お買物探偵団

グリコ「植物生まれのプッチンプリン」と、「プッチンプリン」はどう違う?

出典:筆者にて撮影(グリコ「植物生まれのプッチンプリン(左)」と「プッチンプリン(右)」)

 

発売開始から間もなく50周年を迎える、グリコ「プッチンプリン」。「世界一売れているプリン」としてギネス記録にも認定された、国民的デザートです。

そんな「プッチンプリン」に、植物性の原料で作られたバージョンがあるのをご存じでしたか?

今回は、話題の「植物生まれのプッチンプリン」が、長年なじんできた「プッチンプリン」とどう違うのか、味や材料を詳しく調べていきたいと思います。

 

 

「プッチンプリン」とは

 

出典:グリコ公式ウェブサイト

 

「プッチンプリン」の特徴は、独特の容器と味わいです。それらがどうやって生まれたのか、歴史を追って紹介します。

 

容器へのこだわり

 

「プッチンプリン」が発売されたのは、1972年のこと。まだスーパーではデザートが売られていない時代です。

「家庭で手軽に、おいしいデザートを食べてほしい」という思いで、デザートの商品開発を始めたグリコ乳業(当時)さん。注目したのは、当時パーラーや町の洋菓子店で人気だったプリンでした。

 

特にこだわったのが容器です。カップ入りのプリンをそのまま食べたのでは、カラメルソースと一緒に味わうことができません。そのため、プリンを逆さまにして、お皿に出すための容器開発が行われました。試行錯誤の末、底のツメを折って空気を入れる、あの独特の容器を作ることに成功したといいます。

 

「ミルキーさとコク」へのこだわり

 

発売から2年後の1974年、「プッチンプリン」にとって大きな転機が訪れます。第一次オイルショックです。トイレットペーパーや洗剤の買い占めが起きるなど、世情は混乱。「プッチンプリン」の原材料の価格も高騰してしまいました。

コスト削減を考えそうなところですが、この時グリコ乳業さんは逆の作戦に出ました。高品質の材料を使って味をリニューアルすることで、「少々値は張るが、おいしいプリン」の開発に成功。「プッチンプリン」の特徴である「ミルキーさとコク」のある味ができたのは、この時が最初だそうです。

 

味のリニューアルに加え、この年に始まったテレビCMの効果もあって、「プッチンプリン」は一躍、子どもたちの人気者になりました。「プッチン、ストーン」というフレーズが印象的なこのCM、ご記憶の方も多いのではないでしょうか。

 

「植物生まれのプッチンプリン」誕生

 

出典:グリコ公式ウェブサイト

 

その後も、時代に合わせてサイズや味にバリエーションを加え、私たちの暮らしに寄り添ってきた「プッチンプリン」。発売40周年の2012年には、期間限定でイチゴやチョコなど、様々な味が発売されました。中には「男のプッチンプリン おつまみ冷奴風」という変わり種も。

 

そして2020年に発売されたのが、「植物生まれのプッチンプリン」です。「プッチンプリン」のポップな色合いのパッケージの隣で、優しい雰囲気を放っているこの商品。一体どんな味なのでしょうか?

 

 

「プッチンプリン」と「植物生まれのプッチンプリン」、味の違いを実食で検証!

 

出典:筆者にて撮影(左が「プッチンプリン」、右が「植物生まれのプッチンプリン」

 

今回食べるのは、小さいカップが3つで1パックになったものです。ちなみに、こちらは1990年、スーパーで家族向けに売る商品として発売されました。夕方のおやつにも食後のデザートにも、ちょうどいい量です。

色を比べてみると、「プッチンプリン(以下、オリジナル)」の方が鮮やか。「植物生まれのプッチンプリン(以下、植物生まれ)」の方は、淡い色合いです。

 

「オリジナル」の味は?

 

カラメルソースの味が濃厚ですが、それに負けないくらいプリンにも強いコクがあります。甘さもしっかり。プルンとした食感を楽しんだ後は、口の奥に乳製品の香りが広がります。

 

「オリジナル」、味のこだわりは?

 

1974年から変わらない「プッチンプリン」の特徴は、「ミルキーさとコク」。公式ウェブサイトによると、「オリジナル」には厳選した生乳を使用し、練乳・バターを加えて乳製品のコクを出しているとか。バターと聞いて、強いコクに納得です。

 

 

「植物生まれ」の味は?

 

プルンとした食感は「オリジナル」と変わりませんが、「植物生まれ」は全体に淡くて優しい味。カラメルソースの味も、抑えられている印象です。後味は、まろやかで複雑なコク。豆乳の味がうっすらしますが、スッと消えていきます。

 

 

「植物生まれ」、コクの由来は?

 

卵も乳も使用していない「植物生まれ」。コクを出すために、豆乳とアーモンドペーストを使っているそうです。複雑なコク深さに納得。また、「きび砂糖(日清製糖の登録商標)」を使用することで、やさしい甘さを表現しているとか。

 

 

「きび砂糖」とは

 

日清製糖さんの公式ウェブサイトによると、「きび砂糖」は原料糖を溶かした液を精製する途中で煮詰め、結晶化させたもの。精製しすぎないから、原料糖に含まれるさとうきびの味が残り、コクが生まれるそうです。

「植物生まれ」には、さとうきびのコクも加わっているんですね。

 

 

「植物生まれのプッチンプリン」は、食後のデザートにぴったり

 

豆乳・アーモンドペースト・「きび砂糖」で作られた「植物生まれのプッチンプリン」。あっさりした優しい味わいなので、食後のデザートにもぴったりです。

お皿に「プッチン」して食べれば、ワクワク感と「お店のプリン」の雰囲気を味わうことができますよ。スーパーで見かけたら、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

 

(参考)

・植物生まれのプッチンプリン(グリコ公式)

https://web.pucchin.jp/info/product/yasashii.html

・プッチンプリン(グリコ公式)

https://web.pucchin.jp/info/

・植物生まれのプッチンプリン プレスリリース(江崎グリコ公式)

https://www.glico.com/jp/newscenter/pressrelease/29801/

・さとうきびの風味を活かしたきび砂糖(日清製糖公式)

https://www.nissin-sugar.co.jp/product/kibi/kibi_lp.html?about

 

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