを優先してくださいね」
カウンセラー:サナエール先生
交流会をメインに様々なお悩みに耳を傾けながら多くの出会いをサポートしてきました。 ウェブテストとインタビューで診断するコミュニケーション診断やFP資格を活かしたオンライン相談カウンセラーとして幅広い問題解決アシストをしております。