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歯科医が答える! (4)歯を失ったらどうすればよい?

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歯を失ってブリッジや入れ歯にするか? インプラントにするか? 迷われる方も多いと思います。また、今は問題ない方も、この先自分の歯を失ってしまった場合はどうしたらいいのでしょうか。歯を失ったときの選択肢を歯科医の廣井久美さんにお話しを伺いました。

 

 

歯が抜ける原因

 

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歯を失うなんて遠い未来だと思っているかもしれませんが、加齢とともに歯の寿命は短くなり、抜ける直前まで気づかないなんてこともあり得ます。歯を失う原因としてどんなことが考えられるのでしょうか。

 

「歯周病、虫歯、歯が欠けたり割れたりといったことが歯を失う原因になります。神経のない歯は50代頃からモロくなり欠けやすくなるので要注意です。クラウンやブリッジなど被せものをしている歯も、歯が抜けるリスクが高いといえます。被せものによって中の歯の状態がわかりにくく、見えないところで虫歯などが進行しているケースも多いためです。神経のない歯がブリッジになっていて10年以上経過しているようなら、何も症状がなくても一度やり直した方がいいかもしれません」(廣井久美先生・以下同)

 

 

80歳を超えると約13本もの歯を失ってしまう⁉︎

 

まめ得編集部で年齢による平均喪失歯数を調べたところ、50~54歳では2.0本、55~59歳では3.1本、60~64歳では4.6本と増えていき、80~84歳では何と12.9本も失ってしまうことがわかりました。(厚生労働省/平成28年歯科疾患実態調査より)

 

歯を失ったり抜かなければならない場合、どうしたらいいのでしょう? 例えば、隣り合わせの奥歯を2本同時に失うと保険適用内のブリッジをすることができません。

 

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「多くの患者さんが勘違いしているのですが、歯が失くなっても差し歯ができると思われているんですよね。差し歯は歯の根っこに差しているから”差し歯”なんです。ですから、歯がなければ差し歯もできず、入れ歯(部分入れ歯)やブリッジ、インプラントしか選択肢はないんです」

 

 

ブリッジ、部分入れ歯、インプラント、どちらを選ぶ?

 

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例えば、数本歯を失いブリッジ、部分入れ歯、インプラントのいずれかを選ぶ場合、どれを選べばいいのでしょう? それぞれがどんなものなのか簡単にご説明します。

 

ブリッジとは?

 

歯が欠損した部分の両隣の歯を削り、型をとったあとに一塊の繋がった歯を入れる治療です。保険適応内であれば治療費が比較的安価ですが、欠損歯数や、材料によって保険適用外のものもあります。

 

部分入れ歯とは?

 

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部分入れ歯とは、部分的に失った歯を回復する装置です。バネがあり、バネによって入れ歯を動かないように固定します。歯の部分の他に、歯茎の上にのってくるピンクの歯肉の部分=床という部分があります。バネを残存歯にかけ保持するため、残存歯への負荷がかかります。多少の動きが生じ異物感が強いと感じることも。

 

インプラントとは?

 

骨と結合するというチタンの特徴を生かして、開発されたものです。インプラント(ネジ)と骨が結合し、その上に土台と被せ物をのせる仕組みとなります。土台は、ジルコニアやチタンとなり、被せ物は、セラミッククラウン・ハイブリッドクラウン・ジルコニアクラウン・メタルクラウン(メーカーやクリニックによって素材の違いはあります)などがあり、材質により金額が変わります。インプラントは虫歯にはなりませんが歯周病にはなります。

 

「ブリッジ、入れ歯、インプラント、どれを選ぶかはとても難しい選択ですが、価格が一律であれば虫歯にならず異物感の少ない、残存歯に負担をかけないインプラントがおすすめです。

 

また、それぞれにデメリットもあります。インプラントは手術を行う必要があり、それが怖いという患者さんもいらっしゃいます。ブリッジは隣の歯を繋げて支える歯をたくさん削り、負担が大きくなってしまいます。部分入れ歯は残っている歯にバネを引っ掛けて保持するので、どうしても違和感や異物感は強く感じてしまい、調整と慣れが必要です。ですが、頑張って数週間使っていただければ慣れてきます!

 

残念ながらインプラントは保険適用外のため1本約30~50万円と高額です。入れ歯にも保険適用外のものもありますが、保険適用であれば1本数千円~1万円程度で作れます。最終的には希望されるつけ心地や使用感、予算によって選ぶのがいいかと思います。いずれにしても、入れ歯もインプラントもセットして終わりではなくメンテナンスが大切です。毎日の歯磨きを怠らず、定期検診をきちんと受けるようにしましょう」

 

 

(先生のプロフィール)

廣井久美先生/奥羽大学歯学部卒業。歯科医師。都内の歯科医院勤務。

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